見出し画像

能力の高い専業主婦経験者が、再び会社員としてのキャリアを築ける社会を作る

僕のnoteは、“読んでくれた方の新たな気づきに繋がればいいなあ”と思いながら書いてます。なのでできるだけGiveを意識していますが、今回のnoteはちょっと路線を変えて僕が日頃感じていていつか解決に貢献したい社会課題、育児が少し落ち着いた専業主婦経験者の再就職について書きます。

雇用環境を良くする改革が政府主導で行われた結果、この10年〜15年の間で労働環境は大きく変化しました。この変化のスピードには賛否両論ありますが、子育て世代の特に女性の両立支援は大きく前進したと思います。長時間労働の削減、有給休暇5日間の取得義務化、男性の育児休業取得条件の緩和などは、子育てを配偶者に任せてがむしゃらに働き続けるのが当たり前だった時代の価値観を大きく変化させてきました。

遡ってみると、10年前は保育園の待機児童問題が大きな話題を生みました。共働き率が欧米諸国より低い水準にあり女性の社会進出が進まないという課題がありましたが、日本社会が専業主婦世帯を前提とした社会構造となっているため変化の妨げとなっていることが社会問題となりました。
その後待機児童問題は迅速に対策が進みました。以前は出産を期に一度会社を辞める女性が多かったのですが、今はその割合も少なくなっています。少なくなると同時に、専業主婦が大多数だった頃の価値観も変わり、親が共働きに抵抗あるので専業主婦にならざるを得ないという世帯もずいぶんと少なくなりました。以下の統計データにあるとおり、直近10年間は大きな変化を遂げてきました。

内閣府 男女共同参画局WEBサイトより
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r04/zentai/html/zuhyo/zuhyo00-07.html


しかしこのような変化が起きる前、おおよそ40代以降の世代で専業主婦を経験した層は再就職に苦戦している人が多く、世代間の雇用格差が生まれています。再就職に苦労している方の中には、ビジネスパーソンとしてとても優れている方がいます。このGAPをなんとかしたい!今日はこの内容についてまとめてみます。

仕事ができる!と思える専業主婦がたくさんいる

僕は2009年と2011年に産まれた2人の子どもがいます。大手企業の総合職だった妻は出産直前まで働き、その後退職して専業主婦となりました。
やがて子どもが習い事や幼稚園に通い出すと、専業主婦世帯のママ友が増えていきました。次第に家族ぐるみのお付き合いとなり、家族で集まってパーティをする機会などが増えていきました。

振り返ってみると本当にいい家族ばかりでした。パパ友・ママ友は尊敬できる方々が多く仕事子育て両面で刺激を受けていました。その中には名だたる優良企業の管理職、医者やパイロット、自営業の経営者などもおりました。そして専業主婦をしているママ友たちも出産前は優良企業勤務からの社内結婚なんて方も多かったです。僕の妻と同様、出産を期に退職した方が多いですが、働いていた頃はきっと仕事も出来たに違いないと思える方が多かったです。

PTA活動での議論やイベント運営を通じて、優秀な方が多いこを再認識

子どもが幼稚園に通い出すと、PTAの活動が少しずつ増えていきました。やがて子どもが多いとPTAの役員の話が回ってきます。妻が幼稚園のPTA役員を務めた1年間は専業主婦どうしの集まりが定期的に行われました。
その話し合いに一度参加したことがありましたが、正直驚きました。話し合いがスムーズなんです。建設的な意見が飛び交う、議論は時間内に結論が出る、ToDoが明確、非常に有意義な会議をやっていました。またバザーなどの行事では多くの来場者が来てもテキパキと対応するなど、発揮能力の高い方が多かったです。良い組織でしっかり教育を受けた人だということがすぐにわかりました。もしかすると会社で行われる会議よりも質が高く、この人たちが自分の職場にいてくれたらもっとバリューを発揮してくれるに違いない、一方で専業主婦を選んだため企業活動に従事できなくなったことが日本企業の機会損失とも思えるようになりました。

子育てが落ち着き再就職、しかしなかなか選考が通らない

子どもが学校や塾へ外出する機会が増えると、再び働き出そうとする方が増えていきます。しかし正社員としてフルタイムで働く人、さらにはメンバーを持ってマネジメント職に就く人はほとんどおりませんでした。

実際、再就職は難しいと言われています。子育て期間とは言え履歴書にブランクがある方、書類選考でなかなか通過になりません。非正規雇用の再就職も難しいケースが多いです。派遣・パートなどで少しずつ社会に戻り、時間をかけて正社員を目指すしかないです。その時が来るまで我慢しながら簡単な仕事をこなしつつ自分のスキルを磨きタイミングを伺う必要があり、再就職の道を諦めて派遣やパートタイムとして働き続ける人も多いです。向上心を持って再び働きたい専業主婦経験者が、希望する仕事に就けずに苦しんでいるという実態です。

ポテンシャルの高い専業主婦経験者層に、働く機会を提供したい

人事をはじめバックオフィスの仕事をしていると、定期的に派遣労働者を雇うことがあります。そこで出会う方の中には優秀なオペレーション担当者と度々ご一緒します。こういった方々が再び社員となり活躍の場を提供することは女性活躍支援に繋がり、この中から管理職候補を輩出することで価値提供が実現します。専業主婦経験者の再就職の機会を作り動機付けすることでとてつもない高い価値を発揮して頂けることもあるはずです。
こういった社会をぜひ作っていきたいと考えています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?