飲食店でカードやPayPayの決済手数料を気にするより両替手数料を気にしたほうが良い話
もはや今回言いたいことはタイトルにすべて書きました!
飲食店のオーナーと話していると、たまに決済手数料のお話しになるんですね。
以前も、PayPayの決済手数料が有料化したときには、「じゃあ、うちはPayPayの取り扱いをやめる!」といって大騒ぎしたオーナーがいたのを覚えています。
当時は、「まあ考え方は人それぞれだよね…」なんて思っていました。
まだ現金が主流派の方も多く、無理をして電子決済に偏る必要もなかったからです。
ただ、両替手数料が高くなった昨今、もはやカフェ・喫茶店みたいな低単価の商売ほどクレジットカードやPayPayなどの非現金決済をしっかり活用しないといけないのでは?とよく思うようになったわけです。
両替手数料が高すぎて現金商売が辛い
まず、最近の現金商売事情についてお話すると、両替の手間や手数料を考えると、昔ほど「クレジットカードやQRコード決済より現金のほうがいい!」とは言いづらくなってきました。
昔は、その銀行の口座さえ持っていれば、ATMで50枚ぐらいまで手数料無料で両替ができました。
でも、今や無料ラインは1日10枚程度。
1000円札を100円玉10枚に変えたら、11枚目からは有料です。
これがバーなど1,000円単位のお金が飛び交う場所なら話も違うでしょう。
ですが、カフェ・喫茶店のような10円単位のお金も出るお店だと大変!
数日ぶんの売上を確保して、そこから両替を出すなんてことになります。
昔のクレジットカードの資金繰りの悪さと手数料の高さを思い出す
こうやって考えると、最近の現金払いは一昔前のクレジットカードの入金サイクルの遅さによる資金繰りの悪さと手数料の高さを思いださせます。
現金が手元にあっても、両替の保険用に入金できないのです。
しかも、一度の両替で800円ほど手数料で引かれます。
今やクレジットカードでさえAirペイなどを使えば、翌週には入金されるサイクルの早さ。
決済手数料も3%台です。
スタッフに頻繁に両替に行ってもらう人件費のロスや、両替手数料の高さを考えると、もう「クレジットカードより現金のほうがいい!」なんて言える時代ではないのかもしれません。
完全キャッシュレスなんて時代はまだにせよ…
もちろん、高齢者の方を中心に現金支払いじゃないと払えない!という層はまだまだ多いです。
実際、数年前のカフェの売上を引っ張ってみても、現金が7割前後、それ以外が3割前後という割合でした。
ですので、「今すぐ現金商売をやめて電子決済のみにすべきだ!」なんて極端なことは言いません。
完全キャッシュレス世界はまだまだ先のことだと思います。
一方で、キャッシュレス決済は今後も増えることは間違いありませんし、このまま手数料や人件費などが上がれば現金のほうが不便な時代が来てもおかしくないと感じています。
仕入れも売掛が増えたので、手元に現金がないといけない!なんてこともほとんどなくなってきましたしね…。
少なくとも「決済手数料が高いからクレジットカードやPayPayは導入しない!」というオーナー様には、現金のメリットが年々薄れていっていることはお伝えしておきたいなと思います。
名古屋市千種区でコーヒーセミナー運営、コーヒー豆・器具の卸売り、直営カフェを運営するnote合同会社の公式コラムです。