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タイ国鉄最長距離列車37列車で行くスンガイコーロクの旅

スンガイコーロクまで寝台列車に乗ろうと思う。タイ国鉄最長距離列車、寝台特急37列車。愛称は「ทักษิณ」、ローマ字で書くと「Thaksin」。
そう、タイで最初で最後の民主宰相だったタクシンチナワットのタクシン。
でも、タクシンはチェンマイの出。むしろチェンマイ行寝台特急につけるべき?
いやいや、国営企業のタイ国鉄が、国外逃亡中の政治犯の名前をつけること自体あり得んでしょ(^^)
想像を超えたネーミングに、実用日泰辞典じゃ調べても意味ないと悟ってググってみたら、

出てきました!何と南を意味する古語だそうで。
日本人から「うどん谷」の名前で親しまれている「อุดร Udon」は北の意味の古語。
今でも公式に使われる「อีสาน Isan」は北東の意味の古語。
と言うことで、直訳すると「南(を意味する言葉)」が正解。

日本で使われた列車名で一番近いのは、沖縄の県庁所在地から命名された鹿児島特急の「なは」ですね。イメージが湧いてきました。
昭和50年3月のダイヤ改正で、寝台特急「きりしま」のスジを継承して、昼行列車から夜行列車に鞍替えした時代が、イメージに一番近いと思います。その頃の西鹿児島(現鹿児島中央)到着時刻は11時44分と、かなり遅めなところまでよく似ています(37列車のスンガイコーロク到着時刻は11時20分)。

と前置きが長くなってしまいました(^^) まだまだ前置きが続きます(^^)

乗り鉄の神様に失礼がないように、飲み鉄のやる気を見せ付ける

2014年7月の乗務員による乗客への強姦殺人事件(強姦乗務員の供述によると「犯行前に覚醒剤を摂取し、同僚とビールを飲んだ」)の一件により以来駅構内および列車内での飲酒は禁じられるようになりました。(「はじめに」から引用

この一件以来、夕食時に食堂車を使わなくなったし、旅行記でも夕食時に食堂車利用を回避する方法を伝授していくのですが。今回取り上げる列車は、タイ国鉄の最長距離列車(20時間10分かけて1158.34kmの長距離を踏破します)なだけに、全区間乗らないとあかんやろ。と思います。

どうしようか、と結構考えました。プラチュアップキリカーンまで先回りして乗るとか(このパターンは後日紹介します)。でもそれって「乗り鉄の神様(宮脇俊三氏など)」に対して失礼だろ。自分が以前実行していた「禁断の作戦」使ってでも全区間乗るべきだろ。と言うことで「禁断の作戦」を伝授します。

個室寝台でコソ酒飲みましょう。偽装カクテルを作ればいいんです(実行の際には自己責任でお願いします(^^))

材料(2L分作る場合)
・焼酎1本(900ml)
・現地の安くて甘いペットボトル茶5本(400ml×5)
・(できたら)漏斗
・(あると便利)計量カップ(200mlまで測れるもの)

まず、成田空港で酒買います(エアアジアX利用なら下記のお酒を予約可能)

タイ到着後、現地のイチタンブランドの甘そうなお茶(400ml)を5本買う。
出発の朝、ホテルの部屋でカクテル作ります。
1)ペットボトル茶の中身を220mlに減らす(180ml捨てます。アルコール抜きじゃ甘いだけで飲めたものでないため)。
2)減らしたペットボトルの中に(できたら漏斗を使って)焼酎を流し込む。
3)これを5回繰り返すと完成!

これで列車内で「飲み鉄」楽しめます。ヒャッホーーーーー!!!!

いよいよスンガイコーロク行寝台特急「なは」に乗車

やっと前置き終われそう。
時計見たら11時だ。チェックアウトしてGrabでタクシー呼んで、まずはタニヤへ行きます。
マレーシアへ渡るのに種銭がないようでしたら、タニヤスピリットで2000バーツ程度マレーシアリンギットに両替するのもいいですね。
と言うのが目的でなく、お昼を食べにタニヤに来ました。気分は桃太郎飯店かな?

14時にGrabタクシー呼べばいいでしょう。14時45分発のハジャイ行31列車を見送ったところで、自分も37列車に乗り込みます。

15時10分になりました。列車は国境の町スンガイコーロクを目指し出発です。
車掌が来て検札あり、食堂車から御用聞きが現れたので、晩飯のオーダーをする。
前後して食堂車の御用聞き風のモグリの車内販売が現れるが、こちらは相手しないように(身なりが悪いから気付くし、酒を売ろうとするのでめっちゃ怪しい)。
バンコク発車時点では上段の客はいないけど、どこかで乗ってくるんだろうな。

こんな気分で列車は南線複線区間を走っています(写真は2012年のもの)
まあ、今夜はコソ酒と言うか偽装カクテルが5本もあるから、安心のロリエなんですが(^^)

約束の18時に夕食持ってきてくれました(写真は2011年のもの)
これでもいいんですが、

本当は食堂車で堂々とビールやらリージェンシーやら飲みたいなぁ(写真は2012年のもの)

なんて妄想していたら、列車はペチャブリー到着。上段の客が乗ってきました。
コソ酒と言う疚しい要素があるので、来ないのが一番なんですが。
来たものは仕方ないと身構えたら、お連れさんが違う部屋にいるみたいで、荷物だけ床においたら「シーユーアゲイン」と向こうから言われたよ。
一緒にボーイも来たので、食後に寝台セットしてねとも伝える。

やたら綺麗な夜のホアヒン駅停車中はまだ食事中。

プラチュアップキリカーン駅到着ちょっと前に寝台をセットしてもらい就寝します。相客も駅出発後にやってきました。「グッナイ!」

朝がやってきました。
タイでもいよいよ希少になりつつある(LPガスの)火を使った料理が味わえる食堂車で朝食を食べます。希少になりつつある一番大きい理由は、禁酒強制で太客(外国人観光客)が朝食以外では、ほとんど寄り付かなくなったから←当然ですよね。

ハジャイ出てからが、タイ国鉄最長距離列車は面白い

定刻から30分遅れでハジャイ到着。相客もお客さん全体もハジャイとその前のパッタルンでほとんど降りる感じです。

1等寝台車4人分を1人で占用できる贅沢。E&O(イースタンオリエントエクスプレス)よりいいんじゃない?(マジ)
この気怠い感じ、「なは」と言うより国鉄末期の「はやぶさ」だよね。下関〜熊本で客は大方降りて、ロネ(A寝台)には自分一人状態でのんびりクルージング。

列車運行はのんびりしているんですが、列車本数はそこそこある区間ですので、遅れは更に増大。1時間以上遅れ、正午を超えて12時30分にスンガイコーロクに到着するのでした。

泊まりは駅と置屋街の中間地点にある街一番の大箱ホテル、ゲンティンホテルで。

置屋遊びしますわ。おやすみまんこ。

シンガポールへ行こうかな?

深南部うろうろします


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