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20. 所属組織・業務内容の異なる社員を比較・評価する

■Keynote
ときには、自分と他人を比較して、「どうしてあいつのほうが評価が高いんだ」と不満に思うこともあるでしょう。でも、その人の評価が高いのは、信頼を蓄積しているからです。上司に指示されたことは素直にやり、上司が困っていたら助け舟を出す。その積み重ねで上司の信頼を得ているのです。それを「上司にゴマをすっている」などと非難するのはお門違い。リーダーが仕事をしやすいように部下が動けば、組織の生産性は上がるのだから、会社員としてごく当たり前の行為です。
By 小倉広(一般社団法人 日本コンセンサスビルディング協会代表理事)


■外部公平性と内部公平性に配慮する
トップマネジメントに就て管掌範囲が広くなればなるほど、同時期に異なる組織、異なる業務範囲の社員をマネジメントすることになる。評価では下図に示すように、外部公平性と内部公平性に配慮して報酬を決定する必要がある。

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しかし人の判断である以上、評価の基本原則に則って評価制度を運用しても、最終的な評価にバラツキが生じることは否めない。ゆえに運用上はこのバラツキを極力圧縮することが課題となる。
その解決施策として相互評価によるクロスレビューが挙げられる。
複数の同レイヤー評価者が一堂に会し、被評価者の成果・行動・評価を確認し意見を交わし、全体における納得感を増していく方法である。

とはいえ、社長同席で全従業員の評価を一人ずつ確認するのは、被評価者の数が多すぎ時間が足りなくなることもあるだろう。そうした際は重点チェック対象者に絞ってクロスレビューを行うと良い。(右図)この施策により評価のばらつきを圧縮し、従業員の納得感を高めていきたい。

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■Let's Think!
 □ 一般に評価者の陥りやすい心理的エラーとして、以下の項目が挙げられる。過去の人事評価において、心当たりのあるものはあるだろうか。
(厳格化傾向、対比誤差、寛大化傾向、中心化傾向、ハロー効果、一貫性欠如、論理的誤差)

■参考図書


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