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振り返りとこれから

この記事をご覧いただきましてありがとうございます。


2023年4月に広島県尾道市に移住してから、もうすぐ1年を迎えます。

非常に濃い1年間でした。個人的には人生の3年分くらいの濃度があった感覚です。むしろ自分でも「まだ1年!?」って思ってしまうくらいです。

ちょうどいいタイミングと機会でありますので、この1年間を簡単に振り返ります。


なによりもまず、ずっと憧れていた尾道の街に住むことができて本当によかったです。

最初に旅行で尾道に訪れた時は「1週間ぐらいなら住んでみたいな〜」なんて軽く思っていましたが、まさか1年も住むことになるとは。

移住への期待として、この素晴らしい景色の中に入りたいという憧れをずっと抱いていました。それを叶えることができて感無量です。

ずっと好きだった街の景色・風・雰囲気・人・食を常に身近に感じることができ、それは今も全く飽きることがありません。

最初に旅行で訪れた時や移住したばかりの頃のときめきが、この街にはずっと変わらずにあり続けているのです。

ほんと、人生ってなにがあるか分からないです。

自分が成人した頃は、きっとこのまま新潟・東北で定年まで会社で働き続けて、どこかのタイミングで結婚して家庭を持って平和に幸せに過ごしていくんだろうなと思っていましたが、結果として180度人生が変わりました。

10年勤めていた大企業を退職することや安定した人生のレールをはみ出して未開の地へ踏み出すことには、正直かなり悩みましたしビビりまくっていました。

それでも、気持ちに正直に向き合って意思決定をした当時の自分を褒めてあげたいです。

おかげで、今はこんなにも楽しくてワクワクしているぞと。

尾道に移住してからは、自分のやってみたかったことをとにかくたくさん妥協せずに取り組んでみました。

好きな街に住んで、好きな景色の中を歩いて、好きな車に乗って、働きながら目標達成のための経験をして、カフェや喫茶店を巡って、コーヒーやハーブを独学で勉強して、移住前に取得したFP(ファイナンシャル・プランナー)の資格を活かした経験もして、ロードバイクやカメラなどの趣味にも没頭して、等々。

やりたいことを詰め込みまくったので落ち着かない日々ではありましたが、非常に楽しく充実していて、振り返れば最高の人生の夏休みのようでした。

たまに、私のSNSを見た友人から「楽しそうだね」と言われることがありますが、私的には”しめしめ”と思っています。

その思いの裏には、元気な姿で生存報告ができていること、こういう人生もあるよという提示ができていること、苦労や努力はなるべく人に見せたくない、などといった意図があります。

当然、楽しいことがあった一方で、大変だったことやつらいこともたくさんありました。

大企業を退職、遠い距離の引越し、各種手続き、アルバイト入社、フリーター生活、情緒不安定な先輩社員に言葉のサンドバックにされたり、悪い人間に騙されそうになったり、転職して因島へ通うようになったり、などなど。

なお、ここで書いていることは、決して自分のキャパをオーバーするような苦労ではなく、初めてのことや慣れないことへ順応できない苦労のことであります(キャパオーバーの苦労は前職で散々しているので、もう怖いものなしです✌️)。

ですが、それらはサラリーマン生活では絶対にできないようなことであり、今振り返れば全てがいい経験だったと思えます。

おかげさまで、尾道に来てからたくさんの方とお知り合いになることができました。

移住前からお世話になっている市の移住担当の方々、閲覧していたSNSアカウントの方々、職場の方々、行きつけになったお店の方々、移住交流会で仲良くなった方々、FP協会の方々、共通の知人の紹介で所属したソフトテニスクラブの方々、など。

また、当初の交友関係は尾道市の市街地エリア(尾道駅の徒歩圏内)や福山市などの本土側のみでしたが、秋頃から仕事で因島に通うようになってからは、因島をはじめとした”しまなみ海道”各島の方々とも交流が増えました。

因島 折古の浜
因島大橋
大三島 大山祇神社
生口島 瀬戸田港

誤解を恐れずに言うと、お知り合いになった方々は皆、私が積極的に声をかけて仲良くなったわけではありません。どちらかと言うと、皆様のほうから誘っていただいたり気軽に声をかけてくださったおかげです。本当に感謝しています。

私が特に嬉しかったのが、尾道に来て最初の職場で一緒に働いていた地元の方に最近誘われて、その方を含む元職場の数名と飲みに行ったことです。話題はもっぱらその方々の職場(=私の以前の職場)のことであり、辞めたとはいえ職場の事情を知っている自分に色々と話を聞いてほしいようでした。

一見なんでもないただの飲み会ですが、私のことを移住者ではなく、元同僚としてや1人の人間として気軽に接してくれていることが非常に嬉しかったのです。

こういった思いは、このエピソードに限らず尾道で生活している中で常に感じていることです。

大袈裟なようですが、こういう外からの人や文化を受け入れる懐の深さや気さくな雰囲気が、尾道に移住者が多く集まる所以なのだと思います。

本当は皆様のことを詳細に書きたいところなのですが、とてもキリがないので、今回は羅列的な紹介に留めさせていただきます。

移住当初は、地元でいずれ開業する友人のお店で働くための経験ということで、せっかくならと好きな街である尾道に移ったという経緯があります。

ですが今振り返ると、それでもまだ自分の中で疑心暗鬼だったと思います。本当にそれでよかったのかと。

結果的にその話は無くなり(友人に約束をうやむやにされそうだったので私から突っぱねたのですが)、改めて今後の人生を考えるようになりました。

上述の通り、尾道に移ってから自分のやりたいことをまんべんなくしてみたのですが、正直どれも自分の中でパッとしませんでした。もちろんどれも楽しかったのですが、どうもしっくりこないし身にはなっていないなと。

それで分かったのが、どうやら私は器用な人間ではないようです。複数の物事を同時進行で同じ熱量で取り組むことができませんでした。

自分のやりたいことをとにかくやってみた一方で、それらをセルフマネジメントすることには非常に苦労しました。多趣味な人やマルチに活躍している人って本当にすごいんだなと思います。

ただ、その中でも「コーヒー」という分野だけは全く飽きず、むしろどんどん興味が湧いていきました。

私には当初から将来的に故郷でカフェを開きたいという漠然とした目標があり、そのために飲食の経験や経営を学ぶべきだということは頭にあったのですが、具体的に何をすればいいのかという道筋が分かっていませんでした。

そのような中で次第に「コーヒー」の面白さにハマるにつれ、この道を極めることで将来の目標に繋げることができるのではないか?自分がこれからの人生を賭けてやりたいことはこれだ!という結論に至りました。

この1年間で自分が不器用な人間だということが分かったので、これからは「コーヒー」1点集中でどこまでできるかを試してみたいと思います。

ノリと勢いもありつつそれなりに意思をもって尾道に移住してきたつもりでしたが、結果的には「人生の夏休み」であり「自分探しの旅」になりました。



以上、簡単ですがこの1年間を振り返ってみました。


そして、なんだか懐旧的で終わりを迎えるような文章になってしまいました。









そうなんです。











私、この春に一旦尾道を離れて、京都に移ります。



ずっと好きだったコーヒー店で、修行をしてきます。



続きはまた次回。



乱筆にて

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