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【映画レビュー】しんちゃんだから出来た平和描写に感涙!『クレヨンしんちゃん爆盛!カンフーボーイズ拉麺大乱』の感想

※この記事は2018年にアメーバブログで投稿した記事の再編集版として無料公開としております。
https://ameblo.jp/nejimakikoibumi/entry-12370208549.html

初日の朝一の回へ行ってまいりました。
そういいながらも、感想が遅くなってすみません。

『映画クレヨンしんちゃん爆盛!カンフーボーイズ~拉麺大乱~』のざっくりとした感想

『映画クレヨンしんちゃん爆盛!カンフーボーイズ〜拉麺大乱〜』を観てきました。

映画クレヨンしんちゃん爆盛!カンフーボーイズ~拉麺大乱~
制作年:2018年 / 制作国:日本
シンエイ動画制作 / 104分
監督:高橋渉

https://eiga.com/movie/87997/

劇場版クレヨンしんちゃんシリーズ第26弾。
監督が隔年担当制になっているしんちゃんですが、今年は「逆襲のロボとーちゃん」「ユメミーワールド」の高橋渉監督のターンとなっております。

本作を観てきた感想をざっくり一言でいうと

いやーーーー・・・・

すごい!!

という感じの驚異の一作でした。
ざっくりではなく詳しい感想を書いていきます。

すごいとは言ったけど、決して整った映画とはいいがたい?

今年のクレヨンしんちゃん、正直ピンとこない人もいるんじゃないかとも思うのです。

マサオ君がいままでにないフィーチャーのされ方をしていたり、ヒロインの蘭ちゃんがいままでにない役どころになっていたり、要所要所の見どころは多くの人が楽しむことが出来ると思うのです。

が、一本の映画のラインとして観ると、決してきれいに筋が通っているとはいい難い出来となっております。

(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2018

というのも、そのマサオ君と蘭ちゃんのエピソードがうまいこと交差してないのが惜しい。そこをうまくつなげるのがしんちゃんの役割だと思うのですが、そこのところ、しんちゃんは蘭ちゃん寄りのドラマに加担している格好になってしまったのがちょっと惜しいと感じました。

マサオ君と蘭ちゃんのエピソードはうまくシナジーが生まれていない。

今年のしんちゃんのラストに完全に虜!

ですが、そんな惜しい気持ちを感じつつも、わたくし、この映画のラストで思いっきり持ってかれました。

今年のしんちゃんの映画は、最後の最後が見事!!
ここ、参りました!!

五木ひろしロボや獏さんの登場など高橋渉監督らしい突拍子もない演出が今年も用意されておりまして、今年は“ある曲”が最後の最後で猛威を奮います。他の映画じゃ絶対こんな曲で敵を倒さない、って曲でこの物語を締めるわけです。その点、乗れる人と乗れない人が出てくると思うのですが、私が感動したのはその曲の突拍子もなさというよりもその絵面。

こうなれば世界は平和になれるのに・・・という完璧な平和描写がそこにあるんですよ。その描写には思わず感涙してしまいました。

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『ズートピア』のラストで肉食と草食の動物が一緒にサッカーをするという、共存を描いた見事ないちシーンがあるんですが、あの路線の感動を持ってこれる映画が日本で、しかもしんちゃんで出てくるということが衝撃です。キッズ映画であり、無茶苦茶なメソッドも通用するしんちゃんだからこそできる、世界平和の画として、しんちゃん史に残る素晴らしいラストだと思っています。見事です。ありがとうございました。

また、このラストからのももクロのエンディング曲「笑一笑」が素敵なのです。後味も完璧です、完璧。

ラストの世界平和の描き方がしんちゃんらしさが炸裂して素晴らしい!

元中国住みとして、中国フィーチャーなのもアガルね!

今年のテーマがカンフーということで、いろんなカンフー映画のパロディが盛り込まれているというのも楽しかったですが、“中国”自体がフィーチャーされていること自体が、元中国住みとしては嬉しいポイントでもあります。

例えば、この映画にでてくる関根勤さん演じる師匠役は、完全に『ドランクモンキー/酔拳』の師匠が元ネタ。このように随所に、カンフー映画オマージュがあるのがしんちゃん映画らしいです。

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さらに、映画の中盤である理由により中国の描写が用意されているのですが、その中国の都市というのが私がかつて住んでいた成都!

それだけでも嬉しいんですが、個人的に大好きなアイテム“青銅面具”が取り上げられていたのも嬉しいのです!

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目が飛び出している青銅面具が、成都市を象徴する一アイテムで存在します。劇中ではあからさまに言及とかはされないのですが、登場するキャラクターにちゃんとその点がさりげなくピックアップされていたりするのですよね。スタッフの皆様、ちゃんと調べて作ってくださったこと、わかっておりますよ。ありがとうございます。ありがとうございます。(また)

中国フィーチャーネタとしても盛りだくさんで嬉しい!

まとめ

そんな感じで人は選ぶ映画ではあると思うのですが、個人的にクリティカルヒットな一作でした。

●とにかくラストがすっごく大好き!
●中国映画・中国ネタも魅力的!
●マサオ君と蘭ちゃんの話がもっとうまく組み合わさってくれたら文句なし

話題作ばっかりで、熱く取り上げられることも限られるのかもしれませんが、すごく良い映画なので推しておきますね!

またアニギャラZさんにももうちょっとラストに踏み込んだ感想を書かせていただいております。合わせて読んでいただけますと幸いです。


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