『ゲラゲラのゲラによろしく』稽古日記#4

稽古の帰り道。
役者さん達と帰っていて「こっちが駅かな?」と安易に呟いたら、お爺ちゃんが。「駅はね3つ目の道、右。」と、教えてくれた。
「ありがとう。お爺ちゃん」と言いながら、稽古の感想などを言っていたら、お爺ちゃんが僕たちのパーティに参加していた。
ずっと歩幅を合わせて歩いてくるお爺ちゃんを気にしながらも、くだらないことを話しながらしばらく歩いていたら「ここ!ここを右折!」と言ってお爺ちゃんはパーティからいなくなった。
ドラクエⅦのキーファを思い出した。途中で踊り子の女に惚れていなくなっちゃうんだよね。

以下、雑感。よいやさ!

・初めて役者が全員揃ったので拍手した。優勝したくらい拍手した。
 当たり前の幸せを、僕たちはいつまでも感じていたいんだ。

・尾形で一番笑った。息が止まるくらい笑った。こんなに笑うことないくらい笑った。椅子から転げ落ちるくらい笑った。本当に笑った。気絶しかけた。ただ、本当に悲しいのは俺しか笑っていなかった。本当に俺しか笑っていなかった。本当にただ俺が尾形を好きなだけの時間。でもこんな時間があっても良い。
1時間くらい費やしたけど。

・休憩中に木乃江さんがレーズンを食べていた。
その後クッキーを食べていた。
そしたら「甘いもの食べちゃダメなのに。」と言った。
そしたら、急に顔が赤くなったので、何で?と聞いたら、「甘いもの食べちゃいけないのに、食べちゃって恥ずかしいから」と言ったので、皆で指を刺して笑った。
堤幸彦みたいな世界観だなと思った。

・モブキャラの名前を全てフルーツの名前が付いてる名前にしてるのだが、特にウケもしないし、いじられもしないので、本当に不要な物ってこう言う扱いを受けるんだろうなって思った。まあ残すけど。

・困ったら書いちゃうセリフが、「好きだ!好きなんだ!」と「ったく」と、とりあえず皆で3回笑う。なのだが、もうすでに2回づつ使ってる。

・尾形と近藤さんが、現段階で5回着替えることが確定していて、大きい男がお二人がセット裏でバタバタするんだと思ったら、この芝居がもっと好きになった。

・主役のてっぺい君のボケが一個もないことに、拗ねていたので、ワンシーンだけ急にてっぺい君が悪くないとこで謝って「あれ?俺じゃないか。」というボケを足したのだが、稽古してたら俺が足したことを忘れてしまって、普通にてっぺいがミスったと思って「おいおい!お前のセリフじゃないっつのー!」と言ったら、さらに拗ねていた。

・物語が動いてるのに、横で何か邪魔をしていて欲しいと言う謎の演出をかける。そしてそれがどれくらい邪魔かを役者さん達で判断する時間を設けるのだが、何でそんなことするかは自分でもよく分かっていない。

新シーンを追加して、前やったシーンに飽きたので、変えて、またシーンに飽きたら、変えるを繰り返して、どんどん原型がなくなっていったら、身内笑いになってるんじゃないかと、不安になって、また変えて、結果ずっと新シーンをやっている。
じゃあ、ずっと笑っているシーンが本当に受けるシーンかといえばそうでもないし、これはきっと一生定まらない。
永遠に何が面白いか、何が本当にウケるかなんて、感覚でやっていくしかないんだろうなあ。感覚だけが笑いの本質だ。
ウケてえ。後良い物語が描きたい。

ゲラゲラのゲラによろしくをよろしく。

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