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耳で、カニ探す。

本日は、昼から時間が空いたので、山中で、虫でも観察していました。

春でございます。

あ~虫さんですね。
おやハチさんじゃないか。

鶯が「ホーホケキョ♪」と鳴いている中で眺めていると、ほのぼのした気分になりますなぁ。

ふふふ。

と、30代おっさん昆虫観察を実施していたところ、

「はっ!この音は!」

聞こえる、、、聞こえるぞ!

チョロチョロと、水が流れている音が聞こえています。
この音、、、沢で石に水が滴っているような音だ、、、
見える、、、見えるぞ!カッ!
そこにフィールドがぁ!!(キモイ)

沢発見。

最高じゃないか。。。
水が溜まっている場所もあります。

さぁ見つけるぞ。

こういった環境をみると、サワガニがいるのか確認したくなります。
もともと先輩島民の方からカニの存在は聞いていたので、気になっていました。海士町だけで調べてはサワガニなんて情報1ミリもでてこないので。
サワガニが餌として利用しているミズゴケの存在は確認していたので、
いてもおかしくはないとも思っていました。

と、思っていたら、案の定いました。

ふつうにいたよ。

その他にもいろいろとれました。

オニヤンマのヤゴでしょうか?

オニヤンマは隠岐の島でも存在が確認されていますね。

オオシロカワゲラ、、、でしょうかね。
ヨコエビ系ですね。この辺は守備範囲外(あまり興味ないから全然わからん)のですが、
島嶼部でこの手の節足動物は、「実は固有種」であるかもなので、要注意かも。。。
恐らく海士町でそんなの調べようなんて考える人、あんまおらんと思うから、
一度は、素人レベルでいいから同定作業をすべきかもしれません。

チビが多いということは。

捕まえてみて思ったのは、サワガニはやたらチビ(0歳児)が多いことですね。
チビがいるということは、親がいるはず。。。

真ん中の大きめに見えるサワガニでもまだまだ。軽く網を使ってみただけでも、20近くは赤ちゃんが採れたので、もっと立派な親がいるはず。。。

ということで、捜索です。沢を登っていきます。

苔むし、水が滴っています。いい環境です。

サワガニは、九州・関西・関東・中部のいろんな地域で捕まえた経験があるので、見つけるのは自信があります。といってもそもそもが簡単ですが。

サワガニは大きい個体になればなるほど、水量が多い水場から離れる傾向があるように思います(鰓呼吸なのにフシギですよね)。1~3㎝程度水が浸っている程度の水場で、大人の足くらいの大きさがある石が集まっている場所の下にいるイメージですね。

と、イメージを膨らまさせていたら、、、ありましたね。

高確率で居そうな場所です。

案の定いましたよ。

ビンゴ。

立派な雄ですね。

お腹の形から、♂♀の判断がつきます。
母ガニは卵をお腹に抱え込むので、もっとお腹が大きくなります。
甲幅が3㎝近くあるので、推定ですが3歳~4歳程度でしょうか。

海士町の沢エリアは、実際調査がほとんど行われていなさそうな雰囲気ですね。

過去では島前エリアにはサンショウウオがいないのか捜索が行わていますね。予算とスケジュールの都合上、見つけられなかったようですが、生き物好きとしては気になる調査ですね。

と、ほどほどに観察を楽しんで終了したのですが、
まさか中の島(海士町)でサワガニを見ることになるとは、ちょっと斜め上の角度からで面白かったです!

久しぶりに沢探し(耳を使って水の音を聞き取っていく)のも楽しかったですし。五感を使いながら自然の中で動いていくのは気持ちいいですね。

ちょっと地味な見た目にはなりますが、

これ、多分、火山岩ですよね?

実は登った沢は、火山岩でできている石たちのようでした。
もしかしたら、これが今日一番うれしかったというか、興奮ポイントだったかもしれません。。。

というのも、海士町の河川はかなり三面護岸の河川(コンクリ工事した河川)が目立っています。これが生き物好きからすると残念だったというか、気になったことではあります。
(昨日、メダカ見つけたという投稿しましたが、3面護岸の河川では、やはり極端に生物量が減ります。生物的にはかなり住みにくい河川であることは明白です)

本日たまたま見つけた沢は、天然の沢ですね。(もちろん下流部は途中工事されていましたが、、、)

(たぶん)火山岩でできた沢をアタックするのが初だったので、その上の歩いていると興奮してきます。おぉ、、、おれはいま数百万年の歴史から形成された大地の上を歩いているぞ、、、てきな。(男の独りよがりなロマンでしょうか)

いったんフィールド行きまくる感じで。

海士町に住み始めて思うのは、フィールドがほぼ0距離なので、かなり懐かしい感覚になります。東京23区に10年住んでいたので、当たり前ですが。

”懐かしい感覚”と言っている場合ではなさそうです。むしろ海士町では懐かしい感覚を”普通の感覚”に戻していくプロセスを経た方がよさそうです。

というわけで、明日もまたフィールドに行こうと思う、そんな一日なのでございました。


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