学校の常識は世間の非常識⁉️早く帰るようにと言われても帰れない理由

#過労死 #長時間労働 #教員 #教頭 #部活動
 

学校の常識は世間の非常識、とよく言われるが、そのひとつに管理職が教職員の勤務時間を把握せず、ということが10年くらい前まであった。

当初、勤務時間の把握とはいっても、教職員各自で自分のパソコンを立ち上げて決められたシートに出退勤時刻を入力しなければならなかった。

そんな面倒なことをなかなかしない教員も多く、以前の学校の教頭は、教育委員会に報告するため「勤務時間を入力してください。」とよく呼びかけていた。(入力したところで残業代が出るわけでもないのだが)

そして、私が教頭になってから少しずつ各学校で出退勤用のタブレットの導入が始まった。私も知り合いの先生に教えていただきながら何とか設置した。

勤務時間短縮が叫ばれるようになると、早く帰るようにと度々声がけする校長もいたが、全くそんなことを気にしない校長も。教職員や教頭がどのくらい長時間労働をしているかは知っているはずなんだけどなあ。なぜなら、教頭が毎月教職員の勤務時間をまとめ、校長の承認を受けて教育委員会に報告していたのだから。

とはいえ、仕事が減ることはあまりなかった。理不尽さや憤りを感じながら、明らかに学校の業務ではないことをやらざるを得ないことも多々あった。それでも、学校内の行事などはやめる、縮小するなど、工夫次第で減らせるはずだ。前例踏襲にとらわれず、教員の意識改革も含め減らす努力をしてほしい。

最終的に、教員を守る最後の砦は法律しかないと思う。自分の命は自分で守る。管理職とはいえ、教頭も人間だから24時間は働けない。勤務時間以降はなるべく速やかに帰ることだ。教頭だからといって、最後の1人が帰るまで待っていなくていい。そういう法律はないし、数多の慣習や思い込みに縛られないほうがいい。それは、うつを経験したから言える。

私は一歩間違えば過労死、いや過労自死したかもしれなかった。教育委員会の事情があるとはいえ、3年連続の異動の負担は計り知れないものがあった。さらに、逆パワハラや校長にも苦しんだ。

私としては、本当に学校教育で行わなければならないことを厳選して、勤務時間内に終わる業務量にしなくては、教員の休職や退職、教師不足、教員志望者の減少は止められないと思っている。

ぜひ多くのみなさんに学校の役割について議論していただきたい。時代が変化していく中で、新たに教科が増え、大量の〇〇教育というものが学校現場に津波のように押し寄せ、限界を超えているのだから。

教員とはいえ、24時間教員ではいられない。家庭もあれば子どももいる。多くの教員の家庭は、母子家庭みたいなもの。部活未亡人とはよく言ったものだ。私は育休明けでも部活動の主顧問になり、本当に大変だった!我が家のように、両親とも教員の子どもはかわいそうだなあとつくづく思う。

学校、家庭、地域がそれぞれ役割分担をし、みんなで力を合わせて、未来を担う子どもたちを育てていける社会になるといいなあと思っている。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?