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Vol.146 メナム・フロウズ

明けましておめでとうございます、今年もどうぞ宜しくお願いします。

カウントダウンはリバーサイドでバルコニーから派手な花火を鑑賞しました。今いるレジデンスは生憎NHKもCNNも映らず、故に紅白とか除夜の鐘を聴けず、タイムズスクエアのカウントダウンもリアルタイムで全く観ませんでした。従って花火以外は全体的に年越しムードに欠ける間に正月が終わってしまった感がありますが、この冬は3年ぶりにスキー旅行の計画を立てていて日程も近づいてきたので、昨年後半サボり気味だったジムでのトレーニングを年明けから再開しています。散歩ばかりしていたからなのですが、同行する西洋人の同僚がカナダやスイスでヘリスキーを楽しむレベルなので、体力不足で置いてけぼりを喰らわないよう筋トレして、ある程度体を作っておかないといけません。

さて、いつもなら新年にあたって抱負をnoteでも語るところ、今年はあまりそう言った気分にもならず、代わりに思うところを書き綴ります。

Let the Menam Flow
これは私の造語で座右の銘です。ここで「メナム」とはタイ語で「大河」(対して相対的に小さな“運河”はKlong)バンコクでは特に市内を流れるチャオプラヤ川を意味します。リバーサイドに住んで毎日メナムを眺め、週末は川沿いのお寺をお参りしてきました。しかし諸行無常を知る日本人なら、いつも同じように見えても一瞬としてその流れは留まっていないと理解しているでしょう。昨年のメナムでは不幸な事件が起きたり、雨季は往生際が悪く川の水量、流れ共に勢いを増し洪水の被害をもたらしました。夜の埠頭から暗闇に光る水面を眺めると畏れを感じたものです。そんなメナムも年の瀬には落ち着きを取り戻し、観光客を乗せたボートは3年ぶりに忙しそうに行き交い、上記の花火も打ち上がりました。今年は一体、どんな表情を見せるのでしょうか?世の中を見渡せば希望の光と不安材料、どちらも併存しているように見えます。

そのような中にあって私にできることは、メナムの機微に耳を澄ませ、その時々の流れに応じて自分なりの最善を尽くす迄です。

一昨年の決意を振り返り、昨年初にこう書きました。

待てど暮らせど朋は遠方よりやって来ず、そうこうしているうちに目の前は霧が立ち込めて方向感を見失いかけた船も、また定かに舵を切り出したように見えます。2022年は私にとってそれなりにタフな年でしたが、そこで考えたことや新たに仕掛けたアクションはそれなりの応答を見せ始めています。
濁流にあってもがき続けたら息切れして沈みます。結局、自分の思う通りには世の中都合良くいかないもので、大きな河が時には優雅に、時には激しく流れるに任せて泰然と立ち振る舞えるように日頃から心を整えておく、その姿勢をこの地で教わりました。スキーに向けてエクササイズを再開したのは、悪いアイデアではなさそうです。

*******Disclaimer*******
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