見出し画像

国立西洋美術館「自然と人のダイアローグ」に行きました

美術館は平日に行くのが好きです。
印象派やミュシャなどの比較的メジャーなものが好きなので、土日に行くと大変なことになります。
しかめ面で素敵な絵画を眺めるわけにもいかないし、同じお金を払って行くなら、快適なことに越したことはない。
というわけで、平日にお休みをもらった日に行ってきました。

前日にブルーピリオドの最新刊を読んで、気持ちもばっちり準備しきました。こういうの大切。だがしかし、八虎、これからどうなるんでしょうか…心配…

上野公園をしばらく歩いて国立西洋美術館へ向かいます。よく地下鉄からの出口を間違えて微妙に遠回りをせざるを得ないことが多い。夏特有の青々とした空が綺麗だなぁと思いつつも、もはや日傘なしでは歩けない世界になりつつある。


セミが鳴いていた。
セミの身体って硬そうで茶色で直線的で、mechanicalな印象(あえての英語表記)があるのですが、何が怖いって、そのmechanicalな生き物がすぐ近くに「「いる」」ということをあの鳴き声から否応なく感じさせられることなんだよなぁ、と思いながら上野公園を中を通り抜けて歩きます。なのでセミは苦手です。
セミが得意な人は少ないかもしれない。

画像1

入ります。
せっかくなので、オーディオガイドを借りました。
オーディオガイドは借りる時と借りない時がありますが、今回は某ツイステッドワンダーランドの推しの中の人が解説の声を担当していたので借りざるを得ないなと…💓

画像9

最初のプロローグから最高でした。
声が最高なのはそれはそうなんですが、BGMの選曲が最高です。
あまり詳しくは書かない方が良いかもしれませんが、オーディオガイドのBGMで使われている曲が、バッハの曲が多く、バッハの創る規則的ながらも心地よく奥の深いメロディー(※完全に私見です)と、それを聴きながら眺める自然の絵画の美しさが本当にぴったりとはまっているなぁと感じました。


最近は異常気象も多いし、とにかく暑くてなんだか恐ろしい地球環境ですが、自然の持つ美しさや調和、それらを目にした時の心地よさをすごく感じられる選曲とピアノの演奏でした。曲がええんよ…
声は最高なのは言うまでもなく、耳元でイケメンの執事に解説してもらっているような気分になりました。最高です。

オーディオガイドなしで美術館を回るのも好きですが、絵のイメージに合うBGMを聴きながら、その絵画をより深く知れる解説を聞きながら絵画を見るのもとても良いなぁと思いました。ありがとうございました。


気に入った絵について語っていきます。
今回の展示は、印象派だけではなく20世紀の絵画など比較的新しい作品も幅広く展示されていたように思いますが、やっぱり私は印象派が好きだ〜!!と思いました。


写真は撮影可能なもののみ載せています。そしてこれからばんばんネタバレをしていきます。
でも語彙力は少ないので安心してください。
大体、「素敵〜💓」くらいしか言っていないです。

ではいきましょう!

クロード・モネ
「雪のアルジャントゥイユ」

画像2

綺麗な絵ですね。(語彙力)
モネってアルジャントゥイユ好きですよね。よく描いている印象があります。広くて開けた空と、背の高くてそんなに葉っぱが多くない木がぽつりぽつりと植えてあるちょっと田舎の土地、のイメージがあります。
夏とか5月にもアルジャントゥイユを描いてなかったっけ?と思いながら見ていて、ハッとしました。

モネの絵画を通して、私もアルジャントゥイユのこと知ってる、ってことだ…!と。絵画や彫刻で自然や人間の形を表現し、何十年も後の知らない人に、視覚的に、形を以って伝えていけるってすごいこと。今更感があるけど、絵画の持つ、美しくて素晴らしいところだと改めて感じました。
いつかこの地に行ってみたいです。

もうこの展示で感じたことを大体書いちゃったよ。
あと、世界って綺麗なものたくさんあるんだな、と少しだけ希望が持てるというか。日常生活に絶望しすぎか、もしくは、一生厨二病なのかもしれない。


