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見えない心、見えない命
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#日記

雨が降ってかなしくて
ひとりでもさみしくて
曇り空でもむなしくて

生きているのもつらくて

わたしは何がしたいのか

詩人のように振る舞って

生きがいを探してる

でも目先の欲に囚われて

もっと大きく視野を広げなさいと
言われてしまう

何を食べても砂を噛むよう

奇跡の時間

奇跡の時間

奇跡の時間をもらえたよ

いつかいなくなることはどこかで分かっていたはずだった

奇跡の時間は戻らない
大切にすれば良かったと
後悔ばかりが残る日々

わたしには時間がないと
母のこころは叫んでた

もっと甘えさせてよと求めていた

わたしは気づかない
ちゃんと話しをしたはずなのに
気づかないふりをした

母はいつまでも経っても母だから
わたしの母
わたしの方が甘えてた

もう少し、もう少しだけ

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吐き出してもいいんだよ

吐き出してもいいんだよ

こんなに暗くていいの

こんな言葉を出していいの

いつもいつも感じてる

ちょっと我慢をして明るい言葉を出そうとすると
それは違うよって

自分ではそんなつもりはないのになぁ

こころのなかを見抜かれている

誤魔化してるのかな
つらくない、つらくないとおまじないをかけてみる

母の肉体がまだこの世にあって
毎日毎日喧嘩をしている時も
つらかった

それでもこころの拠り所
母がいると言うだけで

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笑いたい

笑いたい

本当はね明るくなりたいの

でも暗い、暗い

わたしです

なんのために生きているの?

分からない

何でかなしいの

おかあさんが死んだから

いつ死んだの

もう十ヶ月

そんなに経ったの?

わたしには時間ではないの

おかあさんがいなくなってから

物事が動いても

わたしはついて行けないの

わたしの心の時間は止まったまま

愚痴を言ってはいけないの

でも心の中は不満だらけ

どうし

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涙があふれる

涙があふれる

やっぱりだった

家の近所のおばさんは亡くなっていた

遊びにおいでといってくれていたのに

母よりも少し先に

私がおばさんを最後に見たと思った時は
おばさんのお葬式だった

私はおばさんの姿を見たはずだった

でも違っていた

あれはなんだったのか

誰だったのか

幻か

わからない

でもおばさんは娘さんの家にいて

ひとりで亡くなったのではないと知ってホッとした

さみしくなかったね

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フリーフォール

フリーフォール

あまりの速さに

息子はね

ばあちゃん、フリーフォールだったよ
ねって

うまいこと言うよね

まさにフリーフォールのごとく

あの世に一直線

こちら側の者は感じた

あっ!という間にいなくなった

嘘だよね

まだ信じられない

だって日付変更線をまたぐ頃

ほうじ茶飲んで、磯辺巻き食べて、キュウイフルーツ食べたのよ

そして自分の食べた食器を洗い

自分の入れ歯まできれいにして

ベッドに

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花やしき

花やしき

月命日の前の日に

仏花とスイトピーをいつも行く花屋さんで買ってきた

それまでは学生時代からの友達が送ってくれた豪勢な花籠が飾ってあった

先月買った百合もまだ咲き誇っている

花園のような家

こんなにお母さんのことを思ってくれる人がいるんだよ

すごいね

月命日にあわせて可愛らしい花籠も…天命庵で一緒に学んでいるお母さんのことが大好きな私の友達から送られて来た

そして夕方

やはり一緒に

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お裾分け

お裾分け

仏壇の周りの小さな花園は

お母さんからのお裾分け

本当はもっともっと花いっぱいの

素敵な花園に

お母さんはいるんだね

なんとなくそんな気がする

時々、大泣きをする私にお母さんは

泣くなと叱るだろうか

泣き虫の私のことを

よしよしと思ってくれるだろうか

また一緒に暮らし始めて

つい最近

「あんた、よく泣くよね」
「大粒の涙を出して」

と…言われたことを思い出す

私は泣き虫

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ごめんね

ごめんね

わがまま言ってごめんね

素直じゃなくてごめんね

言葉がきつくてごめんね

ごめんねしか言えなくてごめんね

心からありがとう

おかあさん

ひとりぼっちにしないで

ひとりぼっちにしないで

母の嘘つき、なんで私をおいて行ってしまったの?
悲しいよ、悲しすぎる
さみしいよ、とってもこころが疼く

やめてよ、戻って来てよ

受け入れられない

どうしても、なんとしても

息子がいてくれるけど

それも今だけ

もう巣立って行った子供だよ

嫌だよ、お母さんのいないこの世には生きていたくない

後を追いたい気持ちで一杯、私も早くあの世に還りたい

一緒に連れて行って欲しい

私の修行はまだ

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御愁傷様はやめて

御愁傷様はやめて

母があの世に旅立った
「御愁傷様です」だよねと友人は言ったけど、なんかその言葉は私にはしっくり来ない

あの世はいいところ、明るく見送りたい
肉体を脱ぎ捨てて、やったぁ~万歳と言ってあげたい

死はいいことではないのか…

ただ道を曲がるだけで、姿が見えなくなること

あの世とこの世は繋がっている

不思議な世界
 

かつて亡くなった健吉じいちゃんが現れたり、ゆきえばあちゃんの姿を見たことがある

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納棺

納棺

母の納棺日

朝から葬儀屋さんが来て、母のメイクをしてくれる

哀しさばかりが募る
寂しさしか感じられない

まだ身体がある

脱け殻だとしても

まだ母は存在する

明日からはいなくなる

もっと寂しさが押し寄せる

ただ魂は永遠

見えないから感じられないからさみしいだけ

いつも今も見守ってくれている

そして午後からは介護ベッドを運び出す
10ヶ月前に退院してきて
「こんなもんは要らん」と

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アマテラスさん

アマテラスさん

母が天の国に還った

みんなが悲しむ

太陽のように暖かい人だった
苦労しても顔に出ない

本当に不思議な人

わがままで頑固者の一面はあるけれど、結局仕方ないなぁと思わせてしまう可愛い人

あなたが一所懸命にやるから
こっちも同じようにしないとと思わせる
しかし私は同じようには出来ない、出来るはずはないから反発する

努力家で、我慢強い、芯のある人

私には出来すぎた母

いい加減な私とは比べら

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これから

これから

「これからあなたがどう生きるかが大切だよ」

母が神さまに連れられて行ったことを知った時に一緒に心学びをしている方に言われた

母はもう前しか向いていない
いつかまた会える
そんな風に教えられた

心学びの場で母のことを祈って下さった
もったいないこと 
とてももったいない

母はもう微笑んで
高い高いところにいる

だからね、泣かない
泣くとしても嬉し泣き

母の心根の優しさ、美しさをまざまざと

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