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そらとくも

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空と雲について。写真メインの記事です。
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気になる雲域と気圧の谷

気になる雲域と気圧の谷

こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。

昨日、気象衛星画像を見ていたところ、気になる雲域が見られました。

東海沖のあたりにある、反時計回りの擾乱です(下図赤破線内)。

この擾乱は、衛星画像では明らかに低気圧性の循環が見て取れましたが、地上天気図では低気圧として解析されていませんでした。

通常、アジア太平洋域を対象として作成される天気図では、メソαスケールから総観規模と

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山岳波と波状雲

山岳波と波状雲

こんにちは、nooooon(@nooooon_met)です。

先日(2/4)、衛星画像を見ていたところ、東北地方あたりに特徴的な雲が現れていました。下に掲載した衛星画像の白くなっている部分は、基本的には雲を表しています。

動画で見ると、より分かりやすいのですが、

北北東~南南西に伸びる雲が、東西にいくつか連なっているように見えます(画像の赤破線内)。

どうしてこのような雲が発生するのでしょ

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4月12日~13日の黄砂

4月12日~13日の黄砂

こんにちは、nooooon(@nooooon_met)です。

今月12日から13日にかけて、日本国内の広い範囲で黄砂が観測され、私の住んでいる関東でも空が黄色っぽくなりました。見だし画像もその時撮ったものです。

黄砂とは、東アジアの砂漠等から吹き上げられた砂じんが上空の西風によって運ばれてくるものです。

当時、寒冷前線が中国東北区から東進して日本を通過していくような気象状況となっており、

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ハロと高層気象観測

ハロと高層気象観測

こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。

昨日は昼過ぎにハロを観測することができました。

@東京

ポピュラーな22度ハロ(内暈)だけでなく、9度ハロも撮影できているような気がします。

ハロは、上空にある細かな氷の粒(氷晶)によって、太陽や月の光が屈折されることで現れます。上層の雲、特に巻層雲があるときに見られることが多いです。

確かに、ハロが現れていた昼過ぎには、上層

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地形性巻雲ふたたび

地形性巻雲ふたたび

こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。

昨日、地形性巻雲について書きましたが・・・

今日も発生していました。



今日は朝鮮半島付近の上空で発生していました。このあたりには、標高1000m程度の山が連なっています。

面白いこと・・・というか、注目すべきことは、西から薄っすらながらも上層雲域(明るくて白い部分)が東進してきているところ。

そもそも、地形性巻雲は上空が

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地形性巻雲

地形性巻雲

こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。

お引っ越しやら出張やらで慌ただしかったものの、ようやく落ち着いてきました。

ということで、今日(とか書いてたらもう昨日!)、衛星画像を眺めていると、特徴的な雲が。

※1

15時(日本時間)以降、華中のあたりで白くて明るい領域が広がっているのが分かると思います。

※2

これは『地形性巻雲』と呼ばれるもので、上空の大気が安定であ

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