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京都を暮らすように旅した7日間〜6日目~(京都の地元グルメと、京の温所)

前日は4軒ハシゴして深夜2時まで飲んだが、10時からのオンラインMTGは気合で乗り切った。今日は金曜日。午前の仕事を終えたら!完全に!!自由の身である!!!

抗いがたいサンドイッチ

自由の身になるや否や、無敵感と同時に空腹感に襲われる。別室で仕事中だったT女史を置いて、一人で「サンドイッチのタナカ」へ。

4日目の記事でも触れたが、京都はパンのレベルが本当に高い。お目当てのフルーツサンドは、これだけぎっしりフルーツが詰まって290円。

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すでにお昼の時間なのでフルーツサンドだけ買うつもりが…うっかり「しば漬けとだし巻きのサンドイッチ」も目に入って、気付いたら購入していた。

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抗えるわけないでしょう…。

フルーツサンドもだし巻きサンドも、パンがふわふわで美味しかった。毎日食べても飽きないだろうな。ここのは「サンドウィッチ」ではなく「サンドイッチ」って感じだなあ、と思っていたら店名も「サンドイッチのタナカ」だった。

ワコールの宿「京の温所」へ高まる期待

宿をチェックアウトし、京都駅へ向かう。今日と明日は下着メーカー「ワコール」が運営する町家の宿「京の温所」に泊まるのだけど、京都駅前のワコール新ビルでチェックインが必要とのことだ。

宿は丸太町にあるのに、なぜわざわざバスか電車に乗る距離の京都駅へ…?と不思議に思いつつ、ひとまず向かう。結論、京都駅へ赴く価値は十二分にあった。出迎えてくれた担当者さんから、なぜワコールが宿泊事業を行っているかの説明を受ける(以下HPより引用)。

「京の温所」が目指すこと
京都を創業の地とする株式会社ワコールは、
京町家保全による京都の景観維持と地域共生を目的としたCSV事業である「京の温所」を2018年度よりはじめました。住み手がなく手付かずとなった町家を、現代の生活環境に合った上質なリノベーションを行うことで
宿泊施設として運営しています。京都の伝統建築文化を尊重し、外観や柱・梁などは出来る限り残しています。
町家はオーナー様よりワコールがお借りしており10~15年のあいだ宿として活用した後には、そのままの状態でまたお返しをすることで「住み続けられるまちづくり」として、次世代へ継承してゆくことが私たちの願いです。

「去年までは下着の販売員だった」という担当者さんが、あまりにプレゼン上手で…「早くこの宿に行きたい!!!」という気持ちが否が応でも高まる。

ここで、このあと我々の旅程を大いに充実させることになる超重要アイテムが授けられる。「京都市内のおすすめの店がびっしり登録されたGoogleMap」だ。ガイドブック2冊分くらいはあるのでは?という充実ぶり。しかも、登録されている店のどれもが「これは地元の人じゃないと知らないだろう…!」と唸る店ばかりなのだ。ちなみに、2日目の記事で紹介した「カフェコレクション」も登録されていた。秒でこのMapを信頼した。

京都は洋食もおいしい街

京都駅を出て、宿に入室できる15時までかなり時間があったため、まずは昼食を食べることにした。もちろん、先ほどのGoogleMapを活用する。数ある店の中から、洋食が食べたいねと宿近くの「グリル・デミ」へ。

タンシチューハンバーグを食べよという圧が凄いので、

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素直な私たちはタンシチューハンバーグを注文。タンがやわらかくて美味しい…!デミグラスソースも白米に合う。

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付け合わせがマッシュポテトじゃなくて、酸味強めのポテトサラダなのが絶妙。タンとハンバーグがボリュームたっぷりだから、マッシュポテトだと重たくなっちゃうんだろうな。こういうこだわりが透けて見えるお店大好き!

