みんなせーので鬼ごっこ
区分されたプールの中で
泳ぐことは得意だった
それは遠い遠い昔のこと

気が付いた時には大海の上
個々の船に乗り　手には地図
行く場所なんてわからないから
おいて行かれぬよう付いて行く

陸にたどり着くも港は狭く
弱者を標的に停泊の争奪戦
「とりあえず」でおろした碇は
足かせとなり僕を留める

街から街へと漕ぎ渡る日々
端から無かった目的地
手にした地図は白紙だと
己で行く先を決めるのだと

誰も教えてくれなかった

逃げ出したんだ日々につかれて
居心地の悪さを自覚したから
漕ぎだしたんだ波を見つめて
敵でも味方でもなかったから

僕が乗るのは潜水艦　前も後ろもわからないけど
幸いなことに潜水艦　曇り空でも関係ない
沈んでいるんじゃない　潜っているだけ
沈んでいるんじゃない　潜っているだけ