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用がないなら、まちに出よう。

初めての海外旅行で訪れたイタリアで、面白い体験をしたことがあります。

初めての海外旅行

2012年の春。当時大学1年生だった私は、春休みに友人と大手旅行代理店が企画する大学生限定の「イタリア一周10日間の旅」たるパッケージツアーに参加しました。

10日間と言うけれど、内容は機内泊を含めて8泊10日。かなりの過密スケジュールで、都市への移動は飛行機やバスを使い添乗員さんと共に移動しますが、都市に着いたら各自自由行動で、集合時間までに集まってねというもの。

初めての海外旅行先にイタリアを選択したことは、我ながらナイスだと今でも思っています(笑)見どころありすぎ!!なんたって世界遺産の所有数世界一位。


水の都での出会い

そんなイタリアで何番目かに訪れた街、水の都・ヴェネチア

一体何時間滞在できたのかあまり覚えていませんが3時間ほどだったでしょうか。かの有名なゴンドラに乗り、ランチにはイカ墨パスタを食べ、ヴェネチアガラスのお店を転々としながら素敵な時間を過ごしていると、もうすぐ集合時間が迫っているではありませんか。急いで集合場所に行かないと。

一緒にいた友人と、地図を見ながら、はて困った。
私たち今どこにいるの状態だったんです。

それなので近くにいたおしゃべりしているご老人2人に聞きました。

「ここに行きたいのですが、私たちは地図で言うとどこにいるんでしょうか?」

そんなことを尋ねた気がします。

するとびっくり。

「俺たちは今どこにいるんだ?」

・・・・・えーーーーー!!!
思わず笑いました。(失礼)

おじい様方、自分がどこにいるか知らなかったのです。
充実したイタリア旅行の中で、この出来事が凄い衝撃的でした。

そうか、自分たちがどこにいるかなんて気にしないで良いんだよな。そのくらい気楽に生きていきたいなと思ったんです。(かなり言葉足らずですが、日本との違いに良い意味でカルチャーショック。)

今思えばただ単に地図を見る習慣がなかったのか、色んな事が考えられますが。

この出来事が2012年。


2022年、思わぬ形で謎が解ける

10年経ち、あの時の謎が解けたんです。

先日読んだこちらの本に書いてありました。

イタリアにはパッセジャータという友達と街へ出て、おしゃべりしながらただ歩く市民文化がある。彼らは、用がないならまちへ出るそうなんです。



まさに!あのときのおじい様方!!!!

彼らは、人と街に出て、喋り、歩くことをしていたわけです。

あの場所がどこかなんて重要ではなかったのでしょう。というか、本当に彼らは自分たちがどこにいるかは知らなかったのかもしれない。

うううううう、衝撃!!!!!
10年経って、偶然読んだ本に書いてあったことも面白い。

パッセジャータ。素敵な文化ですね!


われわれ日本人も彼らのことを真似してみませんか?

用がないならうちへこもるのではなく、用がないならまちへ出てみよう。
友人と、家族と、ではなくても、道端で他人との新たな出会いがあっても面白そうですよね。







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