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【詩人日録】ハレの週 11月21日~11月28日

はじめに

本を読むのがもはや日常となってしまいました。でも今週は読書記録ではありません。詩人のハレの週です。こんにちは、長尾早苗です。やっと「詩人」として世に出ることができて、やっと自分の生き方を肯定できたところでの文学フリマ東京。その週に色々と日記を書きたいイベントがあったりするので書いていきます。どうぞ一週間よろしくお願いします。

11月21日 冬ごもりのくまの気分、日曜日。

昨日アンジェ神田店さんで購入したいいかげんノートに落書きしたり、ツバメノートに新作六編。なかなかこんなに書ける日はないぞと思っていました。散歩は一時間くらい。お祭り前の少し静かな日でした。散歩の途中で納骨式があったり、動物に手を合わせたり。それでもうれしいことがあったひとに会えたり、世の中って本当にいろんなことがあるなと思いました。ノートからの清書、という作業が面白かったです。持ち運びしやすいサイズ、どんどん書こう。

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ここに置ける。縦書きで詩を書けます。

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罫、とは。微妙なバランスで出来上がった線を見ると癒されたりします。がんばらなくていいんだなとも。

11月22日 月曜日。決戦はあす。

朝、本気のラジオ体操。今日は雨なので部屋で歩きます。朝新作六編。朗読して画像をつけるなど。文学ラジオを聞いていたらわたしが行こうと思っている時間にパーソナリティさんが行くらしいので、会いたいなあと思っています。楽しみ!!明日買う本をまとめていました。ただ、遠足前の子どものように宣伝してしまいました……明日が楽しみですが、落ち着いていこうと思います。夕方、『しししし4』が執筆者用として届いて読みました。自分の文章が文章になっており、ちょっと安心しました。

11月23日 ただいま!文学フリマ東京、火曜日。

会いたい方が多すぎて興奮してしまいました。ありがたい機会でした。二年ぶり、行く前まではとても緊張していましたが、とっても懐かしかったです。今回は寄稿した文芸誌が多かったのでまとめますね。

ほしのたね20号 特集 遊園地 詩「真昼の月」(通信販売になるまでしばらくお待ちください)

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爆弾低気圧vol.5 特集 食 詩「小さな踊り場」エッセイ「しょっぱい日曜日、雨のち晴れ」(通信販売になるまでしばらくお待ちください)

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しししし4 特集 中原中也 エッセイ『わたしと「ダダさん」』(通信販売はこちらから)

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ハルハトラム3号 詩「何から」(通信販売はこちらから。北爪満喜さんのDMによろしくお願いします)

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星々――生きるように書くこと 140字小説1編(通信販売になるまでしばらくお待ちください)

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はまぐりの夢vol.3 140字小説4編(通信販売はこちらから)

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実は帰る前に本当にあちゃーということをしてしまい、なんとか家に帰れたもののショックです。家族と助け合ってなんとかしよう。

家に帰ってからは山崎修平君と小島日和さん、岡本啓さんの朗読会を四元康祐さんの配信で見ていました。

11月24日 財布よカムバック!水曜日。

実は昨日、あちゃーと思っていたことは、すべての買い物が済んでから会場付近でお財布を落としてしまったことです。

スタッフの方に探してもらってもなくて、実は昨日はひやひやしました。朝に色々交番の方から聞いたり、イベント会場に電話して、とてもお手数をかけてしまいました。交番に届け出たタイミングで見つかったことがわかり、午後にメール連絡を済ませた後にとりに行きました。落とした直後にひろってくださった方がいらっしゃったらしく、交番に届いていました。何事もなかったかのようにお財布やもろもろ戻ってきました。よかった……。見つかった今なら笑い話にできます……。本当に、ひろって交番に届けてくれた方にありがとうございましたを言いたいです。

昨日のイベントでも今日も一万歩くらい歩き、今日も仕事をゆるゆるとこなして眠りました。新作一編。交通ICがスマホに入っていてよかった……。当たり前のことをかみしめていました。

