雑音のナカに

きみが好きな大森靖子はきみの「かみさま」であってぼくの「かみさま」でもあって手を伸ばしても届かないものであった。
きみの検索履歴にはいつもレズビアンのレイプ動画がたくさん載っているサイトがあった。ぼくは試しに見てみたけれど首を絞められている女ときみを意識的に重ねていてぼくはぼくの融点に達してしまいそうだった。
ねえ かみさま
ぼくときみは巡り会うべきだったのかな
ぼくはきみを溶かしてしまってもいいのかな
きみと一緒に呑んだコンビニに売ってたやっすいウイスキーの記憶に縋る。

なんだ、この瞬間のために生きてきたんだな。

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