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【箇条書きは困るわ・・・】マーケターの職務経歴書、採用者が知りたいポイント4つ

今回は採用者の視点から「職務経歴書のポイント」について書きたい。
面接の時間は限られているので、「面接前の段階で候補者のスキルセットやスキルレベルが十分に伝わっている状態」が、互いにとって望ましい。

しかし、現実にはそうなってないことも多い。まあ、転職の機会も少ないし、職務経歴書の書き方を教わる機会もないので、みんな不慣れなのだと思う。だから今回は、自分が読んでいて不便を感じた職務経歴書の共通点を書き出してみた。

なお、この記事は「社員として採用されやすいのは、手足人材よりアタマ人材である」という前提に基づいて書いているので、それについて書いた記事も読んでみてほしい。


「業務内容の箇条書き」をやめてほしい!

いきなり切実なヤツなのだが、送られてくる職務経歴書のうち、体感的に2~3割くらいは業務内容がすべて箇条書きになっている。しかし、これは本当にやめてほしい(特に現場メンバーレベルで多い)。

  • リスティング広告の運用を担当、CPA目標を達成

  • メルマガの企画・執筆・校正を担当、開封率60%を達成

  • DMの企画・制作ディレクション・入稿作業を担当、1万件の問い合わせを獲得

みたいなやつだ。スキルセットの把握には多少役立つが、マーケティングの状況が全く見えてこないので、読む側からするとほとんど意味がない。

マーケターの職務経歴書の基本は「ストーリーテリング」だ。当初どのような事業課題があって、それを解決するために何に着眼し、どういうターゲットにどんなメッセージやサービスを届けたのか。具体的な戦術アクションよりむしろ、課題解決のための思考プロセスこそがマーケティングの本質であるはずだ。

「目標の設定根拠」を書いてほしい!

ベンチャー企業のWEBマーケターに多いのだが、「KPI目標の4000%を達成しました」みたいな記載がたまにある。目標の40倍達成は確かにすごい。というかヤバすぎる。しかし、それはおそらく目標設定の方に問題がある。鵜呑みにする採用担当者は少ないだろう。

4000%は極端な例だが、「目標」の話を持ち出すときは目標の設定根拠を書いてほしい。従来の水準の何倍なのか、ライバルと比べてどれくらい高いのか、手堅いコンサバ目標なのか、チャレンジングな目標なのか。目標そのものの妥当性が示されてこそ、目標達成の素晴らしさが理解されるだろう。

「できないこと」を普通に書いてほしい!

実際には多くの人が関与して作り上げた成果を、さも自分一人の手柄のように書く人がいる(ちなみに広告の世界では「アレオレ詐欺」という)。面接で掘り下げると実際の役割や貢献度が見えてくるのだが、個人的には印象が悪いのでお勧めしない。

印象が悪い理由は主に2つで、一つはスキルセットやスキルレベルが書面で判別できないからだ。できないことがあるのは当たり前だし恥ずかしくもないので、普通に書いてもらいたい。「できることの境界線」を面接で聞き出す作業は意外に時間を浪費する。正直に申告してもらえた方が互いに時間を有意義に使えるのだ。

もう一つの理由は「この人はチームメンバーに対するリスペクトがないのかな?」と感じてしまうから。マーケティングは常にチームプレーなので、人の手柄を取ってしまうタイプの人は採用しにくい。(まあ、これはマーケターに限った話ではないか)

「スキルアップの計画」を教えてほしい!

例えばエンジニアなんかは自分が成長できる環境を重視して、「もうここでは成長できないな」と思ったらさっさとやめてしまう人が多い(偏見だったら申し訳ない)。
マーケターも専門職である以上、本質的には同じだと思っている。自分なりにテーマを設定して、その時のステージに合った職場でスキルを伸ばせば良いのではないだろうか?

逆に「言われた仕事は何でもやります!」というマーケターは、会社からすればある意味都合が良いが、受動的に仕事を引き受けているとなかなか専門性が身につかないものだ。
これはマーケター採用一般というより自分の方針かもしれないが、どうせ仲間にするならスキルアップに飢えてギラギラしているヤツを選びたい。「計算できる戦力」より、「想像を超えていきそうな戦力」がほしいのだ

だから、自分はマーケターとしてどうなりたいのか、何が足りないから今の仕事を辞めるのか、「スキルアップの計画」を教えてほしい。その方がこちらから何をギブできるかも検討しやすいので、互いにミスマッチのリスクを減らせるという利点もある。

以上が要点だが、どうだろうか。全体的に自分のストレスを吐き出しただけな感もあるが、職務経歴書を受け取る側はこんなことを考えているのだ。転職活動中の方は、ぜひ参考にしていただきたい。


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