短編小説みたいな二日間だったなあ。あんまり繰り返したくないけれど笑

11月25日 ぼちぼち木曜日。

昨日までが濃すぎたので、今日は仕事をしていました。時には万年床にいたり、詩をノートに書いてWordに清書しました。いつもの日常です。いつもの仕事ってこんな感じだよなあと。気がついたら日暮れ。歩くと書けるし、川口晴美さんの詩集を読んで「自分の趣味も生きがいだから詩にしていいんだ!」と思い、紙とインクに対する熱い思いを書いていたらあっという間に夕方。新作六編。もともと詩作を始めた当初は紙媒体に書いていたので、昔の感覚を取り戻した気分。詩を朗読して画像をつける作業も再開。ツイッター、ラジオのことも少しずつ呟いていきます。ポモドーロテクニックという仕事術をしているのですが、わたしには合っていたみたい。パソコンだけでなく、立てて見られるスマホにも入れました。がんばります。

11月26日 今日もいつもの金曜日。

昨日から詩作する時間がオフラインになることが増えたので、スマホにポモドーロタイマーを入れてラジオを聞いたり、スマホをスタンドに立てて仕事をしています。ノートに書く作業って楽しすぎて。高校生だった頃を思い出します。あふれ出るように詩を作っていたあの頃。また戻れるかなあ。新作五編。明日は伊藤さんに会うぞ!と意気込み、高校生の頃やっていた「ことばの採集」をやってみました。散歩して帰ってきて、思いついたことばをただひたすらノートに書いていく作業です。100個集まらないと明日は乗り切れないだろうなあと思っていて、ナンバリングしていたらちょうど100個でした。わー、すごいかも、と思います。明日は大切な家族の誕生日なので、電話しました。

11月27日 はじめまして、伊藤比呂美先生。土曜日。

TOKYO FM 『村上RADIO』の企画で、絶対に外れると思っていた抽選で、伊藤比呂美さんの詩作ワークショップに申し込んでいました。当選してしまったので、詩人の友人たちに自慢して、ちょっと緊張していましたがいつものノートとペンを持っていきました。久しぶりの早稲田大学。様子はラジオに収録されています。どのような形で放送されるのかはわかりませんが、お楽しみに。

村上ライブラリーに案内されていったらロバートキャンベル先生と伊藤比呂美先生がいらしていて、うわあと思うより前にライブラリーの美しさに息を飲みました。キャンベル先生が案内してくださって、そのことばを書きとって採集していました。伊藤先生は、「動詞を書くのよ」とひそかにみなさんに耳打ちして、詩の在り方を教えて下さった気がしています。

ラウンジにつくとまずはみんなで草野心平さんの詩の朗読。ライブ感満載でしたね。カエル語、面白かったです。

ワークショップでは班に分かれて連詩をしました。まずさっき書きとったことばたちを寄せ書きにして、それから村上春樹さんの『騎士団長殺し』から伊藤先生が一節をひろい、そこにつけていく形。わたしたち1班は「記憶」「動き」にフォーカスし、スピード感とライブ感、あとは「殴り合うかの如く」書いていました。みなさん早稲田の学生さんだったので、体力に自信がなかったのですが、踊りながらポエトリーリーディングをしていました。春樹さんの朗読の後に読むのは緊張しましたが、飛び跳ねながら詩を読むことで解消しました。

最後にキャンベル先生ご自身の連詩の朗読、伊藤先生の紫式部往生の現代語訳朗読があり、とっても楽しめました。

間食用に白おにぎりを二つ持っていってベンチでその後食べましたが、あんなにおいしいって思えたの久々だなあと思います。

早稲田大学のみなさま、村上ライブラリーのみなさま、ロバートキャンベル先生、村上春樹さん、伊藤比呂美先生。お会いできて本当にうれしかったです。また明日からも詩作をがんばります。

おわりに

わたしのとある一週間の記録でしたが、こんなに外へ出たり、誰かと話したり、本が売られたりなんてそうそうないです笑 いつもはひたすら本を読んで詩のことばを採集しに行くために散歩したり、詩を書いているそれだけです。あまりにも派手やかな週だったので記録に残しました。みなさんが楽しんでくださればさいわいです。

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