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第65回岸田國士戯曲賞最終候補作を読む

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【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その9

【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その9

いよいよ最後の候補作、横山拓也さんの『The last night recipe』。
本作も実際の上演を鑑賞している(感想はこちら)。

候補者について横山拓也[よこやま・たくや]
1979年生まれ。大阪府出身。iaku主宰。
今回が初の最終候補。

候補作について昨年10月~11月、iakuの公演として東京・兵庫で上演。今年1月にNHK BSプレミアム「プレミアムステージ」でも放送された。

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【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その8

【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その8

7作目は根本宗子さんの『もっとも大いなる愛へ』。
本作は実際の上演を鑑賞済(感想はこちら)。

候補者について根本宗子[ねもと・しゅうこ]
1989年生まれ。東京都出身。劇団「根本宗子」主宰。
第60回(2016年)『夏果て幸せの果て』、第63回(2019年)『愛犬ポリーの死、そして家族の話』、第64回(2020年)『クラッシャー女中』に続いてなんと3年連続4回目の最終候補。

候補作について昨年

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【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その7

【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その7

6作目は内藤裕子さんの『光射ス森』。

候補者について内藤裕子[ないとう・ゆうこ]
1975年生まれ。埼玉県春日部市出身。演劇集団円所属。
初の最終候補。

候補作について昨年12月、演劇集団円の公演としてシアターΧ(カイ)にて上演(当初は5月の予定だった)。

■時代、場所
 第1場 2020年5月 奥居家① 山の斜面①
 第2場 2010年5月 沢村家① 山の斜面②
 第3場 2010年8月 

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【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その6

【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その6

5作目は小御門優一郎さんの『それでも笑えれば』。

候補者について小御門優一郎[こみかど・ゆういちろう]
1993年生まれ。埼玉県久喜市出身。劇団ノーミーツ共同主宰。
初の最終候補。

候補作について昨年12月、劇団ノーミーツの第3回公演としてオンライン配信。

■時代、場所
 2020年3月~12月、東京

■登場人物
 「へるめぇす」
 小田島マキ ルリコに誘われてコンビを組む。
 日高ルリコ

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【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その5

【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その5

4作目は金山寿甲さんの『A-②活動の継続・再開のための公演』。

候補者について金山寿甲[かなやま・すがつ]
1975年生まれ。千葉県流山市出身。東葛スポーツ主宰。
初の最終候補。

候補作について昨年12月、東葛スポーツによりシアター1010稽古場1にて上演。

■時代、場所
 現代、東京
 第一部 ミヤシタパーク
 第二部 文化庁芸術文化担当
 第三部 文化庁芸術文化担当/その2
 第四部 パ

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【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その4

【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その4

3作目は小田尚稔さんの『罪と愛』。

候補者について小田尚稔[おだ・なおとし]
1986年生まれ。広島県出身。「小田尚稔の演劇」として作品を発表。
初の最終候補。

候補作について昨年11月、小田尚稔の演劇としてこまばアゴラ劇場にて上演。

■時代、場所
 現在、東京
 アパートの一室、大家の自宅、海浜公園付近
 劇場に併設されている事務所

■登場人物
 男1 自室で脚本を書いている。
 男2 

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【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その3

【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その3

2作目は長田育恵さんの『ゲルニカ』。
本作はPARCO劇場で鑑賞(感想記事はこちら)。

候補者について長田育恵[おさだ・いくえ]
1977年生まれ。東京都出身。てがみ座主宰。
第58回(2014年)の『地を渡る舟』、第61回(2017年)の『SOETSU―韓くにの白き太陽―』に続いて3度目の最終候補。

候補作について昨年9月~11月、PARCO劇場オープニング・シリーズとして東京の他、京都、新

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【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その1

【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その1

今年も岸田國士戯曲賞の季節がやってまいりました。
今年の最終候補作は以下の通り(五十音順)。

岩崎う大『君とならどんな夕暮れも怖くない』(上演台本)
長田育恵『ゲルニカ』(上演台本)
小田尚稔『罪と愛』(上演台本)
金山寿甲『A-②活動の継続・再開のための公演』(上演台本)
小御門優一郎『それでも笑えれば』(上演台本)
内藤裕子『光射ス森』(上演台本)
根本宗子『もっとも大いなる愛へ』(上演台本

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【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その2

【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その2

というわけで候補作を読んでいきます。
とりあえず順番は候補者氏名の五十音順で、ということで岩崎う大さんの『君とならどんな夕暮れも怖くない』から。

候補者について岩崎う大[いわさき・うだい]
1978年生まれ。東京都出身。劇団かもめんたる主宰。
昨年の『GOOD PETS FOR THE GOD』に続いて2度目の最終候補。

候補作について昨年7月、劇団かもめんたるの第9回公演として下北沢・駅前劇

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