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24年目のふたり

4月10日はカミさんと初めてデートをした日という
わしにとって運命的な日。
2001年の今日、わしは19歳で世間知らずのロマンティスト(すなわちバカ)だったのに対して23歳だったカミさんは超リアリスト(つまり大人のおねいさん)
だったから当たり前だけど価値観も経験もまるで違う2人だった。
性格もわしがひとりっ子のB型だからなのかマイペースなのに対してカミさんは兄妹だからなのかせっかちなのでいわゆる真逆。
そのおかげで数え切れないくらい笑ったり衝突しつつ理解したり諦めたり居直ったりして
お互いに明るい未来を描きながら過ごして23年が過ぎた。
わしは変わらずバカなままアラフォーになり、
カミさんはアラフィフの柔軟なリアリストになった。
多少、描いていた未来とは違うところにいるけど、
まぁ未来なんてそんなもんだし、
となりにいる人は変わっていないんだからそれでいいのだ。

長く過ごしてお互いになんにも変わってないような気がするけど、
カミさんは髪に白いものが目立つようになってきたし
酔うとすぐ寝落ちするようになった。
わしはおデコが広くなり老眼になって自分で書いてる文字が読めなくなってきて悪筆に拍車がかかっていてそろそろ伊達メガネから老眼鏡に切り替えないとマズくなってきた。
ってな感じでお互いにきっちり老いを感じることも出てきていて、
どこかに出かけてもオールナイトどころか日付をまたぐことすらなくなった…というより睡魔に負けるし無理をすると翌日は2人揃ってゾンビ化してしまう。
もうね、疲れが抜けないのですよ…。
なんというか…サザエさんの波平とおフネさんのようになってきてると思います、はい。
あの夫婦はアラフィフなので、と書いて改めて老いを感じてしまったわしです、はい。
たぶん若かりし頃の2人なら否定したくなるだろうなぁと思いつつ一緒に歳を重ねていくのはいいものだと思う。
ま…わしは年取ったけど成長してるか甚だ怪しい…笑えないけど笑うしかねぇや。

この23年の間には東日本大震災があったりCOVID-19があったりと生きてることが当たり前とは言えない出来事もあったから2人とも生きてるってだけで奇跡に近いのかもしれない。
大げさと思う人もいるんだろうけど、カミさんは早くにお母さんを亡くしたのですでにお母さんの年齢を超えている。
人生80年だか100年だか知らんけども誰もが当てはまるわけじゃない。
そういう背景もあってカミさんのことを最優先で考えるようになったし、それはうちの親も同じような気持ちでいる。
事あるごとに嫁姑問題というのは仁義なき戦いのような話を聞くけれど、我が家は結婚前からカミさんとオカンの関係が良好で入籍したらいよいよ本当の親子みたいになって2人で買い物に行ったりカミさん1人でわしの実家に泊まりで遊びに行っちゃうこともあるくらいなので必ずしも嫁姑問題が勃発するわけじゃない。
ちなみに下戸のわしに代わって親父と2人で楽しく晩酌してたりもするから嫁という感覚がそもそも存在しないのかもしれない。
まぁ…そこはわしが云々というより親とカミさんの性格だったり人間性が大きいんだろう。
夫婦とか家族ってのは本当に不思議な集合体です。

「なんだよ、またノロケかよ!」という声が聞こえてきそうだけど、
かつて「結婚は人生の墓場」とまで言われていたこの国でノロケ話というのは恋愛や結婚に対してポジティブな視点を届けられると思っている。
物事には必ず良し悪しがあるから両方を知った上で
自分にとって必要か否かを考えてくれたらなぁと。
仮に自慢話と思われたとしてもそれはそれで構わない…というより間違いなく自慢。
けど簡単に手に入ったわけではなくて努力して作り上げてきた関係なので謙遜せずに堂々とノロケるわけです。
実に都合の良い考え方ですね。そーですね。

カミさんとはずっと結婚を一つの共通目標にしていたからケンカになってもどんなときも話し合うことをお互い大切にしてきたし、
謝ること、赦すこと、感謝することをお互いに心がけてきた…はず。
もちろんわしが精神疾患になろうとも、精神障害者になろうとも何にも気にせず傍にいてくれるわけだからいつも感謝しているけど、時折それを行動で示したりすることも大切にしている。
自筆の手紙とか帰りに買うシュークリームとか重荷にならないというか無理しない程度で。
「シュークリームよりHERMES!」とか人それぞれなのでその辺は分からんけど、
いずれにしても思ってるだけじゃ伝わらないからせめて言葉にはしておいた方が良いと思う。
普段LINEとかメールなら自筆の手紙にするだけでもいいと思うんですよ。
いや、ほんとにとなりにいるのが当たり前じゃないし
若いから大丈夫なんて保障もなくて。
ポジティブな気持ちを伝えられる時に伝えておくってのは親でも仲間でも変わらないから後悔しないためにも伝えることを忘れないでほしい。
こんな時代だから。
こんな時代だからこそ。
どうやったって後悔はするんだろうけど、
だったら最低限にしたいじゃない?

なんで急に説教臭くなったかと言うと今年の2月にピアサポート仲間が急逝したから。
なかなか面倒くさい奴で(わしも大概だけど)
とはいえ時々、どストライクな的を得た意見を放ったり場の空気を読まないから逆に険悪さがなくなったりすることもあって面白い奴だったんだけど、
そのことを全く伝える機会がなかった。
ようやく出版された本のことや大ファンだった阪神タイガース優勝のこともちゃんと祝えなかった。
それがわしの中で後悔として残っているので、
あまり断言しないようにしてるけどこれだけは断言する。
伝えておきたい気持ちは先延ばしにしないですぐに伝えておいたほうがいい。
この後悔はどうやっても払拭できないから。
大切な人ってパートナーに限った話じゃなくて自分を支えていたり、ちゃんと考えてくれている人のことだと思っているから、もし周りにそんな人がいるんだったら感謝とかお礼とかポジティブな言葉は伝えておいたほうが良いんじゃないかしらん?
誰かを笑顔にすると自分も笑顔になれるから。
(高橋優さんの歌みたいだね)

と、前もって書いていたけどあっちこっち直したりしていたら日付が変わっていた。
読み手を度外視する性格は死ぬまで貫くしかなさそうです。

それでは皆さんが大切な人に感謝を伝えられることを祈りつつ今日はこのへんで。
アディオース!

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