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【イベントレポート】NEXCHAINオンラインサロン 不動産のマイナンバー「不動産ID」の普及によるDXの可能性~不動産ID・建築BIM・PLATEAUをわかりやすく解説!~

こんにちは、NEXCHAINです。

不動産IDって聞いたことありますか?

そう思った方、そんなことは一切ありません。
実は、物流、保険、警備等…非常に多くの業界と関連のある話です。
この記事では、不動産IDはもちろんのこと、建築BIM、PLATEAUについても紹介しますので、ご興味のある方は是非読んでみてください。

NEXCHAINでは、会員様向けに様々なイベントを企画しております。
去る7月13日には、自社の検討内容やビジネスアイデアを発信し、他社と意見交換を行うオンラインサロンを開催しました。

今回は、株式会社構造計画研究所様とNEXCHAINのコラボレーション企画で、不動産のマイナンバー「不動産ID」の普及によるDXの可能性と題し、ピッチいただきました。


不動産IDとは?

一言で表すと、土地や建物を一意に特定することができるIDです。
現状は、住居表示の表記ゆれや、同一住所上に複数の物件が存在する等により、物件情報の照合やデータ連携が非常に困難です。

例えば、霞ヶ関の「ヶ」を「ケ」と表記することもありますし、番地表記も1-2-3のように数字のみで表す場合と、1丁目2番地3号と漢字を用いる場合があります。
このようなことが起こると、本当は同じ物件なのに異なるものとして扱われてしまうことや、その逆も考えられ、郵便物を届けるときにも困ってしまいますよね。

出典:不動産IDの活用等の総合的な推進(001609085.pdf (mlit.go.jp))

そこで、土地や建物を一意に特定できる不動産IDを振ることにより、このような課題が解消され、情報の紐づけができるようになります。

この不動産IDは、登記したときに割り振られる13桁の不動産番号と、部屋番号を特定するための4桁のコードで構成されています。

出典:不動産IDの活用等の総合的な推進(001609085.pdf (mlit.go.jp))

これは単なる符号に過ぎず、それだけで何かを生み出すことは困難ですが、建物や都市の空間情報と連結することにより、活用の幅がぐっと広がります。
更に、不動産にかかわる産業は幅広いため、不動産業界に限らず多くの産業を巻き込みながら、様々な主体にとって活用しやすい環境整備を行うこと等も考えられています。

不動産IDの空間情報との連結については、不動産ID、建築BIM、PLATEAUを一体的に推進していく建築・都市のDXが謳われています。これにより、デジタル田園都市国家構想や、新たな国土形成計画の柱とされている「デジタルとリアルが融合した地域生活圏の形成」の実現が期待されます。

ここで、簡単に建築BIMとPLATEAUについてもご紹介します。

建築BIMとは?

BIMとは、Building Information Modelingの頭文字です。
コンピュータ上に作成した、主に3次元の建物の形状情報に加え、建物の属性情報(各部位の仕様・性能、居室等の名称、用途・仕上げ、コスト情報等)などを併せ持つ、建築情報モデルを構築するシステムです。

現在は、CAD(Computer Aided Design)というコンピュータによる設計支援ツールが主流ですが、建築BIMを活用することで、建物をわかりやすく見える化し、コミュニケーションや理解度の向上設計プロセスの改革による生産性向上も見込めます。

他にも、ある室内のモデルに壁や柱の属性情報を付加することや、生産プロセスから維持管理に至るライフサイクルで一貫した情報の利活用ができるようになります。

PLATEAUとは?

スマートシティをはじめとした街づくりのDXを進めるため、2020年に発足した、3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化を推進する国土交通省のプロジェクト(Project PLATEAU)です。

従来の3Dデータとの大きな違いとしては、3次元情報に加え、用途や構造等の意味情報を持つことができるという点です。
先程ご紹介したBIMの都市スケール版とイメージしてみてください。

拡張性も意識されており、用途に応じた独自の情報追加や、BIMをはじめとした多様な分野のデータとの連携・交換・ソフトウェア対応が可能です。
更に、二次利用が可能なオープンライセンスを採用し、知見も幅広く公開することで、自治体・民間企業・大学等の様々な分野での活用事例の創出が期待できます。

最後に

今回は、多くの会員様にご参加いただき、ピッチ後のディスカッションにおいても、物流、保険、災害計画、登記等の様々な観点から活発に意見が飛び交いました。

ディスカッションの様子

今後NEXCHAINでは、不動産ID、建築BIM、PLATEAUの利活用に関する検討を行うワーキンググループの立上げを検討しています。

NEXCHAINの活動にご興味のある方は、下記よりお気軽にお問い合わせください。

・PLATEAU、Project-PLATEAUは国土交通省の登録商標です。


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