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仕事は空を観たり測ったり、その手助けをすること。毎日、空を見上げてます。 気象予報士、…

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仕事は空を観たり測ったり、その手助けをすること。毎日、空を見上げてます。 気象予報士、防災士、羽球人。 日々の天気や、気象に関わるあれこれをまとめていきます(と言いつつ、たぶん雑食)。 故郷のための防災サイト→https://hirabo.jimdofree.com/

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帰ってきました

    • 天気の振り返り(2024.4.21-4.29)

      こんにちは、nooooon(@nooooon_met)です。 1.いろいろなデータから見た黄砂 今週・・・じゃなくて先週も、衛星画像で薄茶色の領域(黄砂)が捉えられていました。 今回は気象庁HPの画像を保存できていなかったので、NICTのひまわりリアルタイムWebへのリンクを。 4月25日の衛星画像がこちら↓ 4月26日の衛星画像がこちら↓ ちなみに、ダスト画像でも捉えられており、そのことは「短期予報解説資料」でも触れられていました。 ・・・が、こちらも保存し忘れ

      • 天気の振り返り(2024.4.14-4.20)

        こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。 1.記録的な高温 先週の振り返りで書いたとおり・・・ 東京ではここ1週間、平年より気温が高くなりました。 全国に目を向けると、新潟県や北日本では、最高気温が4月の1位の値を更新した地点がいくつもありました。 平年差が16℃以上だったところも!暑い!!! 2.黄砂 西日本から北日本では、18日と19日に各地で黄砂が観測されました。場所によっては、視程(水平方向で見通しの効く距離)が7kmになったところも

        • 天気の振り返り(2024.4.6-4.13)

          こんにちは、nooooon(@nooooon_met)です。 前回投稿から1週間、あっという間に過ぎました。仕事に慣れないからですかね。 さて、ここ1週間を振り返ってみると、大まかに3つのトピックに分けられました。 1.関東地方での桜の満開 今年、関東地方では平年より数日遅く、昨年より10日以上遅く桜が開花しましたが、4月 11日の宇都宮を最後に、各地で満開となりました。 2.低気圧の通過と強風 4月9日には西日本から東日本の太平洋側を低気圧が通過し、関東地方では

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          天気の振り返り(2024.3.30-4.5)

          こんにちは、nooooon(@nooooon_met)です。 新年度になりました。新しい部署に移り、気持ちが少し落ち着きませんが、1週間が過ぎようとしています。 昨年度はあまり定期的に投稿できませんでしたが、これからはもうちょっと更新頻度を上げていきたいな・・・という思いもあり、天気の振り返り記事も書いていこうかなと考えています。 ということで、今回は2024年3月30日~4月5日にかけてのことを書きたいと思います。この期間で特徴的だったことといえば、やはり先月末の高温

          天気の振り返り(2024.3.30-4.5)

          衛星画像と砂じん

          こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。 今週月曜(18日)、日本海北部を東進する低気圧と大陸から西進する高気圧との間で気圧の傾きが大きくなり、全国的に風が強まりました。 地域によっては非常に強い風が吹き、日最大風速が3月としての1位の値を更新したところもありました。 そんななか、衛星画像を見ていたところ、気になる地域が・・・ 時間の経過とともに、房総半島付近の海上に茶色い領域が広がっていくのが分かります・・・いや、この縮尺だと分かりづらいですね。

          衛星画像と砂じん

          2024.2.5,関東地方での降雪と雷

          こんにちは、nooooon(@nooooon_met)です。 少々(?)時間が経ってしましましたが、今月5日、日本の南を低気圧が東進していきました。 このような低気圧は「南岸低気圧」と呼ばれており、太平洋側に大雪をもたらす可能性がある現象として知られている一方、気温の状況によって雨が降るか雪が降るかが左右され、予測が難しい現象とも言われています。 今回の事例では東京都内でも雪が降り、 8[cm]の積雪が観測されました。 ただし、個人的に一番印象的だったのは、雷が発生

          2024.2.5,関東地方での降雪と雷

          気になる雲域と気圧の谷

          こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。 昨日、気象衛星画像を見ていたところ、気になる雲域が見られました。 東海沖のあたりにある、反時計回りの擾乱です(下図赤破線内)。 この擾乱は、衛星画像では明らかに低気圧性の循環が見て取れましたが、地上天気図では低気圧として解析されていませんでした。 通常、アジア太平洋域を対象として作成される天気図では、メソαスケールから総観規模と呼ばれるような時間的・空間的スケールの大きい擾乱が解析対象となっています。 h

