ムーミン谷の名言集 (トーベ・ヤンソン)
(注:本稿は、2014年に初投稿したものの再録です)
ムーミンのアニメは観たことはないのですが、あの柔らかな独特の雰囲気は気になっていました。そんな関心から手に取ってみた本です。
内容は、ムーミンの小説・コミック・絵本などから拾い上げた「フレーズ集」です。
ムーミンやその仲間たちのキャラクターをよく知っている人であれば、もっといろいろな味わい方があるのでしょうが、私の場合はそういった予備知識がほとんどないので、読んでみて ”ちょっと気になったフレーズ” を以下に書き留めてみます。
まずは、ムーミンの言葉から2つ。
素直な明るさがいいですね。スパイスの効いた最後のフレーズも印象的です。そして、もうひとつは、ほんわりと気持ちが和む風景です。
「ひとつぐらいは、合ってるさ」、ちょっと考えただけで、それでは正しい時刻を知るには全く役に立たないことに気づくのですが、こういった「ゆるいノリ」にはつい微笑んでしまいます。
つづいて登場するのはムーミンパパ。
そして、
ムーミンたちに「希望」を与える優しさに溢れた台詞ですね。
さて、ムーミン一家の仲間の代表といえば、やはりスナフキン。ちょっとニヒルで大人びたキャラクタが人気です。
束縛されない自然体を愛する、いかにもスナフキンらしい台詞ですね。
そして、最後に紹介するのは、スナフキンの父親 ヨクサルの言葉です。
このあたり、親子のDNAを感じます。
さて、本書、私のように、ほとんどムーミンを知らない人でも、何となくムーミンとその仲間たちの和やかな姿が浮かんでくるような、ほのぼのとした内容ですね。
ただ、タイトルの「名言集」というイメージで手に取ると、ちょっとギャップを感じるかもしれません。決して教訓めいた箴言が詰まった本ではありませんから。
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