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【ゲームエッセイ】伝説は時を超える翼。「クロノ・トリガー」

ある日教室の男子が騒いでいた。
「FFとドラクエがくっつくんだってよ!」
なんのこっちゃ。。。ウワサ好きな彼のことだから、だれも気にはしていなかった。

いつしかそのウワサは"真実"として
少年ジャンプで特集されていく。
彼は得意げに新情報を先取りしたことで
一躍有名人になった。彼のウワサがトリガーとなり、ぼくの教室では話題がクロノトリガー
一色になった。

ウワサのソースはなんのかはわからないけれど。

FFとドラクエなんて、お互いライバルじゃないか。強いて言えばペプシとコカ・コーラがコラボするようなものだ。そんな奇跡が実際に起こってみんなが同時に伝説をはじめた。

ゲームが好きではじめた子
お父さんがプレゼントで買ってきた子
知り合いが持ってた子・・・

伝説をはじめるキッカケは実にさまざまだ。

伝説が風化し時が流れてから、ぼくははじめた。
だれも知らない時にコッソリと。



朝靄から目覚めるクロノ。お母さんに起こされると同時に流れる優しいBGM。画面から溢れてきそうなドットグラフィック。まるで世界そのものが生きているように、息吹いている。


王国1000年祭で世界はお祭りムード。
スクウェアとエニックスの奇跡コラボを歓迎しているかのよう。

レースあり
バトルあり

みんながみんなあちこちそれぞれ、お祭りを楽しんでいる。もしコレを、あの頃のみんなと一緒に共有出来たらどんなに楽しかったのだろう。

カルディアの森に入った時、木々の妖しさに包み込まれた。橋の上で決戦を行い、負けられない想いを噛み締めた。


街を作るためひとり残り、木々を切り倒し、道を耕し、いずれ錆びれて壊れていくロボを見て、
時の流れの残酷さを知った。

月を抱える魔王城が、輝いて見えた。


みんなとあーだこーだ語り合えたら、どんなにすばらしかったのだろう。買ってもらえなかったから仕方ないのだけれど、悔しかったなぁ。

すっかり高校生になってからはじめたので、周りに現役でクロノトリガーを遊んでいる子は誰もいないと思っていたけど。

その頃のバイト先で知り合った女の子は、お兄ちゃんの影響ではじめた。

また別の友達は親戚の家で眠ってたものをひっぱり出して遊びはじめた。

クロノトリガーを始める"トリガー"はどこにあるのかわからないね。不思議。

クロノトリガーが"伝説"のRPGとして、今でも語り草になっているのは決して大げさでもなくて。

それぞれが、それぞれのペースで、生活に寄り添ったカタチで伝説を楽しんでいた。

時は流れて・・・
クロノトリガーを知らない世代もいる。

正直、クロトリを通らなかったなんて、信じられないけれど、今の世代だからこそ、通じるものがあると信じている。

"伝説"は時を超える"翼"だからね!





コケでした〜。

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