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「〜わけにはいかない」の教案
この文型は、「わけ」が入っていることから「〜わけがない」や「〜わけではない」との混同が見られるものである。
また、意味的には「〜なければならない」や「〜ざるをえない」との微妙な違いもポイントになってくる文型でもある。
「〜ばかりに」の教案
この「〜ばかりに」という文型は、意外とあまり多くの日本語教師に深堀して分析されていない文型である。
そこで、今回は中級以上の文型全体を分析する上で、どうすれば深堀できるのかを示したいという目的もあり、この文型を選んで教案を作成することにしたわけである。
初級で押さえるべき「は」と「が」のポイント16
「は」と「が」は、日本語教育において非常に重要かつ学習者にとっては使い分けが難しいもので、この違いだけで1冊の本になるとも言われている。
そして、現在の初級教材の中には、この「は」と「が」の違いをスルーしているものが多く、真向からこのことに対峙しているテキストは少ない。
そのため、経験が浅い教師にとってはこの説明が困難な場合があり、学習者が混乱してしまう局面も多くなっている。
そういう事態を
「~に対して(対象)」の教案
この「~に対して」という文型は、中級文型の中でも誤用の多さでいうとトップレベルの文型で、学習者がなかなか正しく使えず、そのため使用を避けることも多い文型である。
特に、母語の訳で理解しようとする中国人、ベトナム人は母語の干渉で「~にとって」と混同するパターンが多い。
また、「~について」との混同もみられる。
「A₁ばA₂ほど~」の教案
この「A₁ばA₂ほど~」という文型を「~につれて」や「~にしたがって」と同じであると教えていた教師がいた。
確かに重なっている部分もあるが、明らかに決定的な違いがある。
そのため、そのポイントを教えないと特に読解などで読み解けないというおそれも出てくるため、注意が必要な文型である。
【接続】
日本語教師が考える、学習者の誤用が多い/使用頻度が低い文法/文型 初級編
先日開催した勉強会で、教師が話し合って出てきた、初級学習者がよくやってしまう間違いや教えたにもかかわらず使用頻度が低い文法/文型をまとめてみた。
もっとみる日本語学校の、とあるクラスのイジメ問題
イジメって、日本の学校でだけ行われてて、他の国ではそうでもないって思ってる人もいるかもしれませんけど、そんなことないです。
実は海外からの留学生がいる日本語学校でも、イジメ問題は存在してます。
特に同国人が多いクラス、つまり多国籍ではなく同じ国籍の留学生ばっかりがいるクラスではイジメが起きることがあります。
以前私が担当してたクラスで起きたイジメについて書きます。
「~つつある」の教案
この文型も初級文型では表すことができない概念を持つ、中級文型らしい中級文型である。
つまり、この概念を表したければこの文型を使うほかない、ということをアピールできれば、学生がこの文型を使うインセンティブが働き、使用頻度が高くなると考えられる。
そして、この教案は私以外の日本語教師は多分誰も行っていないような切り口であるので、そのまま授業で使うのは難しいかもしれないが、とりあえず私のやり方を提示
女性が圧倒的に多い職場である日本語学校で見過ごされがちな男性に対するセクハラ
世間一般では男性の女性に対するセクハラが取りざたされることが多いけど、女性が多い日本語学校では逆。
これって欧米だったら完全にアウトだろうな~っていう、女性の男性に対するセクハラ的な言動や振る舞いを多く見聞きします。
これは私が男性教師だから感じることなんだろうと思いますが、女性教師の言動がまるで昭和時代のオヤジのセクハラみたいに感じることがあります。
どういうことかというと、現在の女性教師
「~ようがない」の教案
この「~ようがない」も誤用が多い文型である。
その誤用の一つが接続の誤用であり、もう一つが微妙に意味がズレているという誤用である。
また、この文型は日本人は会話などでも比較的よく使っている文型であるにもかかわらず、日本語学習者は「~できない」との意味の違いがはっきり分からないせいか、あまり利用していない。
「~ということだ(伝聞)」の教案
この「~ということだ」という文型は中級で扱われるものであるが、初級の伝聞を表す「~そうだ」との違いに言及している教科書や文法書は少ない。
しかし、「~ということだ」は「~そうだ」では表せない概念を持つ文型であり、そういう意味ではこの文型を使わざるを得ない場面がある、非常に中級文型らしい中級文型である。
そして、その違いを説明できなければ、学習者はこの文型を使うインセンティブを感じないため、「~
「~うえ(に)」の教案
この文型は非常に便利であるにもかかわらず、学生があまり使用しない文型である。特にこの文型を使った感謝の言い方などは、他の文型で代替不可能であるにもかかわらず、この文型を使おうとする学習者は少ない。
また、この文型は意味の上でも形の上でも、他の文型との混同が多くなる。