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100回記念日金の斧

周りを警戒しながら泉にやって来た男の手には鉄の斧。
それを泉に投げ入れた。
すると泉から女神様が現れました。

女神様、その斧は違います。私が落としたのは鉄の斧です。

えぇ!その事は知っている。見てた自ら入れている所を、嘘でしょ。
だから金の斧も銀の斧も貰えない。
今日で泉に斧が落ちちゃった100回記念日なのに。
毎日泉に通っては人数を計測していたのにそしてその記念すべき100回目なのに。
50回目の時は盛大に派手な斧あげてたじゃん。
普通50回の後は100回じゃん。あぁ馬鹿らしい。

ちょっと、ちょっと何帰ろうとしてるの。俺の斧返してくださいよ。
えぇダメ。罰だ。ドロボウですよ、ドロボウ。
屁理屈言うな。だってあなたは嘘ついた人の斧は奪いましたが、私はしっかり真実を言いましたよ。鉄の斧を落としましたって。

ダメだダメだ。そうですか・・・あなたの秘密をバラさないといけません。
あの話が広まって以来、この泉には大量のお供え物がありました。
あなた最初の頃は景気良く金、銀の斧あげてましたよね。
でも途中から金と銀の在庫が無くなって、嘘をついた人から巻き上げた鉄の斧に金と銀のスプレー夜中シュッシュ、シュッシュとねぇ。

これはもう村の人たちに言うしかないね。
えぇ〜どうしたんですか急に斧を返してくれて尚且つこの光輝いている斧もセットで、ありがとうございます。

そしてこの100回記念日以降、泉は枯れて穴の底には鉄の斧が大量に刺さっていた。

水持って移動できるタイプ、そう言えば上半身しか出てなかったなぁ。
水スカート。

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