見出し画像

遠くに行っちゃった

息子たちが結婚して
最近はほとんど家に来なくなる

まあ別にそれは以前からのこと
家を出てからはあまり帰らない

ほんのたまにやってくる
親子なんてそんなもの

いるといないじゃ雲泥の差だろうが

家では何にもしなかった二男が
家事をしているという

お嫁ちゃんとは二度会っただけ
嫁なんてそんなものか

やっぱり遠くなる
どうせ婿にやったと思っている

どんどんどんどん遠くなる
ひとりなの、ひとりぼっち

息子と娘は違うんだ
いけないけれど息子を取られた感じがする

二人とも

さみしい、さみしいひとりぼっち

今日は雨
しとしとと降り続く

生きがいがない
生きがいがない
何にも見えない

生きてることに感謝しろ
そう言われても…

生きることが辛いのよ

毎日、毎日引きこもり

もう手放したはずなのに

なぜ落ち込むか

それはうれしいことなのに
喜ばなければいけないのに

どうしてもよろこべない
わたし、ひとりが残された
省かれた訳ではないのに
いじけている

さみしいとかかなしいとか
そんな感情が湧いてくる

止まっていた時間が戻ってくるように

母のいない沈んだ思い

肉体だけがないという
それでも
さみしすぎ
かなしすぎ

わたしを残して

みんな遠くに行っちゃった


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?