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詩 未満

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反抗期

反抗期

寄せに行って轢かれる
今日は朝から散々だった
一抹気遣いを見せたばかりに
そこに乗っかられ
最終的に僕の気遣いは蹂躙された

もうカリカリだ
ポテトくらいカリカリだ
因みに僕はシナシナが好き
その点、むすめと僕の好みはバッティングしていない
カリカリなのはむすめの感情だ

ジェットコースターみたいだ
それは猛スピードで乱高下する
因みに僕はジェットコースターは好きじゃない
今今、笑笑、次の瞬間には

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「志村ーうしろー!!」

「志村ーうしろー!!」

忍び寄る
鹿2匹
鹿せんべいをよこせ!

むすめ
まだ気付いてない
と、気配を感じて振り返る!

ギャー!!
若草山にこだまする悲鳴
他の鹿も面食らって食事をやめる

汗だくになってはしゃいで
トライ&エラー
体験して学んで欲しい

こどもの学びを止めるな!

「ふたり影法師」

「ふたり影法師」

学校に続く道
東から西に向かう
行先に向かって真っ直ぐにのびる影

暑いから影に入んな、と僕
電信柱の影、電線の影
あっ、良いのがあった!と君
僕の影に入る君

歩幅を合わせて、足並み揃えて
ふたり影法師、二人羽織
鳥みたいだね、と君

はみ出す君
もう僕の影に入りきらない
大きくなった

sigmafp/tele-elmarit90mm f2.8 1st(FAT)

「似てるとか似てないとか、似てないとか似てるとか」

「似てるとか似てないとか、似てないとか似てるとか」

むすめの良いところは
わたしによく似ている…と妻

むすめの良くないところは
僕によく似ている…と妻

へいへい、そうですよ
そもそもむすめの性格は
ほぼ僕と同じ、それは認めよう

そんなら
良いとこもそうでないとこも
全部僕に似てるでいいんじゃない?

似てるとか似てないとか
似てないとか似てるとか
そんな夫婦のよしなしごと

どこのご家庭も同じデスよね?笑

sigmafp/drsummicr

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「夢のハナシ」

「夢のハナシ」

気がつくと僕は断崖絶壁の縁に立っていた

吹き上げる風
足元は真っ暗闇
どうやら寒い

妻は?
むすめは?
周りには誰もいない

後退りする…後ろも絶壁!?
落ちる…わぁっ!!
…ガバッ!…目が覚めた…夢だ!

僕は布団のヘリに追いやられ
タオルケットもどこへやら
危うく冷たい床に落ちる寸前だった

なるほど…ひとり納得し
ふと僕の布団の中央に目をやると
僕の枕でスヤスヤ寝ている娘の姿

僕の背中

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「走れ!未来のその先へ」

「走れ!未来のその先へ」

僕らは走った
西に向かって
芝生の上を

僕らは走った
踏み出す1歩は
未来への1歩

僕らは走った
だって駐車場が
あと5分で閉まるから

ちなみに
僕だけは早歩きだ
骨折でまだ走れないから

sigmafp/elmarit 28mm f2.8 2nd/tele-elmarit 90mm f2.8 (FAT)

花よりダンゴ…(ムシ)

花よりダンゴ…(ムシ)

むすめ曰く…
なんとクラスの女子全員好きらしい
今、最もむすめが愛してやまないもの

この子はオス、この子はメス…
(!!)
ひよこの雌雄を見分ける芸みたい!

ダンゴムシはねぇ…ウ○コが四角いの
(!!)
披露してくれるダンゴムシ蘊蓄!

末は博士か大臣か
ミドリムシの研究から起業した人もいるしな
ダンゴムシが世界を救う可能性だってある??

…てなわけで…
紫陽花なんかよりも
ダンゴムシに夢中

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「あら…?」

「あら…?」

呆然と立ち尽くすむすめ…
足下には水を湛えた淀川が
実は奥に見える柵のあたりが実際の川縁

先日の豪雨の影響で広場が冠水
ジェイボー目的で訪れたものの
まさか水没してるとは…

このあとお約束の泥でスベって
ズボンと靴が泥まみれ
泥遊びに転じてシャツと髪まで泥まみれ…

ワーオ

「ヒーローは眠らない」

「ヒーローは眠らない」

僕のヒーローアカデミアを見た夜
僕は夢の中でヒーローになった
僕の個性はなんと…

カミナリを掴める個性!
掴んだカミナリは剣のように使えて
振れば振るほど硬度が増すのだ!

夢の中で
僕は掴んだカミナリをフリフリ
調子に乗ってフリフリ

すると…
ドカンッ!!
現実世界でも暴れていたようです

妻が飛び起きてびっくりしてました
僕は妻に謝って即寝ましたが
妻はびっくりし過ぎて寝付けなかったとのこ

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「ねぇ、なんかいるの…??」

「ねぇ、なんかいるの…??」

この写真を撮った時
むすめに聞かれた
むすめは本気で心配そうだった

そりゃそうだよね
子供からしたら何撮ってるか
さっぱりわからんもんね

でもむすめには見えない何かが
僕には見えたんだなって思って
歳を取るのもまんざらじゃないなって思った

懐かしいとか切ないとかノスタルジーとか
あの頃とかあんなだったとかなんとか
たまにはそんなのもいいだろう

「大丈夫
お化けなんていないよ
水溜りのリフレ

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理想のおうち

理想のおうち

パパの理想のおうちは?
唐突にむすめ

私は…とむすめ
(まだ何も答えてねーよ)

たくさん部屋がある家
大きな家
〇〇専用部屋がある家

(子供は自由でいい)

改めまして
パパはどんなおうちがいい?
娘がきく

僕は…

妻とむすめがいれば
それが理想のおうちです
って言ってみた

すると…
いやいやいや
そうじゃないから
理想のおうちを言って?

…って

子供にはそういうのは
通用しないら

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「▶︎にげる」

「▶︎にげる」


むすめを送り
むすめと別れた

お友達がいたらしく
むすめは走っていった
その後ろ姿を見送っていると

角を曲がったむすめが
お友達と共に
こちらに向かって顔を出した

??
様子を見ていると
そのお友達がこっちに向かって手を振っている

??
僕に向かって手を??
むすめの友達が??

状況が飲み込めないまま
無視してはいけないと思い
むすめの友達に向かって手を振った

直後
僕の後ろから

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「背中遠くなる」

「背中遠くなる」

毎朝出勤前に
むすめを学校まで
送ってます

入学以来毎日
いつもお別れする
ポイントがあります

ところが
最近はそのポイントのちょい手前で
行ってくるわ、と言って離れていきます

少しづつ
背中が遠くなって
見送る距離が長くなって

「anniversary」

「anniversary」

手形…
とったの何年振りかな?
おっきくなったなぁ…としみじみ

毎日繋ぐ手
握る力は強くなって
気まぐれに繋いだり離したり

いつまで繋いでくれるだろう
いつから離れてしまうだろう
その温もりと柔らかさ

ダメだ…
書いてたら
涙出てきた…うぅ…