          気になる雲域と気圧の谷

          山岳波と波状雲

          こんにちは、nooooon(@nooooon_met)です。 先日(2/4)、衛星画像を見ていたところ、東北地方あたりに特徴的な雲が現れていました。下に掲載した衛星画像の白くなっている部分は、基本的には雲を表しています。 動画で見ると、より分かりやすいのですが、 北北東~南南西に伸びる雲が、東西にいくつか連なっているように見えます(画像の赤破線内)。 どうしてこのような雲が発生するのでしょうか。その秘密は、この地域の地形にあります。地理院地図を見てみると、東北地方には

          山岳波と波状雲

          顕著な地震と観測

          こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。 令和6年能登半島地震の発生から、間もなく1か月が経過しようとしています。 顕著な地震の発生時には、地震の揺れの強さを表す震度や、海岸における津波の高さが注目されると思います。このような指標は、震度計や津波観測計等によって、定量的に観測されています。 しかし、今回の地震では、このような観測機器に様々な影響が生じたほか、観測データの取り扱いについても一部疑義が生じる事態となりました。 この記事では、それらに関する

          顕著な地震と観測

          令和6年能登半島地震のポータルサイト

          こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。 新年早々、能登半島での地震や空港での事故、北九州での火災など、様々な災害が起きています。被災されたみなさまにお見舞い申し上げるとともに、これ以上、被害が広がることのないことを祈っています。 さて、1月1日には石川県能登地方を震源とした最大震度7の地震が発生し、気象庁によって『令和6年能登半島地震』という名称が定められました。 この地震に関して、ポータルサイトも開設されています。 このようなサイトは、これまでに

          令和6年能登半島地震のポータルサイト

          2023年の総括

          こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。 少し前に投稿したばかりですが、毎年恒例になりつつあるので・・・今年も総括記事を書いてみようかと思います。 今年は島で勤務することが無い一方、勤務形態が大幅に変わり・・・土・日・祝日はお休みというカレンダー通りの生活になり、遅番に入ることもほとんど無くなったので、極めて健康的に過ごしました(趣味のバドミントンばかりやってました)。 ただし、そのこともあって仕事として空・雲を観る機会が少なくなり、朝ランもあまりしな

          2023年の総括

          前線通過とエマグラム

          こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。 先月のお話になりますが・・・11月16日から17日にかけて、本州付近を低気圧や前線が通過しました。特に、関東付近に注目すると、17日9時には関東地方付近に温暖前線が近づいていました。 茨城県つくば市には、上空の気温や湿度等を測る「高層気象観測」を行っている高層気象台(館野)があります。そして、高層気象観測の結果を地上から上空にかけて表した資料としてエマグラムというものがあるのですが、そちらに特徴的な観測結果が現

          前線通過とエマグラム

          大気と海の記録的な高温

          こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。 前回の記事では、11月上旬の記録的な高温について書きましたが、 今日、気象庁から「秋の日本の平均気温と日本近海の平均海面水温の記録的な高温について」という報道発表がなされました。 今年秋(9~11月)の日本の平均気温偏差(平均値からの差)は+1.39[℃]は、秋の気温 としては統計を開始した 1898 年以降で第1位の記録となりました。 このような気象状況になった理由のひとつとして、平常時と比べ、北からの寒気

          大気と海の記録的な高温

          記録的な高温と季節変化

          こんにちは、nooooon(@nooooon_met)です。 11月になりましたが、上旬はこの時期としては記録的な高温となりました。 この期間中、何度か低気圧や前線が日本付近を通過しつつ、1~4日にかけては高気圧が通過しました。 特に、3日は高気圧後面となって南から暖かい空気が流入したこともあり、アメダスでは全国304地点で11月としては1位の値となる最高気温が観測されました。 東京の「2週間気温予報」を見てみると、ちょうど10日を境として、今後はだんだんと平年に近い気

          記録的な高温と季節変化

          【感想】国立極地研究所創立50周年記念特別公開『極地研探検2023』

          こんばんは、nooooon(@nooooon_met)です。 もう1ヶ月も経ってしまいましたが、9月30日に国立極地研究所の記念イベント『極地研探検2023』に参加してきました。 国立極地研究所は、日本における北極や南極といった極域に係る研究の中核を担う研究機関です。 私はこれまで、併設されている南極・北極科学館には数回訪れたことがあったのですが、 研究所に足を踏み入れるのは初めてでした。 当日はプログラムが目白押し。わずかな時間差で始まるものも多くて、個人的には2

          【感想】国立極地研究所創立50周年記念特別公開『極地研探検2023』