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起業とはWhy (パーパス) を決めること

パーパスは企業にとっての羅針盤 (North Star)

私が社長になるときになぜパーパスにこだわったか。それはパーパスとは企業経営にとっての羅針盤であるからだと、今あらためて感じます。
企業の最大の目的は利益追求ではありますが、それは何を目的としてやるのか?、という基本的な概念を株主と社員全員に共有と共感をしてもらうことが大事です。
ここを見失うと、えてして会社というものは大きく欲求だけが膨らむもので、サステナビリティ (持続的発展) がないがしろにされるからです。
なので、パーパスは本当に大事な視点だと私は強く考えます。

会社を創るにあたっての因数分解

起業をする、会社を創る、経営者になることを考えたときに、5W1Hで物事を考えることは大事な一つの要素だと思っています。5W1Hを因数分解すると以下のような定義になるかと思います。

「What - 何で商売するか? 」
「Why - なぜそれで商売をするか?」
「Who - 誰に対して商売をするか?」
「Where - どこで商売するか?」
「When - いつから商売するか?」
「How - どのように商売をするか?」

Why (パーパス) よりはじめよ

一つ目の「What - 何で商売するか? 」 は内的要素と外的要素がきまることが多いです。経営者の種別によってわけるとすれば、イノベーターと呼ばれる起業家であれば、自分が創った商品やアイディアを世に売り出したいと思うでしょうし、インポーター的発想な起業家であれば、海外で見つけた商品やサービスを独自の視点で展開したいと考えるかもしれません。また雇われ経営者の場合は、既に商品は設定されていることもあるとおもいます。これはその個人のスタンスによって変わるところでもあります。

しかし私としては実は 「What」を決める以上に大事な視点は、「Why - なぜそれで商売をするか?」だと思っています。最近はWhyという視点を更に高い視座からPurpose (パーパス) とも言ったりしますが、このPurpose Driven (どんな意義で社会に存在したいか) でのアクションは会社の今後を促すための非常に重要な要素になっているのです。

私個人は会社は人間が運営している限り同様に一種の生命体に等しいとおもっています。つまり目的や目標が揺るぐということは、その会社を司るDNAが固まらないに近いため、立ち上げに失敗します。

企業の立ち上げの時期に生まれるDNAやカルチャーは実は非常に大事な要素です。私個人の経験でその後うまく行かない会社は、立ち上げ時にDNAを創ることを失敗したがために、文化的な歪をずっと抱えてしまっていき、結果事業の失敗につながっている傾向を感じています。

最近ですとネットで話題になったのは、WEINグループの失敗です。もちろん内部の人間ではないのでニュースの伝聞でしかしりえませんが、情報をかき集めるかぎり、DNAの構築に失敗した結果がガバナンスの欠如として露呈したのではないでしょうか。

パーパス (Why) からはじめることが企業の差別化へ

私は現在の会社をスタートするときに、一番最初に着手したのはパーパスを作ることでした。企業の立ち上げ時は大体皮算用的な目標となる売上数字を議論したくなる、または議論したがるものなのですが、私は市場の差別化にするためにも売上的な目標からスタートするのではなく、どういう企業でありたいかというパーパスの構築からスタートすることにしました。

結果としてはこれは正解だったと思います。数字を見ずに理想を語ることはためらいが出るかもしれませんが、経営は短期のプロジェクトと違って少なくとも5年から10年でのスパンやビジョンをもっていなければなりません。なのでここ経営者として、経営に関わる根幹として判断をすべきポイントでもあると思います。

ちょっと長くなりましたので、私がやったパーパスの作り方は次回ということで。

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