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【書評】10倍株の転換点を見つける最強の指標ノート

書籍情報

書名:10倍株の転換点を見つける最強の指標ノート
著者:渡部清二
出版社:KADOKAWA
出版年:2023年

概要

一言でまとめれば、「日経平均など主要な指標と気になった記事を継続してノートにまとめ、そのノートを眺めていくと気付きがある」という本。
手法の中心的部分は良い方法だと思う。ただ、感心できない内容が多くある。具体的には、オカルトじみた内容が平気で書かれていたり、科学的根拠のない想像以上の裏付けのない話、ただの連想ゲームとしか言えないような内容が多く含まれていて、真面目な勉強のためには、あまり人には勧められない。

評価基準

  1. 情報まとめ・投資アイデアの発想テクニックとして

  2. 感心しない内容について

詳細

1.情報まとめ・投資アイデアの発想テクニックとして

テクニックとしては良いものだと思うが、率直に言って、帯に書いてある内容で十分理解できるもので本を1冊読むほど複雑なものではない。
*記事末の書籍へのリンクは普段kindle版にリンクを張っているのだが書籍版にだけ帯のデータが表示されているので今回はリンクをそちらにした。

例えば、下記で紹介した本で解説されている指標の中から気になるものをピックアップして記録をするようにすればよい。併せてその日、気になったニュースなどを併記すれば、指標ノートは完成する。

2.感心しない内容について

いくつか例を挙げると、
伊勢神宮の「金座・米座」の20年サイクルをキチンサイクルやジュグラーサイクルと同列に論じている。キチンサイクルやジュグラーサイクルも簡単に何年サイクルという様に言えるものでもないのだが、「金座・米座」のサイクルに至っては何の根拠があるのかと思う。

他にも、惑星直列と天災を関連付けたり、複数の地震を関連付けたり、UFOがどうのこうのという記述があったりと、真面目に読む気がうせてしまった。他の記述に特段ユーモアが交えられているわけでもなく、冗談で書いているようにも見えない。悪乗りやユーモアは好きだが、本物はいただけない。

総評

決してお勧めしない。
情報まとめ・投資アイデアの発想テクニックとして、シンプルな内容であることは構わない。そういう本は沢山あるし、気分転換に読むのには楽しめる。
しかし、おかしなことをさも真実の様に広めてしまうものはいけない。

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