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MGCで応援した2人のプロランナー

家族をディズニーランドに送り届けてからMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)に。目的は川内優輝さんと神野大地さんの応援。お二人とも組織や人に頼りすぎることなく、自分で自分の道を切り拓いている素晴らしいアスリートです。MGCは二人の特徴がとても強く出たレースでした。

「自分で自分の道を切り拓く」川内さんらしいレース

雨が降ると知ってから川内さんのためのMGCになると思ってましたがボストンマラソンの再現のようにスタートから飛び出したのは130回目のマラソンという経験と技術と体力の為せる業だし、川内さんらしい反骨精神が存分に出たレースだなと。最後まで粘って4番に入ったのもさすが。素晴らしいレースでした。

川内さんは自分で自分の道を切り拓くその姿が素晴らしいと思っています。ワールドワイドメジャー(WWM)が認定する海外レースに招待されるための記録を出し、レースで得た賞金やスポンサーからの収入で生計を立てつつ、国内外のマラソンレースに出る。旅をするためにマラソンを活用するという世界中のマラソンランナーがやりたいことを実現させているアスリートでもあります。

余談ですが、そんな川内さんに「旅とマラソン」について話をして頂きたくて「ポケモンGO」「Ingress」を作ったNianticの川島さんとのイベントを企画したことがありました。川内さんの「旅とマラソン」の話はもっと聞いてみたいです。

川内さんの反骨精神は、ロックっぽくて好きです。人と同じことはやりたくない。そういう気持ちを根に持ちつつ、周りを大切にしながら、ユーモアを忘れずに、これからも走り続けて欲しいと思います。

神野さんは「応援したくなるランナー」

神野さんをマネジメントしている高木さんとお会いしたのはもう6年前の話。高木さんとは何度もお会いしていろいろな話をしました。
神野さんが直前で怪我をしたというニュースを見たのでどんな走りをするのかと思っていたら、目の前に現れたのは思い通りに動かない身体を懸命に動かして走る神野さん。背後には棄権した選手を収納する車が追いかけています。この状況で走り続けるのは簡単ではありません。実際神野さんの後ろを走っていた今井正人さんは30km過ぎに時間切れでリタイアに追い込まれています。神野さんの姿を見ながら「諦めずに走る」というのはこういうことなのだなと、心に迫ってくるものがありました。

神野さんがプロランナーとして独立してからの道のりは、たぶん二人が思い描いていた道のりではなかったと思います。当初お二人が思い描いていたのは、記録を出し、レースで優勝し、陸上ファンも、メディアも、ライバルも認める、強くて速いランナーの姿だったはず。しかし、もし神野さんが当初思い描いていた姿のランナーだったとしたら、MGCで最下位に終わった神野さんを激励してくれる人たちがこれほど待っていることはなかったと思います。

神野さんは、プロになってから、小さな身体でも、チャレンジし続ける姿を見せ続けることで、みんなが「応援したくなる」ランナーという他のランナーにはない強みを確立したのではないかと思います。スーパーマンじゃないから、僕ら私たちの代表だから、応援したくなる。そんなランナーなのかもしれません。

メディアの話題にはならないかもしれませんが、MGCは神野さんの特徴が強く出たレースだと思いました。現地に行ってよかったです。


最後に雨の中走ったランナーの皆さま、スタッフの皆さま、そして寒い中レースを支えたボランティアの皆さま、本当にお疲れ様でした。


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