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のむらなおこ 「こども」と「自然」をキーワードに保育のアドバイザーとして活動中。 変…

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のむらなおこ 「こども」と「自然」をキーワードに保育のアドバイザーとして活動中。 変化が激しいこの時代の、新しい保育・教育・子育てなどの視点を伝えようと、コラムやブログなどで発信中。 https://www.new-edulittletree.com

マガジン

  • new education LittleTree コラム

    私たちは今、新しい時代を迎えています。 その時代を生きる私たちの人生とは頂上ののない成長の山を登るようなもの。   子どもも大人も楽しみながら、外側も内側も成長していく新しい教育・保育の視点を発信します♪

  • 保育のヒント

    私が関わっている保育園や幼稚園へ向けて作った資料。 数園にしか使われないのも勿体無いので、こちらで公開していこうと思います。 今のところ、販売はしませんが・・有効に使ってください。 内容は、どんどん広めていただいて結構です。 このままどこかに資料として載せる場合は、ご一報いただけましたら幸いです。 *園内のお便りなどでの使用やSNSでこの記事のシェアは構いません。 *このマガジンは、いつもコラムよりも砕けて口語で書いていますので、読みにくいところがありましたらご容赦ください。

最近の記事

様々な価値観の狭間で・・

今の時代は、本当に"複雑になっている”世の中だと感じることが多々あります。 というか、私たちが”複雑にしてしまっている”ように思います。 ある気になる親子の話を先日聞きました。 どうして気になるかというと、お母さんが二つの価値観の狭間にいて、お子さんはその狭間の影響で振り回されているように見えるからです。 その二つの価値観というのは、「子どもの個性を伸ばすことが子どもにとって最善だ」というものと、「子どもがより良く育つために大人が道筋を立てることが必要だ」というものです。

    • 表面的な言葉と質的な言葉

      先日、”馬から学ぶリーダーシップ研修” を行いました。 馬は個体認識しないため、犬のように”この人だから言うことを聞く”ということはないそうです。なので、馬の手綱を持って、馬にとってのリーダーになれば、その人に従う・・とのこと。 でも実際にやってみると、手綱を持っただけではリーダーにはなれません。 ・馬は言葉では動かない ・脅して動かすと後で制御が効かなくなる ・合図の出し方(強弱・声のトーン等)次第で、馬の動きが変わる とヒントをもらうものの、やってみると全くうまくできない

      • 冬のお散歩のヒント

        最近、研修や講座などを行うことが多く、みなさんの「外遊び」「園外活動」へのハードルを下げるべく、知恵を絞っております。 冬になると、「今日は寒いからお部屋で遊ぼうか」という方も多いのでは? 「子どもは風の子!」寒いからこそ、お外遊びに出かけましょう。 私もレギュラーメンバーで出演させていただいてる「Mori-Yoチャンネル」という森のようちえん全国ネットワーク連盟が発信しているYouTubeチャンネルに、稚内で野外保育を行っている方をゲストにお話を伺いました。 ※リンクを貼

        • 子どもを深く観る

          先日、私が顧問をしている保育園の職員研修を行いました。 研修のテーマは「最近困ったり、迷ったりしていること」でした。 先生方にいくつか具体的な項目を挙げてもらい、それに沿ってみんなで対話をしていきました。 幼児クラスの先生が「子どもの言葉遣いが悪くて困っている」と話していました。 特定の子の名前が挙がり、他の先生方も「わかる、わかる」というように頷いていました。 なぜその子は乱暴な言葉を発するのだろう? どんな時に乱暴な言葉になるのか?いつもではないはずだ。 同じ言葉(例

        様々な価値観の狭間で・・

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        • new education LittleTree コラム
          102本
        • 保育のヒント
          3本

        記事

          多様性が存在している社会

          先日、あるショッピングモールへ行った時のこと。 2歳くらいの女の子が目の前の通路をタッタッターとまっすぐ走って行くのが見え、“あれ?ひとりかな?”と思っていると、後ろから20代くらいの若いお母さんが、女の子の後を追っていました。 その若いお母さんは何も言わず、ただ追いかけていて、そんなに必死な様子でもなく、ある程度子どもを自由にさせているようなスタンスに見えました。 女の子がまっすぐ走って行った先は、非常用ドアでした。 そのドアをガチャガチャと開けようとした為、お母さんが

          多様性が存在している社会

          生活リズムってどうやってつくる?

          夏休みのゆるゆるモードは抜けましたか? 大人も子どももなんとなく生活リズムが整わないこの時期。 早寝を心に決めても、なかなか起きられず・・・毎朝バタバタしているご家庭も多いのではないでしょうか? 保育園の保護者向けメッセージとして、生活リズムを作るヒントのお手紙を作ったものをこちらで共有します。 以前、日本体育大学教授の野井真吾先生のお話を伺い、これはたくさんの人に知ってほしいと思い、作成しました。 インターネットの記事でもまとまったものが出ていますので、ぜひこちらも

          生活リズムってどうやってつくる?

