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モバイルヴィレッジ構想

あったら嬉しい、こんなサービス。


概要

トレーラーハウスで定住できる土地の賃貸サービス。
広い土地に複数世帯が入居するスタイルで日本各地に展開し、数ヶ月〜数年単位で自由に住む場所を変えながらの生活を支援するインフラ事業。

利用者に提供するメリット

・住民票を取得できる
・コミュニティ形成による治安リスクの軽減
・地方移住へのハードル緩和
・定住コストの軽減
・水道、電気のインフラ確保
・永住する土地が決まっていなくても建物という財産を確保できる

土地の選定

観光地にアクセスが良く、安全にトレーラーハウスを牽引して運転できる道路インフラが確保されている土地。
インターネット環境の整備も重要です。
設備を簡単に着脱できる形式にすればトレーラーハウスの設置が可能な為、活用困難になっている市街化調整区域が有力になるでしょう。

具体的な料金目安

単純化した計算ですが、5年間で2回移転したケースで、賃貸物件と比較しています。
月額利用料を極めて安価に設定したのは、一戸建て住宅の固定資産税と比較対象になると考えたからです。
また、賃貸物件との比較でも5年程度で明確にメリットがでなければアピールが難しくなる点も要因です。
なので、セカンドハウスとして住民票をおかずに滞在する利用者に対しては料金を再考してもいいかと思います。

<モバイルヴィレッジ>
月額利用料→1万円
共益費→5千円
入会金(初回転入手数料込み)→5万円
借地権設定費用→5万円
借地権更新費用→2万円
転入手数料→3万円
車庫証明登録許可料→1万円
TOTAL=126万円

<賃貸アパート>
家賃→7万円
礼金→14万円
更新料→7万円
TOTAL=476万円

この計算では、353万円の差額がトレーラーハウスに掛けられる金額になります。
もちろん、必ずしも5年で買い替えるわけではないので、期間を長く計算するほどトレーラーハウスに投資できる金額は増えていきます。

収益構造

月額利用料、ネーミングライツなどの広告収入、各種手数料、場所によっては小売やテナント誘致による収入なども考えられます。

直営の場合は、とにかく低コストで土地の入手から水道、電気のインフラ整備までを完了させることが重要になると思います。
もちろんフランチャイズ化も可能でしょう。

地方の人材不足や移住支援に役立つサービスとして自治体との連携も考えられます。
トレーラーハウスの販売や賃貸サービス、職業斡旋、地域との交流支援、コワーキングスペース運営などに発展させるのも有効だと思います。

収益モデルケース

1㎡辺り1万円の土地評価額が付いている400㎡の土地に10枠の賃貸スペースを用意した場合。
※付随する収益は考慮せず、直営で賃貸運営のみで計算しています。

(初期投資)
上下水道整備費用、電源引き込み工事費用、整地費用、宣伝費用
120万円+30万円+50万円+40万円=240万円
(年間収入)
稼働率25%、新規入居3組、転入3組、借地登録2組、借地更新2組、車庫証明登録2組
45万円+15万円+9万円+10万円+4万円+2万円=85万円
(年間支出)
除草費用、固定資産税、司法書士費用、広告費、雑費
30万円+6万円+10万円+10万円+5万円=61万円
(年間収支)
85万円ー61万円=24万円の利益
※1万円以下四捨五入

いかがでしょうか、絡めて獲得でき得る利益は除外しても概ね10年で初期費用は回収できる計算になります。
むしろ、最低限赤字にならないラインをキープしながら如何に付随する収益事業を絡めるかが勝負どころではないかと考えられます。
非常にミニマムなスケールでもスタートできるビジネスなので、関連する事業を行っている会社や遊休地を所有している個人が新規事業としてはじめるのも悪くないかと思います。
理想としては全国各地に展開、もしくはフランチャイズやパートナーシップで提携したネットワークを構築して、一つのライフスタイルとして確立された環境が広がれば嬉しく思います。

課題

・トレーラーハウスの購入費用が高額である
・利用イメージが浸透するまでは利用者の確保が難しい
・自治体ごとのルールや周辺環境に関して、事前調査や関係構築に時間が掛かる
・法改正により、事業の継続性や有利性が損なわれる可能性がある
・地方で十分な収入を確保できる人材が限られる
・トレーラーハウスの耐久性やメンテナンスコストも考慮した計画性を要する

合理性

アドレスホッパーやテレワーク、地方の人手不足、オーバーツーリズム、アウトドアブームなど、事業に関連性のあるキーワードを目にする機会がここ数年で確実に増加していると感じます。
地方創生や移住への補助金やキャンペーンも追い風になるでしょう。

遊休地の利活用や地方への人材誘致、産業や地方経済の活性化という面で社会貢献に寄与する事業でもあります。

また、フリーランスの様な収入の波が要因で賃貸や住宅ローン審査に通りにくい方にも、一つの選択肢として提案したいと思います。

一方で、撤去や移動が容易な点も様々な点で運営をスムーズにできる要因です。

まとめ

私自身がトレーラーハウスで暮らしたいと考えているなかで、周囲に人目がない様な場所での暮らしは犯罪リスクが高い気がしており、開放感と安心感のバランスを考慮したスペース設計でサービスが低価格で提供されていれば有力な選択肢になると考えました。

もちろん自分で事業を立ち上げて収益を得たい気持ちもありますが、容易に手を付けられるアドバンテージを持っている人がこのアイディアに感化されてサービスを展開しても利用者側として喜べます。

どんなきっかけで物事が動き出すか分からない面白さが現代の情報社会にはあると思うので、凡庸な思いつきかもしれませんが記事にまとめてみました。
少しでも読んで頂いた方の印象に残れば幸いです。

2023年10月

画像提供:写真AC




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