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富士登山が私に教えてくれたこと

11年前の今日、富士山へ登りに行った。
それまで、山には全く登りに行ったことがなくノリでOKしてしまったのを物凄く後悔し、練習がてら一つほど登りいったぐらいだった。

富士山から帰ってきて3日後に書いた「080808富士山の記録.txt」久しぶりに読んでみた。

例年富士山には何万人もの人が登りにっていることから、誰でもとは思わないけれど多くの人が登れているのだが私も大丈夫だろうと高をくくっていたのだが、登り始めて1時間もしないうちにもうほんとダメだった。

■バスの中
・水x0.5
・ウィダーインゼリーx1個

■5合目から7合目
ペースが速く、呼吸も足も追いつかない。
もうリタイヤとずっと思い続けながら歩いた。

■7合目から8合目
急な崖。
疲れたが、6~7合目ほどではない。
酸素を何度も吸った。

■8合目から本8合目
あまり覚えてない・・・。
景色が綺麗だった。

☆ここまでの食料
・アクエリアス×2
・あんぱん半個
・水x1.5本
・スニッカーズx0.5個

息もするのもままならず、酷い頭痛と吐き気で仮眠もできずにあんなにしんどい思いをしたことなんて人生において一度もない。

でもあの経験が私を変えてくれた。

5合目から本8合目まで登り、山小屋で仮眠をし夜中に起きて登頂アタックを開始。

■宿
寝ようにも寝れない。
ノーマークの高山病になった。
頭がズキズキ。
酸素を吸ってもまったく治らず。
冷えピタ・バンテリンはってもあまり良くならず。
ぎゅうぎゅう詰めの部屋でさらに酸素が薄い。
5時間ガマンして、部屋から脱出し、
30分ほど座って、水を飲みながら呼吸を整える。

うん。だいぶよくなった。
いくぞ。

ガイドさんに連れられながら真っ暗な道を、ヘッドライドに照らされた足元と前の人の背中だけを頼りに歩き続けた。

空を見上げると一面の星空でつかの間の休息を感じるけれど、歩けど歩けど真っ暗なまま、酸素が薄く、息苦しくて息を吸うという行為そのものが難しく空気は全く身体に入ってこない。ガイドさんが、息苦しいときは無理に息を吸おうとせずに、息を吐けば自然に入ってくる、と教えてくれた。

3時間ぐらいだろうか。列の一番後ろを何時つくのか分からずひたすら歩いていたら、皆が止まっていて知らぬ間に到着。

拍子抜けするほどの登頂で、さっきまであんなつらかったが嘘のようだった。

※あとから知ったのだが、私たちが歩いていたのは下山ルートだった。通常のルートは混雑するためガイドさんが別のところを選択したようだった。(良かったのか知らないけれど)

■本8合目からてっぺん。
数歩歩くだけで、息があがる。
胸が痛い。しまいには吐きそうになる。
そうなったときは、一気に息を吐く。
そうすると、自然に息が入ってくる。
これスゴイ。

気持ち悪くなったり、息ができなくなったら
何度も思いっきり息を吐く。
休憩したいが、すると寒くて汗が冷えて寒い。
動きたいが身体が動かない。

1歩1歩が頼みの綱。
だがが、どこまで歩いても前が真っ暗で
どこに向かっているのか、どこがゴールなのか分からない。
もうダメだとずっと思いながら歩いていたら、
もう着いてた・・・w

あれれ・・・。

登山の歩き方というのは、普通に歩く時よりも歩幅を縮め、真下に足下す。ほんとにほんとに小さな1歩で、こんな距離しか歩けなくて頂上まで着くことが果たしてできるのか。歩きながらそんなことばかり考えてた。

でも、ちゃんと登頂できた。
1歩1歩歩くことで到着すること。そんな当たり前のことが私にとってそれまで味わったことがない感動的なできごとだった。小さな1歩が私を富士山頂上に連れて行ってくれた。

富士山に登りに行ってから数か月後、ランニングを始めた。
それまで走ることがもっとも嫌いな運動だったのに、1歩の積み重ねが富士山、という経験からもしかしたら走れるのかもしれないと思ったし、小さなことの積み重ねは、やがて大きなものになる経験をもっと味わいたかった。

開始した初日に3キロ走れた。人ってランニング開始した直後でもこんなに走れるものなの?!と大げさにびっくりした。それ以来走るのが好きになった。

■下山後1日目
下半身筋肉痛。
ふくらはぎ・おしり・腰。
若干、二の腕。
しばらく散歩して歩けようにはなったが、
階段の上りは息が上がり、肺が痛い。
深呼吸しても肺が痛い。

■下山後2日目
下半身の筋肉痛まだなおらず。
二の腕は大丈夫。
まだ、肺が痛い。
走ったり、階段、深呼吸はツライ。

次回、もしも、もし万が一行くなら、
万全の準備して望む。
高山病、エネルギーのこと(ホントは知ってるはずなのに、
今回は凹みすぎてて、何もやらなかった・・・)

■もし、来年も行くなら・・・、の行動食
 ・カロリーメイト1箱(今度は絶対にw)
 ・おにぎり1個(梅がいいような気がする、クエン酸ね)
 ・スニッカーズ1個(これ、絶対)
 ・ブドウ糖のアメ(役だったのかな、これ)
 ・パックのアクエリアス 3個(凍らせてね)
 ・ウィダーインゼリー2個(これも凍らせて)
  今回は一度も飲まなかったから、ほかカロリーがとれるものでもいいかも。
 ・エマージェンシーシート(ご来光を待ってるときが寒いから)

あんなに辛かったのに、もし来年行くなら、と別のルートを検索したのを覚えている。凄いな人間って。

「カロリーメイト1箱(今度は絶対にw)」は、出発前、5合目で荷物をロッカーに預けている時にもしかしてそんなにお腹減らないかもだし、いらなくない?と預けてしまったのが大失敗につながった。歩いてる途中にエネルギーが枯渇したことが要因で序盤から悶えていた。

会社のみんなが持たせてくれたぬいぐるみ。一緒に登頂成功。


最後まで読んでいただきありがとうございます。頂いたサポートをどのように活用できるかまだわからないです・・・。決まるまで置いておこうと思います。