京都は洋食のレベルも異様に高いと思う。普通の住宅街においしい洋食店がいくつもあるのだ。すぐに思い浮かぶだけでも、つなぎ無しのハンバーグがおいしい「きっちんごりら」、一条寺の名店「にんじん」、高い位置から水を注ぐパフォーマンスがシュールな「グリル子宝」など枚挙にいとまがない。

和食はもちろん、パンも洋食もおいしい京都。死角がない。

満を持してワコールさんの宿へ

そのあとはいよいよワコールさんの宿へ。

いや。

もう。

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人生の覇者の家ですわ…。

からし色の座布団がかわいいお座敷からは手入れの行き届いた庭が見える。

檜の香りでいっぱいの五右衛門風呂。浴室の電気を消して、ライトアップされた庭木を眺めて浸かることもできる。いますぐ石油王と結婚したい。この浴室がほしい。

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シャンプーやトライアル洗顔セットはすべてTHREEで統一されている。THREE、この宿の雰囲気とトンマナが合いすぎです。

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そして一番テンションが上がったのは…やっぱりアイランドキッチン!バルミューダのトースターやケトルなど錚々たる顔ぶれが鎮座し、とにかくおしゃれ。

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器はイイホシユミコ、カトラリーはクチポール。このさらに下の段には30cmのストウブ鍋が。他にも食器やキッチングッズが充実しており大興奮。

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ワコールの担当者さんが「近くにおいしいパン屋さんが沢山あるので、朝食にテイクアウトしてバルミューダで焼いて食べるのもおすすめですよ」と言っていた。人生の覇者…(何回目?)。

しばらく宿を探検して、夜まで別行動をすることに。私は母校まで足を延ばし、今も京都で研究を続けている友人と「カフェコレクション」でコーヒーをしばく。2日目と変わらず、ひとりで本を読む学生がちらほら。

平日にも関わらず大学周辺は少しぎょっとするくらい閑散としていた。新歓ができず、存続の危機にあるサークルも多いと聞いて寂しくなる。雨が上がったので、T女史との待ち合わせの店まで歩いて向かった。

友人「徳子」も合流して晩ごはん

今晩から、友人「N」が合流する予定だ。彼女はT女史と私の(そして吉田の)サークルの同期で、徳の高い美女である。時々笑いのツボが変わっていてかわいい。本当に人として徳が高いので、彼女は「徳子」と呼ぶ。

ワコール様の神GoogleMapから選んだ「両川」は、出汁にこだわったお店だ。おいしそうなメニューばかりで目移りしているうちに、仕事終わりの徳子も合流した。

「あさりの酒蒸し玉子とじ」「牛すじの山椒醤油焼き」「野菜と玉子のおぼろあんかけ」などをもりもり食べていたら、クリームソーダ柄のエプロンをつけた店員さんに「今日はお昼抜きやったんですか?」とからかわれる始末。…もしや「ぶぶ漬け」的な、何かの意味が込められていたのか…!?鈍感力が強いので今になって気づく。しかしその真意はわからぬ。この旅行記をご覧のみなさまはお察しだと思うが、我々は大食漢なのである。

特に私が好きだったのは、「自家製ホタルイカ味噌とクリームチーズ」。ホタルイカの風味が移った味噌がとても濃厚で、それだけで日本酒一合空きそうだ(下戸なので飲めないけど)。

デザートの「ひと口チョコテリーヌ」と「酒粕チョコレート」もおいしかった!すぐ向かいの系列店に腕利きのパティシエがいるらしく、その店のものだそう。あれはちょっと忘れられないおいしさだった。

T女史が買ってきたお花

3人で宿へ帰ると、玄関の花瓶にお花が生けてあった。

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実は宿にはアート作品も多く飾ってあり、花瓶もその一つだ。「お花はあえて生けていないのでお好きなものを飾ってね」という宿側の趣向を知ったT女史が、夕飯前に花屋で買ってきたのだそうだ。

この花の名前が「ヒメヒオウギ」で「檜扇」という草の仲間であること、檜扇は祇園祭でも飾られる厄払いの縁起物ときいて選んだこと、宿にはご丁寧に花鋏まであったことをT女史から聞く。

今日は7月17日、祇園祭りの前祭の日である。つくづく粋な女だぜ、T女史。

そのあとは、まるで新築の我が家を自慢するかのように徳子に宿を案内した。五右衛門風呂に入る順番を決めるためにあみだくじを作ってはしゃいだり、THREEのスキンケアセットにはしゃいだり、とにかく修学旅行のようにはしゃぎっぱなしの夜だった。さすがに枕投げは、しなかったけれど。

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