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駅員さんが不在の駅で、乗り越し精算をした話

前回、地方に旅した際に、駅で100円届けた話を書いた。

今回は、その続きでのトラブルに関するお話。

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この駅から向かうのは、予定だと市の中心部。
ただ、一歩足を延ばすと、学生時代にお世話になったゲストハウスがある。
せっかくなのでそこで泊まろうと、急遽予定を変更した。
切符はもともとの予定の駅までを買っていたが、乗り越しすればいいやと安易に考えていた。
そして、何も考えずに乗り越しの駅まで行った。

ただ、僕はそのとき気づいていなかった。
その駅に到着し、改札を通ろうとするまさにそのときに気づいたのだ。
自動改札機がないことを。
有人窓口はあるものの、夜は駅員さんが不在になることを。
また、都市部のような「乗り越し精算」の機械があるわけではないことを。
(以前の教訓から、地方駅でよくある「ICカード適用外の駅に誤ってICカードで行ってしまった」という事象のみ回避できた)

さて、この場合取り得る選択肢は何だろうか。
「そのとき、その場」で対応できるのは下記A、Bのいずれかだろう。

A:支払わずに改札を出る
B:どこか別の場所に置いておく

Bをまず考えたが、乗り越し客向けの金銭投入箱は見当たらない。
そもそも地方部で「乗り越し」などレアケースなのだろう。

「切符回収」のBOXはあり、下車客はみなそこに切符を慣れた手つきで入れていく。そこに乗り越し金も入れればよいのだろうか。

しかし、そのときはその判断ができなかった。
これは切符入れであり、乗り越し金入れではない。
だから切符入れに金銭が入っていれば、回収時に不審に思うかもしれない。
もし、すべての切符を取り出し、どの客が支払ったのかカウント…となれば申し訳なく、個人的にはできれば避けたい。
この路線はJR。都市部の駅でも事情を説明し支払うこともできるはずだ。
また、自分はいま、乗り越し金額「ぴったり」を持ち合わせていない上、明日窓口開設中にこの駅を利用する予定がある。

だからこの場ではAを選択し、明日事情を説明し支払うことを決意した。
結局、その日は支払わずに改札を出て、目的地のゲストハウスに宿泊した。
多少のもやもやを抱えながら。

翌朝、多少の不安を抱えながら駅に向かうと、予定通り駅の窓口は開いていた。駅員さんに昨日の切符を見せ、事情を説明すると、無事に乗り越し精算をすることができた。
特に駅員さんからお咎めを受けることもなく、和やかに対応いただけたため、これはよくない例ではないはずだ。

完全に終日無人駅の場合、また両数が短いローカル線の場合、降車時は1両目の前扉しか開かず、車内で精算をすることができる。
ただ、ローカル線の中でも3両以上の電車には運賃箱がついていない場合も多いように思う。
列車によっては車掌さんによる巡回があるものもあるようだが、もちろんない場合もある。
その場合、どう対応するのがよいのかはいまだに謎だ。

少なくとも、「ずっと差額を支払わない」という選択肢は良くない。
少し前にはJR九州で不正乗車が疑われるとの記事を見て絶句したが、罪悪感を感じないのだろうか、と率直に思う。

例えば後日、「Yahoo!知恵袋」を見るとここに乗り越し金額を入れるように案内されていた。
ただ、別の記事ではそこに現金を入れることは推奨されていなかったため、
事前に窓口不在とわかっている場合は車内で精算するように案内されていたが、巡回がない場合は言い出しにくい気持ちも一方でわかる。

とはいえ、乗り越しをしたのは自分。
次回旅する前には前提、乗り越しが発生しないようにしようと強く誓った。

旅先で咄嗟のトラブルが発生した際、どのような対応が最適かをすぐさま判断するのは難しい。
しかし、「これは絶対避けたい」から考えることで、徐々に選択候補も絞られてくるのかもしれない。
お天道様に顔向けできない選択肢は避けつつ、今後も旅を楽しみたい。


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