秋山猫

no+e出戻り組。普段はデザイナー兼イラストレーター兼ライターを生業にしております。生…

秋山猫

no+e出戻り組。普段はデザイナー兼イラストレーター兼ライターを生業にしております。生業とは別に自分のクリエイティブの発信も徐々にする予定です。ここではエッセイと称して好き勝手に書いていこうと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

最近の記事

絶対

この世に<絶対>と言い切れることは、そう多くない。 大好きだったドラマ『カルテット』(2017年放送)の中で、松たか子さん演じる“巻 真紀”は「人生には3つの坂がある。登り坂、下り坂、まさか」と言っていた。絶対なんてないと……。 そしてそのまさかは、本当に突然やってくる。 昨年あたりから目にすることが多い芸能人の訃報もそのひとつ。勿論、闘病中だった方もいたので全部が全部とはいえないが、あまりに突然の訃報だったり、多少知っている方だったりなど「まさか!」との理由は色々だが、哀

    • 白い朝

      そんなタイトルの楽曲、絵画、映画など数々あれど、そのどれとも関係することなく、雪が降って窓から見える景色が白いという、しごく単純な話。 引っ越した先のリビングは窓が広く、長くワンルーム生活をおくってきた私にとって、朝カーテンを開け、窓越しに広がる景色を見ることは小さな楽しみとなっている。 元居たマンションも窓は広い方だったが、なにせ6帖ワンルーム、たかが知れている。しかもカーテンを開ければ細い通りを挟んだ向かいのマンションが見えるだけ。 今だって背の高いマンション群は見える

      • 母と娘の珍生活 パート2 〜ラスボス、入院するの巻〜

        パラリとカレンダーをめくる。今日から2月だ。 うちのラスボスこと母親が、両足の人工股関節手術のため1月後半に入院、翌日には結構な大手術を成し遂げた。 全身麻酔から醒めると吐き気などもあったようで、点滴が繋がれている姿はやはり弱々しい。 いつしか小さくなった母親の姿を見ると、さだまさしさんの「無縁坂」を思い出す。 だがそこはラスボス! 手術した翌々日、頼まれていた飲み物数種類を持って病院へ行くと、すぐさまその中から野菜ジュースを選び、チューチュー吸いながら相変わらずのマシンガ

        • 写真たちと暮らす

          私は昔からアルバムを見るのが好きだった。 まだスマホなんてない時代、キャンバス地の分厚いアルバムを開くと小さな自分はもとより、産まれる前にタイムトラベル出来て楽しかった。 まだ若き両親は、時代を意識した髪型やファッションでキメ顔をし、祖母はきちんと着物に身を包んでいる。 親からは、何回見れば気が済むんだと苦笑いされたが、それでも飽きることなく開いていた。 色々あり、残念ながらそのアルバムたちはもう手元にはないが、三冊あったアルバムの表紙の色や書き込まれた文字、少し茶けてきた

          母と娘の珍生活 パート1 〜母という名のラスボス〜

          昨年10月、私は母と同居を始めた。 細かいことは端折るが、母と私は一緒に住んでいなかった時期が長く、幼少期は鍵っ子。「おかえり」「ただいま」のやりとりを毎日するのも、多分小学校3年生ぶりだと思う。 そのため互いに互いのことを知らないことが多く、どうしたって見えない壁があり、目下発見や探り合いの日々。 港町近くで生まれ育った母は元々気性も言葉も荒い。 いつぞや母の故郷の県民性を調べたら「女性は男性以上に気が強いのが特徴。しゃべり方も少しキツい感じがして、誤解されてしまうことが

          母と娘の珍生活 パート1 〜母という名のラスボス〜

          リングフィットアドベンチャー

          先日友人とチャットで任天堂「リングフィットアドベンチャー」の話になった。随分前からやろうと誘われていたが(友人は早くにゲット)、ゲームで何万円も使うことに躊躇していたというのが本音だった。 しかし昨年Apple Watchを購入してからこっち、タガが外れたのか勢いでつい購入を決意。ただ何も分からないので、まず何を買えば良いか友人に聞き、ニンテンドーeショップで購入。数日後無事Switchとリングフィットアドベンチャーが到着した。 <初期設定の面倒臭さ>は何につけても共通してい

