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走っている瞬間だけは、すべてを忘れられる

都市型マラソンに当選した日、ついに僕は決心した。
口実ができればもう一度走り出せると思っていたが、
3年間のブランクは予想以上に大きかった。

ただ、勇気を出して再び足を踏み出してみると、
改めて陸上競技のありがたみに気づいた。
走っているその瞬間だけは、すべてを忘れられるということを。

今回は、今秋のマラソン大会に向けての新たな決意、
そして、明日からの仕事への前向きな気持ちの表明として書いてみた。

少し落ち込んだ際には、一度走ってみるのもいいかもしれない。

1,無我夢中で駆け抜けた学生時代

中高と陸上部で中長距離を走り、大学ではフルマラソンを3度走った。
距離は違えど、練習も試合も全力投球。
落ち込んだことも数えきれないほどあるし、
悔し涙も何度も流した。

それでも、やめられなかった。
最後まで走り続けられたのは、負けず嫌いの意地だけでは決してなかった。
ただ、走ることが好きだった。

多感な学生時代、いろいろな壁に出会った。
定期テストの成績が思うように振るわないこと。
部長としてチームをマネジメントできなかったこと。
模試の判定結果がよくなく、将来への漠然とした不安を感じたこと。

とにかく、どうしたらよいかわからなくなって落ち込んだ。

ただ、走っている瞬間はそんな不安は一切感じなかった。
走ることだけに向き合い、少しでも昨日の自分を超えようとした。
もちろん、しんどい、つらいという感情もある。
早く終わらないかと思ったことも何度もある。

しかしながら、それは「走る」という行為のみに向けられた。
本当にシンプルだ。
そして僕は、それを乗り越えた先にある気持ちを知っている。
「達成感」という言葉だけには収まりきらないような、あのなんとも言えない気持ち。

そしてそれは、困難な壁を乗り越えた際にこそより大きくなっていく。
今でも覚えている。フルマラソンを初めて完走した日の喜びを。

行動もシンプルで、
それに向き合う思考もごくシンプル。
それ以外、何も考えられない。
それが、「走る」ということだった。

2,社会人2年目の苦悩、プレッシャーを乗り越える術

そんな僕もいつの間にか社会人になった。

営業時代は思うように成果が出ず苦しんでいたが、
企画側に回り、徐々に業務に慣れてきたと思っていた。

しかし、あくまでもまだ「社会人2年目」だった。
何なら、異動(実質的な本配属)して半年と少しだ。

ただ、少しずつ任される量も増えてきて、
信頼されてきた暁、
自分の段取りの悪さに落ち込むことがあった。

少しずつ慣れてきたと思っていたのに、
まだまだできない自分を突き付けられ、
一気に自信を無くしてしまった。

上司からも厳しいフィードバックを受け、本気で落ち込んだ。
(実は今も、少し落ち込んでいる)

そんなときに届いた当選メール。
これがあったからこそ、再び前を向いて走り出すことができた。

あいにくの雨だったためジムにあるランニングマシンからのスタートとなったが、久々に「走る」という感覚を取り戻すことができた。
もちろん体力はこの3年でかなり落ちていて、
今も筋肉痛という好ましくない手土産を献上いただいたのだが、
少なくとも、走ることで一度、気持ちをリセットすることができた。

走っている間は、走ることにしか思考がいかないから。

仕事が始まった今では、学生時代よりは走る時間は相対的に短くなるかもしれない。
しかしながら、走るという時間自体はとることができるし、
何より長期的なスパンで目標を立て、少し楽しむ余裕が出てきたようにも思う。

物事には自分のペースがある。
仕事も、マラソンも。
悪かったことは過度に落ち込まず、次に向け切り替えたらよい。
まだ納期は先なのだから、今から巻き返せばよい。

残り1マイルの鐘はまだ鳴っていないのだから。

そんな前向きな思いで、明日からの仕事も頑張りたいと思う。

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