          “大きな自分”に触れる体験

          新型コロナウィルス感染症の出現により、人と人との距離が物理的に離れ、心も離れてしまうのではないかと懸念があります。 その一方では、人の意識がより自然を求めているようにも感じています。 米国土安全保障省の発表では、新型コロナウィルスは太陽光によって不活性化するとあります。 これを知ってか知らずか、巷ではキャンプブームになりました。コロナ禍という緊張感のある社会の中で、自然が人を癒してくれているように感じ、コロナ禍であるということすら忘れてしまう感覚になるようです。 そして、人

          “大きな自分”に触れる体験

          夏のお散歩

          今年の5月頃「エデュカーレ」という保育冊子よりご連絡をいただき、猛暑の中での外遊びについての取材を受けました。 その記事が7月号の「エデュカーレ」に掲載されています。 ここに書かれているのは、どのように判断し、お散歩に出かけるか・・ということや室内でずっと過ごすよりも外へ出かけましょうというメッセージです。 正直言って、5月に夏の暑さをイメージした話がしにくく、的外れな応えになっていたのかもしれないと気になっていました。 今回、私が今関わっている保育園に向けて、この猛暑の

          新しい明確なあり方

          講演会などで話す機会が増えてきました。 私の得意分野は自然保育ですので、いつも自然を活用した保育の話の中に、私が伝えたい保育・教育の本質的な部分を盛り込んで話します。私が伝えたいことは「質」の部分なので、抽象的な話になることも少なくありません。私の話を聞いた自然保育に関心のある方から「自分の地域・団体でも話してほしい」と依頼されることが増えました。 以前とは聴衆自体が変わって来たことを肌で感じています。 今という時代は、アクエリアス(水瓶座)のエネルギーの影響を受けていま

          新しい明確なあり方

          シンプルであることの大切さ

          相手にスムーズに話が届かないということがありました。 3回全く同じことをほぼ同じ言葉で話しても、その時の相手の状態で、その都度その人の聴き方が変わっていくのです。 例えばこんなやり取りです。 1回目  A「この書類をこういう風に直しておいてくださいね」 B「え?間違っていたんですか?言われた通りにしましたけど。〇〇さんがこう言ったから・・」(間違えを指摘されたと思い、自分を正当化し始める) 2回目 A「この書類をこういう風に直しておいて頂ければ大丈夫です」 B「え?そ

          シンプルであることの大切さ

          リラックスしていることの強さ

          以前、あるワークショップに参加しました。 そこで行ったワークがとても興味深く、驚きの体験でした。 それは、二人組になり、AさんがBさんの腕を曲げるというワークでした。 まずはBさんが拳を作って腕に力を入れ、まっすぐに伸ばします。 そこへAさんが力を入れて、その腕の肘を内側へ曲げようとします。 すると、二人は力を入れて押したり抵抗したりした末に、Bさんの腕が負けるかAさんが諦めるか・・という攻防の構図になります。 次に、Bさんは手のひらを開いて腕をまっすぐに伸ばし、リラッ

          リラックスしていることの強さ

          質の教育〜内的な力を育む〜

          今、「非認知能力」を伸ばす・育てる教育が注目されています。 学力や頭の良さなど数値で測ることのできる「認知能力」とは別に、思いやりや自立心・心のたくましさのことを「非認知能力」と言います。 このことについては、解説している人がたくさんいるので、ここでは詳しくは書きませんが、一言で言うと「認知能力」は表側に現れる能力、「非認知能力」は内側にある内的な能力‥言わば、質的な能力のことを指すと、私は捉えています。 この質的な能力を育てていこうという動きは、新しい時代のエネルギーに呼

          質の教育〜内的な力を育む〜

          いきいきとした人生を生きる

          先日、友人があるテレビ番組を観て、感じたことをシェアしてくれました。その番組は、障害を持っている人が社会で活躍しているところを追う内容とのこと。その中で義足をつけたダンサーが映し出され、友人はその姿に心を打たれたと感動していました。 「障害を持っている人がいきいきと自分を表現している姿を見て、私はあんな風にいきいきと生きていないかもしれない」 という友人の言葉が印象的でした。 今の時代、友人のように「いきいきと生きていない」と感じる人が増えているのではないかと思いました。

          いきいきとした人生を生きる

          “大人である”あり方を手に入れる

          前回のnoteに 「真の多様性を理解するには、私たち一人一人のあり方はもっと大人で、“成熟”していく必要があると感じています。」と書きました。 今回は、その“大人”をテーマに書いてみたいと思います。 しばらくの間、“大人”について探求してみました。 すると見えてきたのは、自分の中の“子ども”の部分でした。 自分自身に、その“子どもさ”を感じる場面を思い出すと、その時の自分のあり方は「責任を取っていない」のです。 “責任”と一言で言うと、「自分のせい」、何かの「責任を取る

          “大人である”あり方を手に入れる

          比較と多様性

          ある時、初対面の人に会い、話を聞いているうちに「この人は素晴らしいなぁ」と感じ、その人を心から受け入れている私がいました。 また別の時には「どうしてこの人は閉じていて否定的なんだろう・・」と感じる人と会い、その人を受け入れられない私がいました。 この二つの出来事を思い返し、私には“共感できる人”と“共感できない人”がいることに気づきました。 共感できる人とできない人がいるのは当たり前かもしれませんが、こうして自分の価値観に合わない人を批判するような思考が自然に出て来るのです

          “ある”も“ない”も在る世界へ

          私が大好きなインドの教育者、クリシュナムルティの本の中の一節より。 陽のなかで揺れている木の葉を見つめている生徒は、注意深い状態です。 その時彼を本に引き戻すと、彼の注意を阻害してしまいます。 それに対して、生徒がその木の葉を十分に見つめるように助けることは、彼に注意の奥深さを気づかせることになります。 そこでは気が散るということがありません。 この一節を読んで、私が小学4年生だった時のことを思い出しました。 真冬の季節でした。その日は午後から東京でも牡丹雪が空から落ち

          “ある”も“ない”も在る世界へ