転職活動における「転勤あり求人」の心理的ハードルについて
Indeedから「転勤」に関する意識の調査結果が出ていたので、「転勤」に対する働く人々の行動や意識の変化をまとめます。
・転勤に関する企業側の動き
Indeed上では転勤がないことをアピールポイントとして訴求している企業が増えており、転勤なしに言及する正社員求人は2023年1月時点で5年前の約3倍まで増加。
またここ一年で本人の同意がない転勤を廃止する制度や、リモートワークを基本として転勤や単身赴任を伴わない働き方を選択可能とする制度など、転勤に関する新たな制度を取り入れる企業の動きも増えてきています。
・転勤に対するイメージ【転勤経験者ほど、転勤へのイメージがポジティブ】
全体の2割弱が転勤に対して良いイメージを持っており、若い年代ほど、転勤に対して良いイメージを持っている割合が高いこともわかりました。
また転勤経験者ほど、転勤に対するイメージがポジティブで、27.0%が良いイメージを持っています。特に 2020 年 4 月以降に経験された方にその傾向が強く、41.3% が良いイメージでした。
直近の転勤前後での 転勤への印象変化を見ると、転勤前は良い印象 23.5%・悪い印象 22.4%だったものが、転勤後は良い印象44.0%・悪い印象 17.0%と
転勤を実際に経験することで転勤に対する印象がポジティブに変化する割合が高い結果が出ました。
・転勤が受け入れられやすいタイミング
引っ越しを伴う転勤をしても良いタイミングを尋ねたところ、転勤をしても良いタイミングがある人の うち「入社して 2~3 年後」が 50.5%、ついで「子供が自立した後」が 40.4%
転勤をしたくないタイミングがある人の中で「結婚直後」 51.4%、ついで「子供が生まれる前」50.5% のタイミングが転勤したくないタイミングとして上がってきました。転勤を避けたいタイミング は、「結婚する直前」から「子供が高校生」までに集中しています。
・引っ越しを伴う転勤に対して求めている支援と福利厚生
絶対に必要な支援として上がったのが「引っ越し手当(50.3%)」「転勤手当(47.7%)」が圧倒的に多い結果に。そのほか「転勤先への赴任期間を明示してくれる(21.4%)」「赴任先の業務を事前に教えてもらえる(21.3%)と続きました。
あったら嬉しい支援は「良い条件の住居(19.1%)」「引っ越し手続き代行(17.5%)」「転勤先を自分で選ぶ・希望を出すことができる(16.9%)」と続きます。引っ越しの支援や居住環境に関する希望が多いことがわかります。
・転勤あり求人の集客について
調査結果から転勤経験後に転勤に対するいい印象を持つ結果を踏まえると、転勤未経験者に対して経験者がメリットを話す機会を作ることで、転勤未経験者の見方が変わる可能性もあるかもしれません。
最近は「リモート転勤」も増えており、遠方への転勤経験者のうち18.6%が「リモート転勤」をしていることが判明。
リモートワーク等の活用により引っ越しをせずに転勤が叶うことも増え「リモート転勤」経験者の 46.7% は転勤に対して良いイメージを持っているという結果が出ています。
より詳細:転勤に関する調査 詳細データ
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