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アラフォー物件のコンセントを交換してみると...

業者ではなく、電気工事士免許を持っているだけの初心者なりにもツッコミどころがいっぱい見つかったので、写真とともに考察してみました。



①コンセントの背面で銅線が露出している

皮膜を剥く長さがバラバラで銅線が見えてしまっているものが多数ありました…
なんでこんな適当やねん! と思いましたが、作業する側の立場になって考察してみました。

いちいち測って切るのは手間が掛かるので、感覚でちょっと長いかも??ぐらいで切っておけば引っ掛かりが甘くて抜けることはなく、剥き直しで二度手間を被る恐れが少ないので作業が早い。
壁の中なのである程度密閉性があり、埃の堆積などによるショートの危険性が低く、設置してしまえば見えない箇所なのできっちり揃えるインセンティブがない。
などの要因を考慮すれば目測が下手なだけで合理的なやり方とも考えられる。
または、地震や他の箇所の工事で線が引っ張られたことにより、後から銅線が露出した可能性もゼロではないでしょう。

規定通りの長さで皮膜を剥いていれば銅線は隠れます
最初に工事した箇所で、長っ!!と思って撮った写真。それでも他の箇所に比べるとまだマシな方やった…


②スイッチの枠が色違い

Nationalと印字されている枠の色が上のスイッチはベージュ、下のスイッチは白。
なんで??
これは…なんで??余ってた?色変えた方が見分けやすいと思った?
ぐらいしか考え付かなかった。
同色にしといて欲しかったな〜…

まあ、取り替えるまで意識したことはなかったけど…


③皮膜が破れている箇所がある

うっかり破いてしまった様な感じ…
ネズミはこのボックス内に侵入するのは無理でしょう。

せめてテープで保護しといてくれてもいいんじゃないかと思った。
実はこの破れている線の先は絶縁テープで巻かれていたので、この線自体が使われてはいない。
じゃあなんで残してあるのか?
間違えて余分に配線してしまったので、経路から切り離して放置した??
それとも結線していないだけで、もしかして経路としては活きている??
いずれのケースも なんでやねん!!
とは思ってしまう。

右側の白い線。横から見ているのでわかりにくいが、違う角度から見るとしっかり銅線が露出している


④ボードを切る寸法を間違えている

寸法間違えたか、勘で切ったか…
いずれにしても板を当てたりして補強すればしっかり固定できる余地はあったのに、角にちょこっとだけ引っ掛かる状態でそのまま固定。
おかげで局所的に力が加わり、壁に亀裂が入ったと思われる。

コンセントを交換して固定する際に、左寄りの位置だとプレートの上側が壁の中に入り込んでしまったのでびっくりしました。
ネジで押さえつける部分に位置を調整できる幅を持たせてある設計なので、角っこに引っ掛けて一応固定できたけど…
そら壁紙も割れるし、プレート自体もユルユルになるわ!

壁紙の範囲ぎりぎりまでボードがある訳ではないので、実際に引っ掛かっている幅は見た目よりわずか…


総じて

今はずさんな仕事ぶりが露呈しやすく、マイナス効果も波及しやすい為、そつのない仕事ぶりが重宝される時代になりつつある気がしていますが…
40年ぐらい前といえば、今に比べると良くも悪くも奔放で勢いがあった時代という認識で多少の雑さは腑に落ちる面もあります。

身近な物も自分で色々触ってみて初めて気付くことが多いので、大怪我しない程度にいろんな事に手を出してみるのは良いんじゃないかと思っています。
素人なりにでも新たな分野に触れる事で発想や選択肢の幅が広がっていると感じますし、人が行うことに興味を持って観察する機会が増えました。

時を経て振り返った際に、改めて丁寧さや気配りに感動する様な仕事をするのが職人というイメージがありますが…
今回は、そこに賭ける余裕やインセンティブが無い状態で行われていた作業の痕跡を見たんだと思います。

また、知識が増えるとマイナスな面に目が行きがちですが、素晴らしい仕事を目撃した場合に気付けるリテラシーや感性を鍛えることにも繋がります。
そういった目線を持つことで少しだけ気持ちが豊かになるという実感から、未知に対する好奇心が醸成されている気もします。

二種電気工事士は身近な電気に関する仕組みを理解する取っ掛かりとして最適な資格なんじゃないでしょうか。
活かせる場面は限定的ですが、意外に難易度が低くて手続きもシンプルだった印象です。(予算は10万円以下、他業種でフルタイムの仕事をしながら3ヶ月ぐらいの勉強で取りました。試験会場には高校生もいっぱい居て、気圧される様な雰囲気もありませんでした。)
とはいえ、作業によっては所持が必須になる国家資格ですので、DIYや仕事で関連がある人はもちろん、単純に少しでも関心がある人にはおすすめできる資格です。

たまたまコンセントの差し込み口が緩くなっていたので交換したのが始まりでしたが…スイッチ類もON/OFFがランプで分かる物に交換したり、コンセントを増設したりと、プチリフォームでちょっとした気分転換にもなりました。

そして、iphoneのカメラが意外と接写できて画質も良く手軽なので改めて便利やと思った今日この頃です。(いまだにSE 2ですが…)


2024年1月


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