見出し画像

読むことと生きること

併読を心がけるようにしてから読書のペースが落ちた、というか読了までに至る時間が以前よりぐっと長くなった。
また、薬の効果で午前がほとんど活動できず寝たきりなので、余計に、だ。

自分に不満がたまってきているが、今日やっと二冊読み終えることができた。

一冊目は「知的生活の方法」(渡部昇一著)だ。


以前読んだ「知的生活の設計」(堀正岳著)で紹介されていて興味を持った。「知的生活の設計」はいわゆるハウツー要素が強くて読みやすい。2023年3月27日現在kindleunlimitedの対象になっているようなので、ぜひ気軽に読んでみてほしい。

それに対し「知的生活の方法」は、正直全くハウツーの要素はないと言ってもいいかもしれない。もちろん活用できる技法はあると言えばあるのだが、本筋になっているのは、知的生活そのものの技法を真似するというより、「知的に生きること」そのものだからだ。

著者が知的世界に触れた体験と考察をまとめたような形と言えるだろうか。

歯ごたえのある読書と普通の読書があるとしたら歯ごたえのある方に分類されるような本だ。読むのに1週間以上もかかってしまった。
流石に疲れた。

そんな時心の助けになるのは、読み慣れた本の再読である。
そこで同じ読書つながりで「読書する人だけがたどり着ける場所」(齋藤孝著)を読んでみた。本日二冊目の読書である。
すると、以前は軽い読み物に感じていたのに、この本も生き方の本であることが見えてきた。

本を読むときにどんな姿勢で読むか、批判的に読むのか共感して読むのか。わからないことは調べて読むのか、流してしまうのか。知識を求めて同じジャンルの本を5冊チャレンジするのか、あらすじのまとめ本だけ読むのか。

本をどう読むのかは考え方であり、生き方である。
読書は好きなはずなのにそんな単純なことも忘れていたことに気づかされた。

もっと踏み込むと、文章を書くこともまた生きることである。
私の書く文章はつたないけど、それは人生経験が未熟だったり、生き方がつたないことの表れでもある。

最近読んだ「三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾」のタイトルにはまさしく「生きる」という言葉が入っている。

経験したことしか書けない、というのは嘘だと思う。
私はファンタジー小説が大好きだけど、残念ながら魔法はこの世に存在しない。
だけどいろいろなことを経験したり思考したりしていることで、空間の構築が上手くなり良い文章が書けるようになるんじゃないかと思う。

明日も少しでもいい文章を書きたいので、今日も読書する。

ここまで読んでくださってありがとうございます!

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?