見出し画像

うつ病が治らない人は治った人より努力が足りないのか。

僕は重度のうつ病と診断され5年半で完全寛解した(≒治った)。5年半を長いと思うか短いと思うかは人によるだろうが、少なくとも治療中の僕にとってはいつまで続くのか道が合ってるのかすら分からない真っ黒なトンネルをただ出口が見つかる可能性だけを信じて進んでいるような、無限を感じさせるには十分すぎる地獄のような時間だった。

とにかく僕には長かった。だが僕より治療期間が長かった人はたくさんいる。僕以上に長い間治療をしても残念ながらまだ闘病中だという人はたくさんいるだろう。

では治療期間が長い人と短い人にはどんな違いがあるのだろうか?何が治療期間の長さに差をつけているのだろうか…?

答えは分からない。分かるわけがない。

厳密に言えば「治った」の定義も医者や患者によってバラバラだし、「理解者がいる」とか「薬が合う」みたいな一見それっぽい理由は浮かぶかもしれないが、それのみで治療期間が決定づけられるかと言ったらそんな単純ではないだろう。

もし「決定的な違いはコレだ!」という要因が見つかったなら、ソレを手に入れる方法でも売りだせば多分ヒカキンが庶民に見えるくらい儲かると思う。いや、経済的損失が年間2兆円とも言われるうつ病の根本解決法を見つけたのならその程度じゃ済まないか。

おい、「コレでうつなんか治る!」だの「治らないのはお前が〇〇だからだ!」とか言ってるヤツ。さっさとそれ売って成功しちまえ。…あ、いや、僕も混ぜて?ちょっと分け前ちょーだい?

とにかく治療期間の違いができる決定的な理由なんて分からない。分かるなら患者も精神科医もカウンセラーもケースワーカーも苦労しない。

けどたまについ説得力を感じてしまうワードがある。「努力」だ。

ここから先は

1,256字

¥ 100

いただいたサポートはプロテインではなく活動費に当てさせていただきます。