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片栗粉をお湯で溶いたやつの話

 ムスメが夏風邪をひいて、幼稚園をお休みしていました。
ヘルパンギーナ…ご存知ですか?僕は大人になってからこの病気を知りました。手足口病のお友達だそうで、こちらは僕も聞いたことありました。
ムスメは今、この2つの病気の合いの子みたいな症状に苦しめられております。幸い、初日で熱が下がったので、今は口内炎と発疹のみ…よって日中は元気そのもの、時折痒みや痛みに怒って手がつけられないという、母親泣かせの状態です。

 さて…僕は妻と結婚するまで、我が家のルールの中で生きてきた訳ですが、結婚して初めて知った他所の家のルールというものに衝撃を受けました。
そして、現在の我が家のルールはといえば、ほぼ妻の家のルールなのです。
僕には何の異論もなく、間違いなくそっちの方が良いと思っています。
例えば…
パジャマは毎日着替える、バスタオルは毎日取替える、お風呂は毎日洗う、ご飯は毎回炊く、コンセントは毎回抜差しする、出かける時は毎回シャッターをおろす…etc。

 ところで、風邪などの病気の際、皆さんのご家庭ではどの様な看病をされていましたか?

 妻の家では、食べれる物を食べなさい、として、リンゴジュース、アイスクリームやラムネなどのお菓子も食べていたそうで。うちのムスメもアイスとラムネ以外は食べられない!などとほざいております。
(ちょっと甘やかし過ぎですね…。)
かたや僕はと言いますと、お粥、それもほぼ味の付いていない白粥。
そして、恐怖の…「片栗粉をお湯で溶いたやつ」…というメニューがありました。
この「片栗粉をお湯で溶いたやつ」というのが、「喉にネギを巻く」くらい効能が期待出来ない民間療法でして、見た目はフエキノリの様な、ユルいわらび餅の様な食べ物です。
味付けは砂糖のみ、学年が進むにつれて砂糖も入れられなくなりました。
これを食べる。お味噌汁のお椀に一杯くらい
これがもう苦痛で苦痛で…。
粘度の高い”あんかけ”ですからね、熱いうちは火傷する、冷たくなったら死ぬほど不味い…本当に風邪をひくことが恐ろしかったです。
のちに、祖母が家に来た際に、祖母も同じものが作れたので、母親の実家で代々食べ継がれてきたソウルフードだったのでしょうか?

 まとめますね。
要は、「子供は親を選べない」、という事です。
子供にとって、親とは環境そのものであり、子供はそれを受け入れるしかなく、一方通行的に落とし込まれる情報を、正しいとか間違ってるとか、判断することは出来ない、と僕は思うのです。少なくとも僕は疑うことすらしなかったし、辛いとか苦しいと感じた事も皆同じ様な思いをしている、とさえ思っていました。
これは逆の見方をすると、親が情報に対して感度を高く持たないと、誤っているであろう知識を、(場合によっては苦痛さえも!)子供に与えてしまう、という事です。それも悪意なく。
今はインターネットがあるので、広く情報を得られるし、僕自身は、反面教師的に自分の身に起きた経験を元に、ムスメとの関わり方を調整しています。時にムスメをエモーショナルに叱り飛ばしながら…

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