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【気になる生態】 #29 カラスでもペンギンでもなく「ウミガラス」

日本でも北海道の天売島というところでしか見ることのできない鳥がいます。

初めて映像を見た時、日本にもペンギンって野生でいるんだと錯覚してしまうくらい姿がそっくりなのがウミガラスです。

遠くから見たらどっちがどっちかわからないくらいそっくりです。

実は狩りの仕方もペンギンに似ていて、水中を自由に羽ばたいて泳ぎ、魚を捕食します。潜水時間も長く、ときには50m以上も潜ることがあるそうです。

こう聞くともうペンギンですやん。しかしペンギンとは全く別の種です。

見た目はそっくりですがペンギンと違うところはこれだけ高い潜水能力がありながらも空を飛べるということです。

すごくないですか?空と海のハイブリットです。

全く別の進化をしながらも、似たような生態になっていくのが面白いです。

しかし、日本のウミガラスは現在問題を抱えています。

天売島においては、3月中下旬に飛来し、繁殖地周辺で群れをなして大半の時間を海上で過ごす。
1960年代には北海道内での推定個体数が約10,500羽であり、天売島ではそのうち約8,000羽が確認されている。しかし、個体数は激減し、1980年代後半には国内での繁殖地は天売島のみとなった。

現在は90羽ほどしか天売島には生息していないそうです。

ここまで激減した理由の一つとしてはハシブトガラスとオオセグロカモメといった天敵による卵やヒナの捕食が考えられています。また、サケ・マス漁の刺し網や流し網において誤って網にかかってしまうことも要因だそうです。

海外のウミガラスのコロニーの映像は圧巻で、日本ではかつてこの光景をmことができたと思うと残念でなりません。

子育てもこの崖で行うウミガラスは、一般的な鳥の巣のようなものは作らず地面に卵を産み温めます。産んだ卵の形は楕円形ではなく雫のような形なのですが、近年その理由が解明されたそうです。

自分自身の体だけでなく、卵も進化するのに驚きです。生む場所に合わせた形に適応していくことに、本当に独自の進化を遂げてきたんだなと感じます!

最後に

ウミガラスの姿を一度拝んでみたいなとこの記事を書きながら、天売島までのアクセスを調べてみたのですが…クソ遠い!!!!

新千歳空港からバスで約3時間。そこから高速船で50分と仮に道内に住んでいたとしてもいくのを躊躇うような距離です。

やはり自然界の貴重な種に会うためにはそれなりの労力が必要だということです。

でも島自体には宿泊施設があり、ウミガラスの他にも珍しい鳥類が生息しているということなので、いつか訪れてみたいですね。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。






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