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「選」ばれた歌、「選」ばれなかった歌(2023年1月号)※二度目の鍵外掲載と→三度目っぽい

会報誌に短歌を投稿している。
10首まで投稿できて、採用は5首前後の人が多い。
歌はその歌が選ばれる「選」もフィードバックの一つ。何が選ばれて、何が選ばれなかったか、その基準を自分で考えることで歌を見直すことができる。手書きの投稿という面倒さも受け入れて、毎月送っている。

今月は7首採用!

そして、選者が選んだ歌の最初のほう、鍵外というエリア(鍵マークがついている外側に掲載されているので、鍵外と呼ばれている)に掲載されていました。鍵外は去年の3月以来。そしてなんとその選者が永田和宏先生でした。私は永田和宏先生がいるために、この短歌会に入ったので、永田先生の目に触れることは、特別な意味を持っています。一度、昨年6月に先生の選欄に掲載されたことがありますが、きっとその時より、ちょっと長めに先生の目に自分の歌が触れたのかと思うと、それだけで歌を続けていてよかったと思います。鍵外に掲載されると目次に名前が載ります。先生の横に自分の名前があって、もう感無量です。性急にうまくなろうという気持ちもないですが、少しずつ精進しようと思います。

※ほぼ日の学校の授業の感想note(↓)

※2023年1月16日追記:2021年5月号に鍵外にいました。たぶん三度目、ということになります。

採用された歌(掲載順)

離婚して微妙な気持ちになった姓 それは息子の姓でもあって
通話切る直前に言う「愛してる」の言葉の後に耳を澄ませる
住み慣れた杉並でなく墨田区のゴミ出しルールにこだわる彼女
「帰らない」と目だけで語り動かない彼女に渡す乾いたタオル
連休を前に一つの仕事終え 脳内に占めるビールの割合
たった一言、子を遠ざけろという言葉で大好きだった叔母遠ざける
記憶の底の母の味にはとても濃い砂糖と醤油が絶対にいる

選ばれた歌、選ばれなかった歌をみて感じたこと

ちょっと前、自分と誰かの関係性を詠んだ歌が、講評に取り上げられていたので、そういう短歌を詠んでみようと思ったことがありました。癪だけど、元妻との関係を詠んだ歌は、きっと取られる気がしていて、それを永田和宏先生に取っていただいて、嬉しいやら、こそばゆいやら。人とのつながりを感じる何かを切り取った歌はやっぱり選ばれやすい気がするなぁ。得意なのかな。

投稿した歌

(投稿順、日付は詠んだ日、太字は採用歌、矢印は投稿時に推敲したもの)

9/1木
離婚して微妙な気持ちになった姓 それは息子の姓でもあって
9/24土
泣きたい時 歌って泣いたあの歌詞をランチの後に音読をする
→泣きたい時 歌って泣いたあの歌詞をランチの後に声に出し読む
9/8木
家の電話がスマホになっても切る時は「愛してる」の後に耳を澄ませる
通話切る直前に言う「愛してる」の言葉の後に耳を澄ませる
9/12月
住み慣れた阿佐ヶ谷でなく墨田区のゴミ出しの作法を気にする彼女
住み慣れた杉並でなく墨田区のゴミ出しルールにこだわる彼女
9/25日
「帰らない」と目だけで語り動かない彼女に渡す乾いたタオル
9/10土
中秋の名月今年も見逃して 空を眺める人を眺めた
→中秋の名月今年も見逃して 窓から空向く人を眺める
9/22木
連休を前に一つの仕事終え 脳内に占めるビールの割合
9/17土
たった一言、子を遠ざける助言聞き 大好きだった叔母遠ざける
たった一言、子を遠ざけろという言葉で大好きだった叔母遠ざける
9/19月
記憶の底の母の味にはとても濃い砂糖と醤油が絶対にいる
9/2金
久々の飲み会はすぐうつ伏せに 飲みたい気持ちは稲穂の重さ
→久々の飲み会ですぐうつ伏せに 飲みたい気持ちは稲穂の重さ


※初めて鍵外に掲載された号




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