          リングフィットアドベンチャー

          イタズラ描きの癖

          あなたは学生時代、教科書にイタズラ描きをしたことはないだろうか? 私の教科書やプリントの裏はいつもイタズラ描きだらけだった。 中学三年のとある放課後、仲の良いクラスメイトと担任に呼び出された時も「絶対テストの裏にイタズラ描きしたことを怒られるんだよ」と戦々恐々。結局は受験する高校が同じだった為、当日は連れ立っていくようにという連絡だった。 そんな風に空白を見つけてはついイタズラ描きをしてしまう私だが、流石に渋谷の街に溢れるグラフィティのように自己主張を刻んだことはない。 記

          イタズラ描きの癖

          懐かしきコーヒーとの夜

          まだnoteの仕組みをよく分からずサイト内をうろちょろ彷徨っていたら「#私のコーヒー時間」なるコンテスト・コラボ企画を見つけた。 プロフィールにも書いたが私はコーヒーが大好きだ。 とは言え、自分の好みの味であれば缶コーヒーだって喜んで飲むし、体調や気分によっては全く飲まない日もあるので真のコーヒー好きからは邪道だと言われそうだが。 以前、Clubhouseでコーヒーガチ勢のルームにうっかり足を踏み入れたことがあったが、秒でレベルの違いを感じてそそくさと退出したこともあった。

          懐かしきコーヒーとの夜

          じぇねれーしょんぎゃっぷ

          まとめサイトなるもので面白エピソードや漫画などを読むのがいつしか休憩時間の楽しみとなっている。 特にブックマークに追加し、チェックしているのは「笑うメディア クレイジー」。 その中でもジェネレーションギャップに関するネタが好きだ。昭和世代にとっては当たり前の物や事柄をZ世代は当たり前に知らない。 例えば公衆電話のかけ方。 MD、VHS、フロッピーディスクの使用方法。 カラオケの分厚い歌本。 おそらく絹目と光沢も知らないだろう。 きっとブレーキランプ5回点滅しないんだろうなぁ

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          3日坊主の天才

          私は3日坊主の天才だ。 いつだったか、確かお正月だと思うが(それすら忘れてしまった)「今日からウォーキングをする!」と急に思いつき、当時付き合っていた彼のイビキを背に、家から少し離れた公園に向かった。 何代目かのipodでスガ シカオさんのアルバムを聴きながら、確か1時間くらいは歩いたと思う。そして3日経ってピタッとやめた。 別に意識的にやめようと思っているわけではない。多分なんとかタイマーみたいのが3分ではなく3日で切れるシステムになっているのだと思う。 その他にも日記やヨ

          3日坊主の天才

          行商のおばちゃんか!

          母の妹は必ず山のようなお土産を持ってくる。 チョコレートやお煎餅、海苔や昆布、Afternoon Teaのカップや女子力高めのハンドタオルなどなど………。 そんな叔母が昨日、引っ越したばかりの我が家に2時間かけてやって来た。 残念ながら私は仕事で会えなかったけど、家に帰ると案の定リビングにお土産が山積み。帰って早々大笑いしながら「行商のおばちゃんか!」と土産物相手にツッコんでしまった。 「引越し祝い」的なものはなく、いたっていつも通りのラインナップ。でもサンタさんが来なくな

          行商のおばちゃんか!

          自己紹介という名の自己紹介

          はじめまして。秋山猫です。 デザイナー兼イラストレーター、ライターなどを生業にしております。溢れ出す才能の持ち主ではありませんが、元来描いたり書いたりが好きなようで、ここでは自分の身の回りで起こった出来事や感じたことをエッセイとして、したためていきたいと思います。 SNSのプロフィールではよく「音楽、コーヒー、猫が好きです」と書いていますが、好きなものが多すぎる煩悩の塊みたいな人間なので、エッセイではその煩悩がダラダラ漏れていくかもしれません。まぁそれもひとつということで(

          自己紹介という名の自己紹介