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書評「ブランド人になれ! 会社の奴隷解放宣言」(田端信太郎)

僕がブログを書き始めたきっかけの一つに、仕事に対する悩み、今後のキャリアに対する悩みがありました。

ブログを始めた2012年頃、僕は次のキャリアを模索していました。Web制作会社に務め、経験を積み、一通りの仕事は出来るようになりました。ただ、同じ仕事を続けていても給料は頭打ちだし、若い人に追い抜かれていくことが分かっていました。

ただ、新しい仕事や役割にチャレンジしようにも、実績がありません。「チャレンジさせて欲しい」と当時所属していた会社に熱意をアピールしても、なかなかチャンスは来ませんでした。

企業は「実績や出来ることに対して、仕事を依頼する

当時学んだことは、企業は会社員に対して、「実績や出来ることに対して、仕事を依頼するのだ」という当たり前のことでした。チャレンジする場を与えられる方がレアケースなのです。

年齢が若いと期待も込めて依頼してくれることはあっても、可もなく不可もなく仕事をこなしてきた人間に対して、新しいことを依頼してくれるような会社は多くありません。そして、転職活動しても、実績がない人間にチャレンジする機会を与えてくれるほど、転職市場は甘くありません。

実績はない。チャレンジする場は会社にはない。
悩み抜いた僕が採用した方法が「自分で実績を作ること」でした。

実績は自分で作るしかない。チャレンジする場は自分で作るしかない。

実績を作るために採用したのが、ブログで発信することでした。

ブログを使って情報を発信し、発信している内容が信頼されれば、ブログに書いてあることが実績になり、新たにチャレンジする場を作れるんじゃないか。そう考えました。ブログを起点にチャレンジする分には、元手はあまりかかりません。そして何より、僕にとっては「失敗できる場」があるというのは、日々の仕事は失敗が許されなくなっている僕に、ささやかな安心感を与えてくれました。

20代であれば、収入を減らして、実績を作ることを目的にした転職もできたかもしれませんが、30代で、家族もいる人間としては、少しずつチャレンジして、コツコツと積み重ねていくしか方法はありませんでした。

コツコツと積み上げた5年

ブログを始めて5年。現在は、日本スポーツアナリスト協会に声をかけてもらい、仕事を続けながら、「スポーツとテクノロジー」の分野で、日本のスポーツを引っ張っていくようなプロジェクトに関わることができています。

また、書き続けてきたブログは、noteに媒体を移し、2018年8月の売上は10万円を超え、公式の「スポーツ記事まとめ」マガジンの管理者を担当するようになりました。

ただ、更新し続けたことで得られた最大のメリットは、他の人では得られない相談を受けたり、情報を得たりすることが出来るようになったことかもしれません。ランチの時間に、スポーツに関わりたい人、スポーツビジネスに関わっている人から、こっそりと相談を受けることも増えました。

僕自身は、着実に積み重ねた実績を基に、次のチャレンジをする段階にきている。そう感じています。

「ブランド人」になることは、特別なことではない

僕はこのような取り組みは、特別だとは思っていません。農家だって「兼業農家」という言葉があるように、閑散期には出稼することもあります。複数の仕事、複数のチャレンジする場所を作るというのは、新しい考え方ではありません。

ただ、これまでは、会社が、社会が、チャレンジする場を用意してくれました。生活に不自由ない環境を整えてくれました。でも、そんな状況こそが、本当は異常なのだと、僕はブログを始めてから気がつきました。

前置きが長くなりましたが、田端信太郎さんの著書「ブランド人になれ! 会社の奴隷解放宣言」は、自分の取り組みと重なるところも多いだけでなく、自分自身ができていないこともあり、とても参考になりました。

本書は僕のように、30代後半になって、背負うものが多い人ほど読んで欲しいと思います。

背負うものが多い人は、失うものがあるからこそ、負け戦は出来ません。負け戦は出来ないからこそ、確実に勝つための方法を実践しなければなりません。本書には、確実に勝つための方法が書いてあります。ぜひ読んでみてください。


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