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【読書レビュー③】宮部みゆき「理由」

こんばんは。PisMaです。

今回も「理由」を読んでいきます。すこしずつざっくり紹介していこうと思いますのでご了承くださいませ。

では2章「入居者」から。

ヴァンダール千住北ニューシティ・ウエストタワー二〇二五号室に入居していた、今回の事件の被害者候補・小糸信治の姉、小糸貴子の証言から始まります。

小糸信治は金づかいの荒い性分で、貴子もずいぶん手を焼いていたよう。貴子は信治から「お金を少し貸して欲しい」と相談されます。
上記の高級マンションを購入するため、貸して欲しいと提示された金額は五百万。とんでもねえ金額に貴子は「そんな簡単に貸せる金額ではない」と激怒します。この段階では、小糸夫妻はマンションを買えなかったのですね。

信治と同じく派手好きの妻・静子とも折り合いが悪く、貴子はだんだん小糸一家と疎遠になっていっていきます。
説得を試みようと電話をかける貴子でしたが、口を開けば「五百万貸してくれ」ばかりの信治。 それなのに、ある日突然「都合がついたから大丈夫」と連絡が入ります。
何が大丈夫になったのか、どこからそんな金額が出たのか。気になることが多すぎて、貴子は一度マンションへ下見に行ったり、再度話し合いのため電話をかけますが…問題解決には至らず話し合いは終了。 

極めつけは、再度マンションに行った時に会った信治の息子であり貴子の甥・孝弘の生活状況の劣悪さでした。遠い塾に行かされ、温かいご飯も作ってもらえず、ゴミ溜めのような部屋で生活する扱いを受けていることを知った貴子は静子と猛喧嘩を起こし、絶縁状態に。事件に関わる前まではそんな経緯だったようです。

そんな小糸一家の自宅で「人が倒れている」と連絡があった。一家心中でも図ったのかと疑いつつも本人確認をするため、貴子は遺体を確認することに。
結果として、今回殺害されていた4人は全員小糸一家の者ではなく全くの別人だということがわかりました。ここで小糸貴子はお役御免とばかりに警察からは手を引かれます。貴子は少々憤慨した様子でしたが、この時点で小糸一家は事件の被害者の可能性が消え、小糸一家は事件の関係者になりました。これ以上捜査に関わると困る部分もあるので、簡潔に情報提供の協力を終了したようです。


そうなるとまた新しい謎が浮上してきますね。
何故、小糸一家の自宅で全くの別人が4人も殺されていたのか。小糸一家は何処へ行ってしまったのか。
そして今後の捜査で、小糸一家は既にこのマンションの持ち主でなくなっていたことが発覚してくることとなります。

小糸一家というかなり問題の多そうな家族が今後どんな動きを見せてくるか気になります。そして、二〇二五号室で殺された4人は誰なのか。何故殺されたのか。少しずつ謎を解く情報が開示されていくドキドキが楽しいです。
かなり事細かく人物名や会社名、建物名が出てくるので既にもう大事な要素は登場しているのでは、と疑っていますが…まだどれかわかりませんね。今後も読み続けていきます。

本日はここまで。
明日はまた違うnoteを出すかもしれません。また明日お会いできれば幸いです。

お相手は黄緑の魔女PisMaでした。
たった二人の家族の温もり。


おやすみなさい。

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