クロード・モネ
「ルーアン大聖堂のファサード(朝霧)」

画像3


とっても綺麗な絵ですね。(語彙力…)
朝靄に包まれた大聖堂。ブルーピリオドの一話目で八虎が青い渋谷を描くところがすごく好きなんですが、それと似たようなものを感じます。と言いつつ、こちらの絵の方は、ありそう。

フランスの少しひんやりした朝の空気も想像できそうな、静謐で美しい絵だなと思いました。いつかこんな景色を見てみたいです。
これを書くにあたり、「ルーアン大聖堂」とググったら、モネが20パターン近く描いていることを知りました。大好きなんだね…

テオ・ファン・レイセルベルへ
「ブローニュ=シュル=メールの月光」

画像4


すごい絵です!!!(語彙力の消失)
点描画だと思うのですが、夜の港に月明かりが映っているのがすごくきれい。
点描画、嫌いではないですが得意でもない…と言う印象だったんですが、これは本当に綺麗でびっくりしました。点々の粒?が小さすぎず、ちょうど好きな粒感でした。この人は初めて知りました。
その観点で言うと、スーラの点々はすごく細かくてすごいなぁと思う一方で、ちょっと怖い。
そういう細かい好みってありますよね。


クロード・モネ
「陽を浴びるポプラ並木」

画像5

好きですね!!!!
私がお金持ちだったら、睡蓮もいいけど、モネのこんな絵をお家に飾りたいです。
青い空と開放的な空気と緑の感じが好きです。あと、印象派の絵の具の跡の凹凸がたまらなく好きです。
生命を感じるというか…実在を感じる…

フィンセント・ファン・ゴッホ
「刈り入れ(刈り入れをする人のいるサン=ポール病院裏の麦畑)」

画像6

これ!!!!
音楽と解説と絵画の妙がすごかった。

ゴッホは四季の自然が移り変わり、稲が刈られていくところを人の一生に似たものを感じたそう。ですが、それは悲しいことではなくて、命の巡りの大きな流れの中で大切なもの、神聖なものと考えてこの絵を描いたそうです。(うろ覚え)

この解説のBGMが「亡き王女のためのパヴァーヌ」って!すごい!!
ぱっと見ぐるぐると渦巻いている稲と黄色でいかにも暑そうな日差しの絵画だから、「頑張って働いている人の絵」に見えるかもしれないし、私は解説を聞くまでそう思っていました。(浅い)

でも、解説とそのBGMを聞くと、な、なるほど…と、そんな風にも見えます。
何が言いたいかというと、知識は大切と言うことと、音楽はすごいと言うことです。
あと、オーディオガイドの駒田航さんが画家の遺した言葉を引用する時に、おじさんっぽい声に声色を変えていたのが地味に面白かったです。ありがとうございました。

フィンセント・ファン・ゴッホ
「ばら」

画像7

こんな絵も描けるのね…!これもこれで好きです。

そのあと、常設展をさっと流し見して、ロダンの「地獄の門」を眺めます。

画像8

この作品、いつ見ても鋼の錬金術師の真理の扉を思い出します。
高校生の頃に鋼の錬金術師にハマっておたくデビューを果たしたのですが、それ以来、ずっとこの作品を見ると真理の扉のことを思い出します。
高校生の頃から少し背伸びした気分で、一人で美術館にふらっと行き、この門を眺めていた当時の自分から、一体何が変わったんでしょうね。
随分遠いところまで来てしまったような、何も変わっていないような気もします。


良い気分になったので、パフェでも食べようかなと思いつつ週末にかき氷を食べる予定であることを思い出して自制し、半年ぶりに坦々麺を食べました。
うまい!!!!!!
麺…炭水化物…最高…自制できていない。


また有給を取って美術館へ行きたいです。次は甘いものを食べて帰ろう。
浅学さが溢れ出る日記にお付き合いいただき、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?