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本を通したつながりの可能性①「本結び」のイベントに参加して

偶然手に取ったその本は、その人の価値観を表すものだと思う。
そして、それを互いにシェアする中で、自然と関係性が深まっていく。
本を通したつながりは、ただFacebookを交換するだけのネットワーキングの何倍も心地よい。そう思うきっかけが、ここ最近何回かあった。

1,ある読書会を見つけて

東京を中心に活動する、まちのコミュニティづくり、賑わいづくりを行う会社。
「居場所」を軸とした地域活性化に関心があるため個人的に以前から注目しており、オンラインはもちろん、ここ最近で時間があるときには定期的にオフラインでのイベントにも参加させていただいているところだ。

ある日たまたまFacebookを眺めていると、そのイベントの告知が流れてきた。

「20/30代限定の読書会」
「本結び」
「『読書』という共通の好きなものを通して、
人と本の新しい出会いを一緒にできたらいいなという企画」

自分自身も読書が好きで、本のある空間には何時間でもいられるような性格。
しかも会場は以前から注目していたブックラウンジであったため、即座に申し込んだ。
同様に本好きの友人を誘って。

2,実際に参加して

その場所はたとえるなら「文喫」のような空間だった。
一面の本棚とカフェスペース、”yogibo”が置かれたリラックス空間もある。
まさに本の世界に入り込み、一日中堪能できる空間。
そんな空間に集まってくるのは、当然無類の本好き、そして誰かと本のある空間・時間を共有したい皆さんだ。

学生さんもいれば社会人もいる。
音楽関係のアーティストの方も転職したばかりの方も。
参加の動機も人それぞれ、
本が好きなことは前提だが、その人の価値観を知りたい、視野を広げたいという人が多かったように思う。

普段は集団の一人として認識され得る人間が、この場を通して「○○さん」つまり個として認識される場。
この場がなければ出会えなかった人たち。一期一会の出会い。
そんな出会いを楽しみに、なんとこのイベントのためだけに静岡から来た人もいた。

とはいえ、こうした場に慣れている人・慣れていない人の両方がいる場。
しかし最初はなかなか話題を切り出せなくても、本を互いに紹介し合ううちにその氷が解けていく。

それぞれの経験。それぞれの関心ごと。
その多様性を感じられるのが、イベントの醍醐味だ。
そして集まっているのは、自らの意志で参加し、配慮ができるひと。
事前に冒頭でファシリの方からの注意があるとはいえ、
誰か一人が話し続ける・否定されるなどの不快なことも生じない。
ディベートではないから、誰かを打ち負かすことは趣旨ではなく、
新たな発見を楽しむ場であることは参加者における共通認識だ。

本に包まれた空間の心地よさに身を任せ、楽しく有意義な時間が過ぎていく。
予定されていた1時間半はあっという間に過ぎ、時間に余裕がある一部の参加者の方とはそのままランチを一緒に食べることに。
運営の方のファシリもあることにはあるのだが、そのサポートも不要なほどの心理的安全性が保たれていた。
運営も参加者も対等な関係性で、ひとりのひととして対話する場。
そんな場は、初対面にもかかわらず、ずっと前からよく知った関係のような、そんな温かい関係が広がっていた。

3,その後の展開へ

多くの場合はそこでFacebookを交換し、何度かイベントで会ううちに徐々に関係性が深まる場合が多い。
その日も概ねそんな形だった。
以前にお会いしていた運営の方とは、初対面の時と比較して深い関係性を築けていたようにも思う。
そして次回もう一度お会いしたならば、さらにその方との関係性は深まっていくのだろう。

しかし、ある1人の男性は違った。
大学のある地域や職場の立地など共通点がいくつかあり、僕よりも15歳ほど年上にもかかわらず話が盛り上がった。

結果としてその人とは後日、ご飯に行くことになった。
昨今、そうしたネットワーキングビジネスがよく話題に上がることからもちろん警戒心も持っており、何かあれば逃げられる準備もしてご飯会に行った。(続く…)

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