ローズマリーの香りとサイモン&ガーファンクル
咲き誇ったローズマリーでバスタイムを楽しみました。
ローズマリーの一番風呂に入った夫に「どうだった」と聞いてみると
「そうねぇ‥」つれない返事が返ってきました。さほど香らなかったらしく、暫く時間を置くべきだったようで私の方が意気消沈しました。
私の入浴の番になり期待を膨らませ風呂蓋を開けると、良い塩梅にエキスが出たようで爽やかな香りが「フワ〜」と顔面に広がり悦に入りました。
湯船に浸かっているとお湯も柔らかく、ローズマリーの香りに癒されて風呂は二番風呂とよく言ったものだ、と実感しました。
その香りの中で追憶にひたり、映画『卒業』で使われたサイモン&ガーファンクルのスカボローフェアを歌いました。お風呂の音響効果と誰も聴いていない安心感で、下手な歌が上手くなったような錯覚に陥ってしまいました。
''Are you going to Skarborough Fair ‥‥remember me to one who lives there she onece was a true love of mine"
そして、ダスティンホフマンが花嫁のキャサリンロスを奪い教会から逃げて行く、あまりにも有名なシーンを鮮明に思い出しました。
湯船に浮かんだ袋を触りながら「パセリ、セージ、ローズマリー&タイム」と何度も口遊み、青春の日々を懐かしみました。
サイモン&ガーファンクルの想い出がもう一つあります。
高校2年生の始めで、まだクラスに馴染んでいない頃の話です。
ある日、Aさんが中原中也の詩集の文庫本を1冊と、サイモン&ガーファンクルの曲を書いた何枚かの便箋を私に手渡し、友達になりたいと言ってくれたのです。
便箋には、英文と和訳の歌詞が実に綺麗な文字で、びっしり書かれていました。その中に、スカボローフェアやサウンドオブサイレンス、明日にかける橋などがありました。
思いがけないことで驚きつつも、有り難く粋なプレゼントを受け取ったのです。
それから彼女とすっかり仲良くなり、今でも良き友人です。
20年以上前、お風呂に竹炭を入れることがマイブームになっていました。
ある夏の暑い日にペパーミントをお風呂に浮かべ、更に良い健康効果を得ようと閃いたのです。今夜は贅沢な入浴タイムだと意気込んで、日中に庭のペパーミントを何本かカットしました。茹だるような暑さとは裏腹に、スッキリ爽やかなお風呂を想像していました。
シャワーで済ませたいこの季節に、お湯を張り竹炭を入れ、ペパーミントを浮かべると期待通り爽やかな香りがしました。
そして、相当な期待感で湯船に浸かると、さっきまでの香りが全くしません。一瞬でその香りが消えたように思いました。
トロリとしたお湯と爽快感を味わう筈が、まるで魔法か手品か、はたまた神の悪戯か残念な結果となりました。暫し考え、炭は消臭効果があるからだと気付き、炭のパワーを再認識した瞬間でした。欲を出し過ぎてしまいましたが、失敗して学んだ出来事でした。
手作りの化粧水を作ってみました。
収斂作用があるらしく、肌が引き締まる感じで香りも良いです。
残りを瓶に密封し冷蔵庫に入れているので、再度煮沸して使用したらどうだろうと考えています。
以前、乾燥させたローズマリーでお茶を入れました。
久し振りに飲んだ夫が「頭がスッキリする」と喜んでいました。
私は、友人の従姉妹さんが育てたレモングラスをブレンドして飲むのが好きです。お茶用にするには、芒のような葉で指を切りそうだとか、細かくカットするには根気が必要だとか、ご苦労に感謝して頂いています。
突然ラベンダーの話になりますが
香りの好みは体質によるのでしょうか。低血圧症の亡き母は、ラベンダーの香りが苦手でした。高血圧症の亡き叔母は、ラベンダーの香りを好み育てていました。
若かりし頃は
ローズマリーという植物が海外にはあるんだな、ぐらいの認識でした。こうして可憐な紫色の花を愛でる日が来ようとは、露程も思いませんでした。
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