子育てとは子どもに何かをすることではない

どうする家康

私はここ数年ドラマから遠ざかっていましたが、今年は久々に大河ドラマを見ています。理由はやはり主人公が天下を統一した家康というから(有村架純さんが出てるというのもちょっとあります笑)。

毎回悲しい回もあれば、背筋が伸びる回もあり、考えさせられる回もあります。個人的には織田信長役の岡田准一さんがとてつもなく格好よく、自分にはないものを惹かれるという原則の実感しているところです。

そんな大河ドラマの数回前に「どうする側室」という回がありました。当時は跡継ぎのために正室だけでなく、側室をとることが多いようです。確かに他の武将との戦略のためにも子どもはたくさんいたほうが何かとよいのは分かります。

でも、ドラマでも描かれていたように正室からするといい気持ちはしないでしょうね。そりゃ自分の夫が他の女性と関係をもつのですから。好きであればあるほど嫌でしょうね。

しかし、子育てに本気の私はそのときに思いました。

たくさん子どもがいたら子育てってどうするのだろうと。純粋にドラマを楽しめなくなっている自分に悲しくなりました笑。

でもよく考えてみると、それはそう遠くない時代でも同じでした。私のおばあちゃんは7人兄弟の2番目です。子ども7人です。2人の子どもであっぷあっぷしている私からしたら考えられないです。

でも今でも5人兄弟とか6人兄弟も家庭もありますよね。その親御さんはどんな子育てをしているのか。どう考えても掛けられる時間が足りない。結局上の子に下の子を見させるのだろうと。そして上の子は支援を受けるのではなく、支援をする側となってよい教育ではないと考えていました。

発想の転換

前回のどうする家康は今川氏真がメインの回でした。カリスマの父、今川義元を失ってからの今川家はどんどん衰退していきました。そしてついに、武田信玄と徳川家康に攻められるという回でした。

その回想で、今川氏真はカリスマの父からは将としての才能はないといわれ、兄弟のように育った徳川家康と比べられ才能に劣り、自分はだれからも認められていないと思い込んでいました。

でも、城を攻められ死が近づいたとき、実は父の今川義元が実は氏真を認めていたことを知ります。

今川義元は今川軍の長としての模範の姿を示しながら、氏真のことを見ていたのです。何かを氏真にした描写はでてきません。軍の仕方を教えたり、武芸を教えたりした描写はでてきません(その役目をした人はいるとは思いますが)。

でてくるのは今川義元が氏真のことを見ている場面と氏真が自分で励む姿です。

ここで私ははっとしました。名探偵コナンでいうとなんか斜めに光るやつです。

子育てとは何かを子どもにすることだと思い込んでいました。

しかし、それでは子どもがたくさんの時代には子育て放棄をしていたことになります。しかし、子育てができていないとは全く思いません。むしろ昔の方が子どもも強くしっかりとしている印象です(あくまでも印象です)。

子育てとは子どもに何かをすることではなく、親の姿を見せることなのではないか。

武士は合戦のときに戦います。では日常はなにをするかというと、武士らしく振る舞うことが求められました。「武士は食わねど高楊枝」に代表されるように武士道という価値観で行動することです。

親とは、子どもが出会う最初の人であり、近しい人でもあります。人ってどんなのだろう。人とはどう振る舞うとよいのだろう。子どもは親の姿から学んでいきます。

当然、親による言葉から学ぶこともあります。しかし、親も子どもとだけ話をするわけにもいきません。すると、必然的に親の姿、言動、行動から人というもの、ひいては武士というものを学ぶことになります。

親が「人」としてのあり方を見せる。これこそ昔から代々行われてきた子育てなのではないか。そう思うようになりました。

親が「人」としてのあり方を見せる子育てスタイルであれば、子どもが何人いようとも関係ありません。自分は一人ですから。

親の姿を見て、子どもは人としてどうあるかを学ぶ。だから、親がしていることを子どもはするようになる。

こう考えると子育ての方向性も見えてきます。

まとめ

子育ては「子どもにすること」ではなく「親を見せること」

核家族の中にもいろいろな人の関わりがあります。

父→母。母→父。父→子。母→子。子→母。子→父。

やりとりを見たり、体験したりしていく中で、子どもは育ちます。よいやりとりをみればよく育つだろうし、よくないやりとりを見れば、よくない育ち方をするかと思います。

何がよい、よくないは家庭によって違うと思います。それが子どもの価値観のベースになります。

子どもに「これしろ。あれしろ。」と言うのではなく、親が「自分を見習え!」と自信をもって思えるような振る舞いをすることが一番の子育てだと思います。

子どもがパパやママに憧れたら最高ですね♪

そう。それこそまさに、「こどもがなりたくなる大人」

優しい世界を目指して

最後までお読みいただきありがとうございました。何かの参考になれば幸いです。素敵な一日をお過ごしください。

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